マクドナルドが無かった時代に生まれたボクら…。

お昼ごはんを「くらわんか」。
新宿駅の東口から徒歩数分という便利な場所でありながら、ビルの地下という隠れ家風のロケーション。
夜は居酒屋使いができる割烹風の料理店。毎月産地や調理法でテーマを決めて献立作りをするのが特徴。この1月は鍋がテーマできりたんぽやらクエ鍋が推し。
昼は手軽な定食メニューが10種類ほど。
開店と同時に次々、おなじみさんがやってきて10分ほどで人気のカウンターは満席になる。みんなの目当ては「くらわんか弁当」って限定20食の昼ごはん。あらかじめ整えられた料理を、注文受けると目の前でお弁当箱にちゃちゃっと詰めて、ご飯と汁、小鉢にサラダをお膳に乗せてどうぞと手渡す。スピード感があるのも人気の理由のひとつ。

二段重ねの弁当箱の上の段にはおかず料理がぎっしり並ぶ。
カツオのたたきに鶏もも肉の照り焼き、カジキのフライ。煮物さまざま、焼き魚。
下の段にはごぼうのくるみあえ、田作りそれから金柑の甘露煮と正月らしい小鉢が並ぶ。
これでお酒が飲めるよね…、ってタナカくんはいつもビールの小瓶を一本。のんびり食べて、のんびり飲んで〆に刺し身と汁でご飯を食べてた。ご飯がいつも季節の炊き込みご飯というのもおかずはご飯のおかずというより酒の肴に感じさせもするのでしょう。

ちなみにご飯はおかわり自由。
けれどご飯は控えめで…、ってお願いする人がとても多くてボクも今日はご飯控えめ。
そういう年頃の人たちが多く集まる店ということ。
多くの店ではランチタイムの花形の揚げ物類がここでは脇の脇役。
体のことを気することなく食事ができるのってありがたいなぁ…、ってしみじみ思う。

コロナ前にはお店の真ん中にテーブルを集めてバフェ台のようにしつらえ、豆腐や煮物、サラダがセルフで食べ放題だった。今はお膳に並んでる。食べ放題の頃からお代わりする人がそれほどなかったから文句を言う人もいないんですよ…、って。やっぱりそういうお年頃。

今日の小鉢は筑前煮。ご飯はキビの混ざった雑穀米で出汁のきいた汁もおいしい。料理はどれもそれぞれおいしく、けれど中でも甘く仕上げた卵焼きのしっとりとしておいしいコトにニッコリしました。オキニイリ。
それにしてもカウンターは全員シニア。テーブル席にも熟年世代が目立ちます。とはいえ40前後のサラリーマンの姿も目立ち、弁当以外の料理もやさしい味付けの焼き魚とか生姜焼きとかが揃う大人メニューをたのしんでいる。
マクドナルドが生まれたときにはなかった世代。大人が食べるものも子供が食べるものも同じ時代であり、料理が男性用、女性向けと意識しないで作れた時代に育った世代がよろこぶゴチソウは、ずっと昔から食べてた料理。料理の世界にマーケティングが忍び込み世代用とか性別用の店が次々出来ていく。マクドナルド世代が年をとったとき、果たして彼らはハンバーガーを食べるシニアになるんだろうか…、って思ったりした。どうだろう。

 

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