トリコロールにヨルイエゴハン

銀座で食事を終えてお茶。
トリコロールを選んでのんびり。
銀座の目抜き通りの一本裏側。路地に面して昔ながらの風情ただよう洋館造り。

いつもは一階。
高い天井の大空間をたのしみながらのお茶にするけど、今日は一階が満席で2階に上がる。
天井低めの山小屋風の空間で、それがむしろ親密空間になっている。

友人たちはコーヒーゼリー。
ビターなコーヒーをゼリーに仕立て、ホイップクリーム、ガムシロップ。
で、このガムシロップがコーヒーを混ぜて作ったコーヒー味でたっぷりかけてもコーヒー自体の味を壊さぬ大人な工夫。ホイップクリームと一緒に食べるとカフェオレみたいな味になる。
食べるアイスコーヒーって感じがするのがオモシロイ。

ボクはアイスカフェオレにする。
たのむとグラスにギッシリ氷を詰め込んで、冷やしたコーヒーとミルクを別々のポットにいれて持ってくる。それを目の前で注いで仕上げてくれるのだけど、コーヒー、ミルク、どちらか多めになさいますか?と一言聞く。それがウレシイ。
コーヒー多めでお願いします…、って言って苦い目カフェオレが出来上がる。厨房の中でする作業をどうせならばお客様の目の前で。せっかくだから好みの濃さにして差し上げようって気持ちがウレシイ。オキニイリ。

 

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ヨルイエゴハン。
夜の主役を、いただきものの東京吉兆の「ふきよせ寿司」。
ちらし寿司の一種といえばいいのでしょう。
折の中にギッシリとしゃり。
海苔と胡麻をちらした上にネタをならべる。
寿司屋のちらし寿司ならば、マグロやハマチ、生ものをメインにネタを並べるところ。けれどこれは料理屋の寿司。料理が並ぶ。
茹でたエビに煮た椎茸。卵焼きに焼いた穴子に絹さや、レンコン。
それら料理が吹き寄せられたように並んで、景色を作る。散らかっているように見えつつ、一つのリズムがそこにはあって、背中を丸めたエビがまるで、波打つように漂う景色。
日本料理のリズムだなぁ…、ってウットリします。

笹で巻いているのは赤飯。カツオをまぶした昆布の佃煮、ざく切りにした生姜の酢漬けとどれをとっても一流の味。目から口、舌からお腹へ美味が伝わる。オゴチソウ。

デパートなのかテナントビルなのか最後の最後までわからぬ銀座シックスの消化不良を、銀座三越にいって埋めます(笑)。
ブラブラしながら晩ご飯の献立考えあれやこれやと。
イタリア料理の売店で、おいしそうなトリッパのトマト煮込みとイカのフリットを見つけてそれぞれ200gとお願いをする。
笑顔の女性がパパッと器に移して計る。
するとそれぞれ199gと197gという見事な計量。思わず拍手。盛り上げました。
食べるとどちらも味も見事で、特にトリッパの分厚くムチュムチュ、歯ごたえたのしくおいしいコトにウットリしながら酒を飲む。

それから今日、平翠軒で見つけて買った調味料。
ひとつは「関東流男の蕎麦つゆ」というストレートタイプの蕎麦のツユ。
もうひとつはデミグラスソースという瓶に入ったソースを試してみましょうと、二皿作る。
ひとつはカツにエビフライ。
どちらも出来合い。けれどデミグラスソースをかけるとこれが洋食屋さんの味になるのネ。ビックリします。水なすとトマトを添えて口の中をみずみずしくしながらパクパク。

蕎麦を茹で、天ぷら添えて男の蕎麦つゆでスルリと食べた。スッキリとした醤油の風味と昆布とカツオの出汁のおいしさ。江戸の男なら洒落て麺のさきっぽだけを浸すのだろうけど、そんなことではもったいなくてとっぷりつけてスルスル食べた。
ちょっとした手間と工夫で料理は変わる。特においしい調味料を買って使うという一手間がいつもの料理をゴチソウにしてくれるんだと思ってニッコリ。月曜日。

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