バビーズヤエチカ、アメリカな朝

東京駅からはじめる1日。朝の時間をのんびりしたくてバビーズヤエチカにやってくる。
中途半端な時間だったからでしょうか…、お店の中はほぼノーゲスト。広いお店とスタッフを独り占めするウレシサ半分、なんだか申し訳ないような気持ち半分。笑顔で気持ちを盛り上げる。
それにしてもアメリカ的な空間です。カントリー風の素材感に照明計画がいいのでしょうね…、影が深くて美しい。古いジュークボックスが似合いそうな空間に、アメリカ時代を思い出す。

さて朝ご飯。パンケーキが最近ここでは人気のようで、インスタグラムのハッシュタグで調べてみるとアップされてる写真はほとんどパンケーキ。
いつから日本の人はパンケーキがこんなに好きになったんだろう。
好きなはずなのに、ロイヤルホストのパンケーキが盛り上がることがまずなくて、話題になるのはアメリカ式のコーヒーショップやカフェばかり。面白いなぁ…、不思議でとてもオモシロイ。

卵料理とトーストの朝のセットをもらうことにする。
まずはコーヒーがやってくる。マグにコーヒー。スプーンが直に入ってて、こういう無造作がとてもカジュアル。アメリカっぽい。
一緒にポットがやってきて中には冷たいミルクがたっぷり。
熱々のコーヒーの中にミルクを注ぐとほどよきヌルさになってゴクゴク、たっぷり飲める。コーヒーは味わうものじゃなくて体を潤し目覚ます水代わり。そんな飲み方…、ちょっと好き。
スプーンを持つとほんのりあったか、コーヒーで温められて手触りまでもがあったかい。

大きなジャグのケチャップ、フレンチマスタード。
塩に胡椒にナイフにフォーク。コーヒーのマグ、ミルクのポットと食べる準備は全て整う。
あとはメインの料理が来るだけ。
ナイフフォークのかたわらにある紙おしぼりが、ここがアメリカじゃなく清潔王国日本だと教えてくれる。それもよし。

マグのコーヒーがほぼなくなりかけるタイミングで、料理がきます。
楕円形の分厚いお皿。
ビストロっぽく、食欲そそる。
大きな皿の隅々に料理が乗っかる景色も見事。征服欲が発動します。
フライドエッグにグリルドベーコン。カットフルーツにオーツ麦のパンを選らんでよく焼きトーストにしてもらったもの。
薄切りパンが乾いて仕上がり麦独特の黄色い香りが鼻をくすぐる。よだれが出ます。

そのトーストをそっとどかすと料理の全容が明らかになる。
卵は2個。しかも大ぶり。そこにガリガリに焼けた分厚いベーコンと、たっぷりのローストポテトが添えられている。ほっくり蒸したじゃがいもが、油まみれになって表面ガリっと仕上がる。
午前の仕事をこれでしっかりこなしなさい!と、背中押されるオゴチソウ。

ちなみに卵。
オーバーミディアムでとお願いしたけど、若干固め。こういうところもアメリカ的かなぁ…。
アメリカでステーキたのむと焼き加減は大抵強め。日本人のにとってのミディアムが彼らのレアで、ウェルダンなんてたのんだら炭一歩手前になってやってくる。
生食文化の基準はレア寄りなのでしょうネ。ここはアメリカウェルダン寄り。

とはいえ白身の縁がチリチリ揚がって仕上がる感じ。
齧るとサクッと軽く壊れて散らかる食感。
熱の入った白身の甘みは格別で、これはこれでよしと感じる。
ガリガリに焼けたベーコンを半分ちぎって卵一個と一緒にパンに挟んで食べる。トーストにはバターをたっぷり塗り込めて塩と胡椒を少々足した。
ざっくり前歯で歯切れるトースト。
卵がムチュンとちぎれます。ちぎれた卵にベーコンが煙の香りと脂の旨み、ガツンと鋭い塩の風味を口に広げる。これにチーズが混じっていたらいうことなしのグリルサンドイッチになったろうなぁ…、と思ってバクバク、味わい食べる。

卵が一個、無傷で残る。
目玉焼きってやっぱり基本は2個なんでしょう。その2個をフライパンに一緒に入れて焼くと両目がつながって、天才バカボンに出てくるおまわりさんの目になり仕上がる。それもいい。
けれどここでは一個ずつ。
おそらくグリドルの上で焼くからなんでしょう。
大きな鉄板の上に重なり合わないように、置かれてジリジリ焼けた卵はきれいにまん丸。凛々しく、孤高な姿がなんだかたのもしい。

ケチャップ上にプチュっと搾る。
そしてパクリと、食べると甘くて酸っぱいケチャップ味に口の隅々塗り込められる。
ケチャップってうまいんですよね…、有無を言わせぬうまさがある。どんな料理も一味足りないって思ったらケチャップかければなんとかなる。その発見が、アメリカ料理を大雑把で幼稚な料理にしちゃったのかなぁ。
日本の醤油にちょっと近くて、けれど醤油以上に迫力のある魔法の万能調味料。
カサカサトーストにジャムを乗っけてコーヒー飲んで、お腹も満ちた。がんばろう!

 

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