キッチンステージでレカンのブランチ

ksks wine table朝、寝坊をして朝ご飯を作り損ない、お昼の前にかなりの腹ペコ。
そうだ、伊勢丹の地下のキッチンステージで早めの昼と洒落込もう。
開店時間は伊勢丹の開店時間と同じ10時半だしと、そこに合わせて家を出た。

ファーストゲストですべりこむ。
まだステージの中にはスタッフが一人もおらず、うつくしいけどひんやりとした空気が漂う。
それから続々、調理人がそろいはじめて、作業がはじまる。
キッチンってどんなにうつくしくても人がいなければただの厨房器具の集合体。そこで働く人がいてこそ…、って思ったりする。

2,3週間毎にメニューをプロデュースするシェフがかわるシステムの店。
今は銀座のレカンのシェフが作ったメニュー。
日本を代表するフランス料理のお店のひとつで、けれど現在、入店しているビルの建て替えで休業中。だからココで食べることができる料理はかなり貴重で得した感じ。
それを目当てのお客様もかなりいるのでしょう…、開店5分でほぼ満席。
今日の料理のおすすめワインがグラスでそろっているのもうれしく、リースリングのおいしそうなのがあってそれをもらってブランチ、スタートします。

ks zensaiks spoon前菜料理が3点揃う。

グラスに入っているのが「新人参とみかんのキャロットラペ見立て」。
にんじんとみかんのピュレに、キャロットラペに見立てて削ったリコッタチーズを飾ったモノ。
酸味さわやかで、にんじんとミカンを一緒に食べるとマンゴーみたいな味になるというのが新発見。
「讃岐夢豚のパテ」にはクミンシードがたっぷり混じる。
エキゾチックな香りで食欲湧いてくる。
たらのすり身をケーキ仕立てに形作って上にしらすをたっぷりのせた料理は若干、タラ臭く、ピンクペパーが必死にそれを取り繕ってる。
臭みを良しとしているのか、それとも素材が良くなかったかちょっと微妙でワインの力を借り、食べる。

それにしてもこれを作った人は、これを食べてないんだろうなぁ…。
味見はしたに違いない。けれどお客様が食べるようには食べてない。もし食べてたらこんな大きなスプーンでグラスの底のピュレを食べることは不可能だってわかったはず。
もしわかっていながらこのスプーンを選んだとしたら、料理の腕は一流でも食べ手の気持ちがわからぬ人ってコトかもしれない。

ks mainks sakanaおっと、この店。スポンサーがナイフ・フォークも作ってる貝印。いろいろ縛りがあるのでしょうネ…、モッタイナイ。

メインが2種類。肉と魚で、どちらも試してみたくってそれで友人さそってきました。
肉は讃岐のオリーブ牛。脂の少ないもも肉を外はこんがり、中は見事なロゼ色にローストをしたモノをたっぷり。
グリーンアスパラガスのピュレをソースに見立てて、サイドに菜の花、アスパラガス。ネットリとした肉の食感、歯茎にテロリとなめらかにして肉感的。ソースのほろ苦さが肉の甘味を引き立てる。

鯛は愛媛のミカンで育てたミカン鯛。
それをこんがり、皮目を焼いてオリーブオイルのソースで仕上げる。
キシキシ奥歯をくすぐるような、鯛独特の繊維の強さと甘みに近い強い旨みにウットリします。
なによりサイドのキャベツのローストがおいしくて、口の中をみずみずしくする。肉は焦がさず、ステーキらしき風味や香りを焚いたキャベツの焦げ目から借りてくるところ。オモシロイなぁ…、と思ったりする。
ほどよきおいしさ、ほどよき満足。そしてほどよく満腹でニッコリ帰る。またいつか。

 

関連ランキング:レストラン(その他) | 新宿三丁目駅新宿駅新宿西口駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。