カツカレーに旅館の朝のあさごはん

ひさしぶりに山形に来る。
東京は朝から涼しく新幹線に乗って到着した山形もひんやり涼しい。
夜から雨になるという。
とんかつ専門の「竹亭」に来た。
父の代に日本全国にたくさん作った郊外型のとんかつ店のひとつがここ。昔はどこも繁盛したけど、競合店が増えた今では苦労する店も増えてきた。競合店対策で安売り方向に走ったお店は苦労が多い。店そのものが安売り店に向かないように出来ているからしょうがない。
この店は「日常のちょっとした贅沢」をいまだにキチンと守ってて、地元の人たちにとってなくてはならないお店になってる。大繁盛というわけではないけれど、ずっとほどよく繁盛できるということが飲食店にとってはシアワセ。そういうお店。
それにしてもショーケースの中に日本酒の一升瓶がズラリ並んでいる所…、あぁ、東北の人気はこうして作るんだなぁって思ったりする。

何を食べればいいですか?
そうストレートに聞いたら「カツカレーを食べてみてください」というのでそれ。
しばらくしてやってきたカツカレーを見てまずニッコリ。

大きなお皿。
ほどよき深さがあってそこにたっぷりのカレー。
揚げたてのとんかつにご飯、そして山盛りの千切りキャベツ。
とんかつをひと切れ倒して断面を見るとほどよき量の脂がキラリと光って肉はきめ細やかでツヤツヤ、汗をかいている。
なにより感心したのが厚さ。カツカレーのとんかつは分厚すぎるの粋じゃない。スプーンでキレイに切り分けられてご飯やカレーと一緒に口に収まっていくというのがいい…、とボクはずっと思ってて、これはドンピシャ。身の程知ったよきロースカツ。

カレーはコクとうま味が力強い。最初はそれほど辛く感じず、食べ続けるとズドンとお腹の中が熱くなっていく。うねるような辛味が旨い。
カツの衣はサクサクでさっくり歯切れた肉はジューシー。カレーの絡み具合も見事でしかもとんかつソースをかけるとカツもカレーも味わいをます。ソースの酸味とスパイス感がカツとカレーを互いにおいしくしていくところに関心します。
千切りキャベツは手切りでザクザク食感たのしく、しかも甘やか。
口直しに蕎麦などいかが…、と勧められちゃう。甘めのタレにザクザク歯切れるこわめの麺がたしかに口をスッキリさせて、直後に食べるカレーの一層おいしいことにニッコリしました。オキニイリ。

 

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山形に来ると必ずとまる「いとや旅館」。
南陽市というのどかな町の、かつて養蚕業を営んでいたお屋敷を改装しているのどかな旅館。
大きなお風呂で足をのばしてあったまり、ぐっすり眠って朝ごはん。
華やかでは無いけれど体に良いものが揃ういつもたのしみの朝。
今日はサバの塩焼きにナスの煮浸し。オカヒジキのおひたし、納豆、海苔に味噌汁。
実はオカヒジキのおひたしというものをはじめて食べたのがここの朝食。ザクザクとした歯切れ感とかんでくうちに軽くとろける感じが大好き。
サバの塩焼きのあしらいにさくらんぼじゃなくダークチェリーが添えられていた。あれって思って食べてると女将さんが「この界隈のさくらんぼうはまだおいしくなくて、それでチェリーを添えました。ちょっと無粋でごめんなさい」って。
女将さんがご飯や汁をよそおってくれ、ずっとおしゃべりしてくれる。お国言葉がやさしくてほっこりします。元気充填、でかけます。

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