サムギョプサルにテンジャンチゲ

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夜、とんちゃん。サムギョプサルで有名な店。家の近所にある店で、店の向かい側に一時期、韓国大使館が移転していた。大使館ビルの建て替えの間の2年ほどではあったけど、一時期、この界隈がコリアンタウンのようになってた。
その勢いを借りての出店。大丈夫かなぁ…、と思っていたけど、これが予想に反しての大人気。今日もほとんど満席状態。
そしてすべての人がサムギョプサルを焼いてもらっているという、なんとも壮観なお店の景色。
ボクらも迷わずサムギョプサル。焼いた肉を包んで食べるための葉っぱ野菜が一緒についてくるセットをたのんでまずは野菜をシャキシャキ食べる。

ton-keranton-chijimi開店当初に比べても、メニューが随分、絞り込まれた。
昔は韓国の一品料理がたくさんあって、ところが今では20商品もない状況。ただそれで十分足りるのでしょう。
だって普通の人にとって韓国料理といえば、サムギョプサルかプデチゲでそれらがあればあとはなんとかなっちゃうモノ。絞り込まれた中から一品。

ケランチムをたのんで食べる。
ケラン=玉子…、つまり鶏卵。チムは鍋。
溶いた玉子を小さな鍋に入れ超高温で蒸し上げる。空気をタップリ含んで仕上がり、まるでスフレのようになる。玉子の中には刻んだ野菜。スプーンですくうと、おびただしい量の蒸気と一緒に持ち上がる。
スープは牛骨とかつおの出汁で、舌の上で潰れてジュワッと旨みが染み出す。

それからチヂミ。海鮮ニラチヂミっていうのをたのむ。
コースでたのむとキムチチヂミがやってくる。ただそれが酸っぱくふっくらしてて、小麦粉食べてるみたいな感じで好きじゃない。
これはほとんどニラの葉っぱ。生地はニラとニラをつなぎとめるのに十分程度。小柱にイカ、エビがタップリ入ってて、ザクザクシャクシャク。食感かろややか。キムチチヂミがお好み焼きなら、これはねぎ焼き。野菜を食べてる感じがステキ。

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肉を焼いてもらいます。分厚い豚バラ肉を並べて石板の上。この石板が脂をすって見事にテカテカ。遠赤効果もあるのでしょうネ…、時間がかかるけどジンワリ、しっかり熱が入って焼けていく。
豚の脂が透き通ってきて、それがとろけて石板の上を覆って肉を焼く。焼くというより揚げていくような感じでカリッと、けれど肉はツヤツヤみずみずしいままという不思議な焼け方。それも徐々に水気が絞り出されるように肉が乾いて、そっくりかえりはじめたところでハサミでジョキジョキ切り分けて、味付けをしたネギの上にポンッとのっける。召し上がれ…、の合図でござんす。

ton-happaネギと一緒に肉をつまんで、そのまま食べても十分旨い。
ごま油に塩をといたのをつけて食べると、不思議なことに豚の脂のしつこさがさっぱりとする。
油で脂を制する食べ方。
オモシロイ。

それを葉っぱでくるんでパクリ。
葉っぱ野菜もいろんな種類があってそれぞれ、味や香りに食感が違っているから同じ豚肉がまるで違った料理に感じる。
モサモサしたの、シャキシャキしたの。
甘いの、渋いの、酸味があるの。
口に含んだ直後、口の中が葉っぱ野菜で満たされて、野菜を食べてるって感じがするから、気持ちがなんだか平和になる。噛みしめると中から肉の旨み、脂が滲んでくるから、平和な気持ちは勘違いだったとわかるんだけど、勘違いもおいしさの一つの要素。

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さてそろそろ〆。焼き飯タイム。石板の上をキレイにまずは掃除して、そこにスイートコーンを置いて焼く。水気を含んだスイートコーンの缶詰がどんどん乾いてパラパラになる。
そこへご飯をパカンと一人前。刻んだキムチに韓国海苔。ネギをのっけて混ぜていく。真っ白だったご飯がみるみるオレンジ色に変わっていって、キムチの水気でシットリしてくる。ヘラを器用に使って丸い形を作ってしばらく休ませる。上にはチーズ。タップリのっけてそれがとろけはじめたところで、ご飯をカリカリ、こそげ取りつつ混ぜ回す。

ton-chigeton-yakimesi石板のスゴいところが、ご飯がバリバリ焦げながら、にもかかわらず焦げ付かない。こびりつかずに、ヘラでキレイにめくれていくのに感心します。
キレイにまぜて、チーズがご飯にまんべんなくからんだところで出来上がり。

ご飯ポッテリ。
チーズがとけてからんだところはドリアな感じ。
キムチの酸味が食べても食べてもお腹を空かせる危険なおいしさ。
腹ペコな状態でこれを食べたら、あっという間にぺろりと行くに違いなく、けれどサムギョプサルを焼いたあとでなくてはおいしく出来ないんだというなやましさ。

青唐辛子の辛味がビリビリ、舌をつねるようなテンジャンチゲをお供に食べます。
沸騰していてグツグツ熱い。熱い上にヒーヒー辛くて舌が一瞬、麻痺しちゃうほど。それもそのうち慣れてきて辛さをあまり感じなくなる。代わりに焼き飯の酸味や旨みが顔を覗かす。お腹もあったか。満たされた。

 

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