トリコロールでコーヒーゼリー

tr gaikantr interior贅沢なランチのついでに、贅沢な気持ちにちょっと浸りましょうとトリコロールにやってくる。
早めのランチの後であります。
お茶を飲む場所は、ひっそり静か。
そもそもこの店。表から見るとこの古色蒼然とした外観が、フレンチレストランのようにも見える。だから抜群の入りにくさで、大抵静か。
いつも回転ドアのガラス越しに中を恐る恐る覗いたあげく、帰っていく人がかなりいる。
今日なんて、思い切って中に入ったはいいけれど、やっぱり失礼…、ってそのままグルンと表に飛び出し帰るおじさんがいた。お店の中も重厚で、ビックリしたのかもしれません。

tr cjとはいえ所詮、喫茶店。
法外な値段をふっかけられることはない。1000円札1枚でお釣りが貰えて、それと引き換えに味わうことができる贅沢の分量のことを考えるなら、十分すぎる対価と思う。

なによりこの店らしさを味わいたいなら、非喫煙者も迷わず一階の喫煙席を選ばれたし。
カウンターを中心とした一角は、常連さんたちの憩いの場。
お店の人がやさしく声をかけてくれます。
「おひさしぶりです」なんて当たり前。
コーヒーをたのんだ人に「今日もぬるめでいいですか?」なんて聞く。
サンドイッチを食べたいんだけど、今日はちょっと食欲がないんだ…、というおじぃさまに「パンを薄切りにして野菜だけでサンドイッチを作りましょうか?」ときづかうステキ。
親身になってきづかう言葉のひとつひとつがやさしく丁寧。
この会話をたのしみにやってくるおじぃさまが続々、お店にやってきて、いつも座っている自分の席に収まっていく。
飲食店は料理を売っているだけじゃないんだ。人と人とのつながりを、お客様に買ってもらっているんだというコトを教わるステキな空間。

torico jellyしかも商品がしっかりしてる。コーヒーは一杯一杯、丁寧に落としてつくる。だからお客様の好みにあわせて提供することができるのでしょう。

ちなみにボクがここで必ずたのむのが、コーヒーゼリー。
キリッと冷えた高足グラス。プリンアラモードとかをたのむと昔は必ずこういう器に入ってやってきていた。
そこにたっぷりコーヒーゼリー。
コーヒーの香りが中に閉じ込められてて、ムッチリ粘る食感たのしい、奥歯のご馳走。
口の温度でゆっくりとろけて、アイスコーヒーのようになって口の隅々潤わせるのがまたオモシロイ。

「お好みで」と、甘いシロップがくるのだけれど、そのシロップがコーヒー風味なのですね。
甘味を加えるだけじゃなく、コーヒーらしい苦味と香りが加わって、大人味のコーヒーゼリーにしてくれる。そのシロップが入った器が、磨き上がったピカピカピッチャー。ずっしり重たいスプーンもピカピカ。気持ちもキラキラしてくるような、甘い時間にウットリします。贔屓する。

 

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ところで「トリコロール」っていうバンドがあります。
アイリッシュ系ののどかな音をのびのびと。特にこの「ダージリン」っていう曲のやわらかで香り高いところ。まるでダージリンティーのよう。PVの映像も曲にピッタリでウットリします。
コーヒーゼリーのお供にダージリンを飲めばよかったって思ったりする。オキニイリ。

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