コウチデハシゴニクサカナ

tenkaaji徳島から電車を乗り継ぎ、高知に到着。
雨であります。
不思議なコトに、高知に来ると雨と言う日が多いのですね。
しかも南国の雨。
男性的で、キッパリとした雨が降る中、「天下味」。
いつもは仕事で来る店に、今日は友人と仕事を忘れてたのしむためにやってくる。

暖簾に書かれた「おいろけなくてすいません」というキャッチフレーズ。
客に媚びるでなく、へんてこりんなサービスで騙すようなコトをせぬ、肉のおいしさで満足させたい…、というコトなんでしょう。
とは言えお店の人たちの笑顔さわやか。何かお願いしたいことがあると飛んできてしっかり対応してくれる。悪くないなぁ…、と感心します。
ココの名物料理をひとつ。「豪快一本カルビ」をたのむ。細長く切り出した肉に切り目を入れて、タレに漬け込みそれを焼く。

tenka-ippon1tenka-ippon2tenka-ippon3肉は分厚く切って焼くのがおいしい。
ステーキの世界ではどんどん厚切りの方にムードが向かってる。
ところが焼肉はどちらかといえばその反対側。薄切り肉をサッと炙って味わう方向にあるな中で、これは厚さを味わうたのしい提案。
塊ではない。
けれど厚さが十分にある肉を焼き、ハサミでジョキジョキ切って味わうという、その焼く過程もオモシロイ。
なにより、フックに肉をひっかけやってくるのがたのしくて、おいしくこれを焼いてやるぞと闘志も湧くのがオモシロイ。
野菜を並べ、ゴロンと肉を転がして表面こがり焼けたところでハサミでジョキリ。口の中を十分満たせるサイズに切ってなおも焼く。

tenka-tanhortenka-kalbi肉を切り分けると鉄板の上に余裕ができる。
そこでタン塩。
ホルモン焼いてそれを食べつつ、肉がほどよく焼きあがるのを待つのもたのしい。
脂がのって、サクッと歯切れるタンの食感、それから味わい。塩の旨味に脂が混じって、なんともおいしい。
ホルモンは6種類。
ミノに心臓、丸腸、ギアラにセンマイ、コプチャン。
すべてが2切れづつというのがほどよくウレシイ。
2人で焼いて、それぞれ一切れずつを食べ比べ。クニュリがあったりサクリがあったり、コリコリだったりトロリだったりとホルモンならではの多彩な食感たのしみ味わう。

そうする間にカルビにほどよく熱が入る。焼け過ぎぬよう肉を野菜の上にのっける。救済措置のようであります(笑)。
脂が野菜に染み込んでいく。
だから野菜がどんどんおいしくなる上に、肉は冷めずにずっとそのまま。食べる直前に鉄板にもどして軽くあっためてパクリ食べると、脂の風味が程よく旨い。
焼けた肉を食べるのでなく、肉を焼きながらたのしむというのが焼肉のおいしいポイントなんでしょう。
だから誰と一緒に焼くかというのが、焼肉の美味しさを決める重要な鍵でもあって、今日はだからとてもおいしい。鉄板の上の肉を見ながら、いろんな話が湧いてくるのもまたうれしくて、気持ちがポワンとあったまる。

tenka-parfaitハシゴをしようと思っていたので、ほどよいところで肉はピリオド。
けれど無性に食べてみたいモノがメニューにあって、それをたのんで〆にする。
チョコレートドリームっていうパフェでござんす。
肉を食べた後にはアイスクリームが絶対旨い。
ステーキ屋さんとか焼肉屋さんでケーキに力を入れるところもあるけれど、脂でまみれた口に本当においしいモノはアイスクリーム。
しかもココは乳脂肪分たっぷりのソフトクリームで作ったパフェ。
コーンフレークスをパラリとちらして、チョコレートソースをたらりと垂らして出来上がり。
とてもシンプル。そのシンプルこそが焼肉の後の口においしい。

パリパリ壊れるコーンフレークが思いがけずも香ばしく、ソフトクリームの甘さやなめらかさを引き立てるよきアクセント。瓶詰めチェリーがちょこんと一個、これをどの段階で食べてやろうかと思いながら食べ続けるのがなんともうれしい。
なにより洋白の器にはいってやってくるのが眩しいほどにおいしくて、堪能しました。席を立つ。

