スケベニンゲン、変体パスタを銀座で喰らう!

銀座でランチ。ひさしぶりに「変体パスタ」を食べてやろうと店を選んだ。
「変体」であって「変態」じゃない。
ココがとても大切なとこ。とは言えお店の名前がなんと「スケベニンゲン」、
だから変体じゃなくて変態パスタでもいいじゃないか…、と思ったりもしはするけれど、銀座の地下のスケベニンゲンはとてもまっとうなイタリア料理のお店でござる。
オランダに「スケベニンゲン」という地名のリゾート地があって、そこに店のご主人がいったときに痛く感動。この土地の名前を使わせてくれと公式員申し出、承認されたというまっこと由緒ある名前なのです。
場所は銀座の松屋の裏側。スターバックスの日本進出一号店がある場所の三軒隣位のビルの地下にある。

ココの看板の隣にバーバーの看板があり、そこも気になりランチを食べたら寄ってみようか…、と思いながらお店に入る。
ひさしぶり。
注文するものは決まってて、テキパキ迷わず初心貫徹。
サラダとサービスでもらったアイスティーをたのしみながらテーブルマットを見ると店名の由来であるとか、名物料理。
食べてもらいたい商品が丁寧に、わかりやすく書き込まれていて思わず読み込む。
銀座ですでに50年ほど。
変わらずやってて、いろいろ工夫もしているようです。パスタソースの瓶詰めが売られてる。今食べているサラダのドレッシングにも値段がついてて、お土産用にと用意されてる。
小さいお店で時代の変化に負けないように…、でも商売の本質だったらメニューの構造を変えずに時代についてくためにはこういう工夫をしなくちゃいけないというコトなんでしょう。いいなと思った。なによりほぼ千切りキャベツという野菜をハーブドレッシングがおいしくまとめてイタリア味にしてくれている。悪くないなと思ってメインを待ちました。

目当ての料理は「フリッタータ」というパスタ。
フリッタータと言えばオムレツのコト。
だから料理はまるでオムレツみたいな形に仕上げられてる。それがボクがこれを「変体パスタ」と呼ぶ由縁。

香りはミートソースの香りがします。トマト、それからガーリック。肉の脂の香りがほのかに漂ってくる。
牛挽き肉ににんじん、玉ねぎ、セロリをくわえて丁寧に煮込み作ったボロニア風のソースでパスタをあえたところに玉子を注ぐ。
ゆったり混ぜつつ、フライパンを上下に揺すってオムレツ型に仕上げてできているのでしょう。ところどころで玉子がかたまり卵焼きのようになってる。にも関わらず麺が潰れたり絡まったりしてないところにプロの手わざを感じる見事な一品。

ココの近所にある、オムレツの元祖といわれる煉瓦亭。そこの「元祖オムレツ」が、卵焼きでくるんだのじゃなく、溶いた玉子にケチャップライスを入れてオムレツ状に焼き上げたもの。
それのパスタバージョンって感じでたのしい。ワクワクしながらフォークを突っ込み、グルンと巻取りパクリと食べる。

玉子にまみれて焦げたパスタはパリッと固い。けれどまとめられた内側のパスタはシットリ。ミートソースのみずみずしさとパスタが発する蒸気で潤いとてもなめらか。ミートソースは酸味、甘みのバランスがよくそこに玉子のコクが混じって不思議なおいしさ。
挽き肉が玉子でつつまれふわふわ口で崩れる感じは、普通のミートソースにはない食感でとてもやさしい。なのにやさしい食感を裏切るどっしり、力強い味がおいしく、次々、口へと運んで食べる。
ミートソースの水分を玉子がしっかり抱きしめ仕上がり、だからお皿にソースが残らずもれなく口へとやってくる。麺はほどよきアルデンテにて、口の中でバッサリ歯切れて散らかり踊る。それを玉子がまとめ上げ、スルンとお腹に手渡すステキ。ひさしぶりに堪能しました、オキニイリ。

 

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