ウナギノナマズヤ

ウナギノナマズヤ

岐阜で昼。午前中の仕事を終えて、その内容と出来栄えがとてもたのしくなんだかお腹もたのしくすいた。

nama2nama1とは言え咳がなかなかとれない。
鼻のズルズルと熱はほとんどとれたのだけど、時折急に咳込んだりする。
こりゃ、栄養をつけて元気を出さなきゃと、それで鰻を食べることにした。
実はもう1軒、ステーキがおいしい店があるんです…、と、肉もいいなと行ったのだけどなんと満席。40分ほども待ちますよ…、って言われて断念。
鰻の店もちょうどお客様の入れ替わるタイミングで、座敷がひとつ空いたばかり。それですんなり、席につく。

「なまずや」という名前のお店。鰻を売りつつ、店の名前はナマズをなのるというのがたのしく、しかもこの界隈に何軒もお店がある。それらの店の名前がすべて「分店」というのが風情があっていい感じ。
支店経営じゃなくて暖簾分け…、ってことなんでしょう。話を聞けばお店、お店で味の傾向がちょっとづつ違ってそれぞれ贔屓があるんだ…、っていう話。そんなところもまたステキ。

namazu kimoyakiお店の中には鰻の香りが充満してる。
メニューを見ると、見事に鰻ばかりのメニュー。
専門店なんだから当然のコトではあるのだけれど、最近、こういうお店が減った。だからなんだか安心できる。
さてさて何を食べようか。

蒲焼き定食やうな重、うな丼とそれぞれ頭の中でイメージしながらやっぱり、うな丼だなぁ…、って思ってたのむ。ちょっと時間を頂戴します…、と。
それがまたまた安心で、だってたのんですぐにでてくる鰻の専門店って、やっぱり不思議に感じますもん。
たのしく待ち時間を過ごしましょう…、と、それで鰻の肝焼きもらった。
午後に仕事がもしなかったら、これで熱燗なんだよなぁって、みんなでいいつつ、お茶をお供にパクリと食べる。

ジュワッと口の中に広がるタレの味。
こんがり。かなり強めに焼かれて、だから縁の部分が焦げて仕上がる。そこがサクリと砕けて散らかり、口の中に脂の旨みが流れだす。
肝そのものはクニュクニュ、コリコリ歯ごたえ独特。ほろ苦くって、体に効きそうな感じがしてきて、ニッコリします。シアワセだなぁ…、ってみんなでニコニコしながら話をしてたら、お待たせしました!とやってくる。

nama jonamazu unagi口が広く開いた丼。
ご飯ぎっしり。手で持ち上げるとズッシリ重く、そこに鰻の蒲焼きがのる。
お江戸のウナギは何度も何度も蒸して脂を落として仕上げていく。だからふっくらやわらかで、タレの旨みとウナギの風味が一体となる。
それが好きな人もいうけど、ウナギ自体の風味や食感が損なわれているように感じて、勿体無いなぁ…、と思うこともままあるのです。

その点、名古屋周辺のウナギはあまり蒸さずに焼いて仕上げる。
だからバリッとこんがり焼ける。ウナギ自体の脂が炭の上で沸騰しながら、ウナギ自体を揚げるようにしてやけていく。噛むとバリッと歯切れてジュワリ。脂が滲んで熱々なのに口の温度が下がっていくような不思議な味わい。

namazu sirumabusiしかもタレが甘くて濃厚。
甘みを含んだタレはよく焦げ、風味もこんがり。炭や煙の香りが旨い。
感心するのがご飯が旨い。炊き加減が絶妙で、ほどよく固くてそこに甘辛タレがたっぷりからんでく。
しかもウナギの脂まみれなおいしさにネットリとした食感と混じってたのしいコントラストを作ってくれる。

一緒に行った人の一人が、ひつまぶしをたのんだのです。
これがなかなか迫力満点。お櫃の蓋が閉まらぬほどにどっしりウナギがのっかっている。蒲焼きと違って細切り。だからご飯とまじるとまるでご飯自体がウナギの味になってくような濃密さ。
脂も強ければ、タレの甘みも手伝って、途中で舌が疲れてきちゃう。
そこに出汁を注いでサラサラ。
なるほど、櫃まぶしってこの濃厚な味わいを、飽きず最後まで食べ上げるために出来た料理に違いない。

サイドの料理もしっかりしてます。うな丼につく肝吸いは、ウナギのタレやウナギそのものの旨みに負けないどっしり味。出汁の香りや旨みがしっかり、輪郭持って口の中を潤すおいしさ。タクワンがカリカリ、しかもみずみずしくて、この店かなり好きだなぁ…、って思ったりした。また来よう!

 

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