 

関連ランキング:焼肉 | 桟橋通一丁目駅桟橋通二丁目駅梅の辻駅

 

ryoma1ryoma3ハシゴの先は「漁ま」でござんす。
いけす料理の専門店。
今の仕事を手伝ってもらっている友人でもあり、だからこの店を見せておきたくやってくる。

いけす料理の店のほとんどが接待用の高級店。
そうでなければ港の近所にある観光用の店でどちらも日常的とはいい難い。
けれどこの店。
ファミリーもどんどんやってくる気軽な店で、だからクリスマスの今のシーズンにはサンタさんが魚を網ですくってらっしゃる。とれとれのお魚でメリークリスマスっていうのもなかなか乙なモノ。
今日も惚れ惚れするほど沢山の魚がいけすに泳いでて、それを眺めているとどんどんお腹が空いてくる。これは日本人のDNAのなせる業?だって鶏や牛がたくさんいるのを見て、かわいらしいとは思えどおいしそうとは思わない。でも魚がいるとおいしそうって見えるところが、オモシロイ。

ryoma-kai1ryoma-kai2ryoma-kai3

カウンターに席をもらってまず貝を焼く。お願いするとロースターがセットされ、貝をどっさり入れた器がやってくる。白ハマグリにアサリに長次郎というホタテのような二枚貝。それにサザエと多彩にどっさり。
サザエはロースターの真ん中の弱火のところに置いてください。それ以外の二枚貝は鉄板の端の強火のところで、蓋が開いたら召し上がり時…、と焼き方教わり焼いていく。おいしい貝の焼き方が殻入れポットの中に入ってくるのも気が利いている。
ロースターの向こう側にはいけすがあってそこで魚が泳いでて、浜辺の茶屋で貝を焼いてるみたいな気持ちになるのがなんだかうれしい。臨場感。

ryoma-sakanaryoma-sazae貝が焼ける間に魚料理をいくつか。
高知ですからやっぱりたたき。
藁がやける香りをまとわせ仕上げたかつおのたたき。
塩とニンニク、薬味かわりのオニオンスライスをたっぷりそえて味わう趣向。
ひんやり…、芯の部分はとろけ焼けた表面はむっちり歯切れる。魚というより赤身の肉のカルパッチョ。しかも野菜をタップリ味わえるのがとてもたのしい。オゴチソウ。

それから煮魚。
カンパチのあら炊きをたのんでみれば、これがなかなかボリューム満点。
脂ののった身はまるで鶏肉のごとき歯ごたえ、食感。
甘辛味もおいしくて、思わずご飯!と叫びたくなる。
一緒に炊いたゴボウに豆腐も味がしっかり入ってて一口ごとに、酒にしようかご飯にしようかと気持ちが行ったり来たりする。

そうこうするうちに貝が徐々に仕上がっていく。ときおり貝がひっくり返っておいしい汁が鉄板の上にこぼれて蒸発。おいしい香りがしてくるのはよい。でも、あぁ、せっかくの汁を食べ損なったと悔しがりつつ身をパクリ。旨いですなぁ…、体に染み入るオゴチソウ。
中でもサザエのつぼ焼きが、新鮮だったからでしょう…、尻尾の先までキレイにスルンととりだせたのがなによりウレシイ。強い渋みとそれをおいかけやってくる旨味にウットリ。クニュクニュ、奥歯が喜ぶゴチソウ。堪能す。

ryoma-gohan1ryoma-gohan2ryoma-gohan3

釜焚きご飯がやってきます。注文してから炊き上げる。だから20分ほどかかるのだけど、さすがに炊きたてご飯はおいしい。定食メニューがない店なんだけど、この炊きたてご飯があるからファミリーが安心してやってくる。今のお客様って、こういうモノに飢えているんだと実感します。
蓋をあけるとおいしい湯気。中をのぞくとピカピカひかるご飯粒。不思議なほどに甘くてご飯自体に味があるのにウットリします。
貝をそこに放り込む。放り込んで蓋してしばらくなじませて食べるとこれがビックリするほどおいしくて、思わずお代わりしたくなっちゃう。お腹も気持ちも満たされる。

 

関連ランキング:魚介・海鮮料理 | 知寄町三丁目駅知寄町駅知寄町二丁目駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。