アラカルトがはじまりました…、點水樓

家の近所の「點水樓」。台北の有名店が日本進出に選んだ場所が、なんと家の近所というのを知ったときにはびっくりしました。
新宿三丁目にホテルを作りメインダイニングとして開業するんだ…、なんて噂もあったのに気づけばこの場所。
ちなみに新宿三丁目の噂の場所にはビルが完成。なのにずっと開業準備中。人手が揃わないからなのか。
四谷三丁目のこの店も大々的に宣伝するようなこともなく、静かな営業。店のサイズに比べてスタッフは多くて若い。新宿のお店ための準備をここでしているように見えたりもする。そうなら気合の入った経営姿勢。
開業当初はコース料理だけだった。数ヶ月前からアラカルトメニューも用意するようになったというので、やってきてみる。入り口脇に点心を蒸す蒸籠に蒸気。明るい厨房を眺めることができるテーブルで気になる料理を注文してみる。

まず押し豆腐。細切りにした押し豆腐に同じく細く千切りにしたにんじん、セロリ。塩とスープと油で味がととのっている。みずみずしくて香り豊かで、ザクザク歯切れる食感軽快。味がしっかりしてるのにスッキリとした後味。お腹と口の準備が整う。
スルメイカと豚肉の炒め物っていうのが気になる。干したスルメイカを戻して切り分け、同じ形に切った茹で豚、厚揚げ。赤唐辛子とネギと一緒に中国醤油でこんがり炒める。噛めば噛むほどスルメが旨味を吐き出して、豚の脂と混じって旨い。しみじみ旨いといえばいいのか、素朴なのに華やかな味。
鶏の手羽中の素揚げはバリッと皮が揚がって肉はしっとり。紹興酒の風味と塩の旨味が口に広がるオゴチソウ。

普洱茶をお供にしました。
おいしく、香りが特徴的でまるでそら豆を食べてるような香りがするのが心地よい。

この店を一躍有名にした七色小籠包がやってくる。
1番手前がいわゆる普通の小籠包。一口サイズで肉汁がこぼれ出すことないのがウレシイ。
時計回りに食べていく。
まずアスパラガスの小籠包。あら目の切ったアスパラガスがゴリゴリ壊れる。続いてカニ肉カニ味噌。口にあふれるカニのおいしさに翻弄される。黒と白のマーブル状の小籠包は中にトリュフ。カニの香りがトリュフの香りに一掃される。めくるめくような香りの世界にまたウットリ。青菜の小籠包で香りが一旦リセットされて、続いて唐辛子の小籠包。最後は山椒と2つあわせて麻辣味になって幕引き。
ひとつひとつの味や食感が見事に異なり、しかもこの順番で食べてはじめて意味を成すというすばらしさ。何度食べても感心します。

ルーローファンにツォンユーピン、それからニューローメンと台湾の大衆料理を〆に選んだ。漢字で書くと魯肉飯に葱油餅、それから牛肉麺となる。
豚バラ肉を細かく切って中国醤油とスパイスでコトコト煮込んでご飯にかける。脂が染み出しご飯と混ざり口の中がスベスベしてくる。台湾の屋台の定番料理がこんなにも上等でやさしい味がするんだろう。
塩と油で味付けをしたネギを包み込んだパイはふっくら。ネギの香りがなんとも旨い。
太くてコシのある麺と濃厚牛肉スープ。牛バラ肉もほろほろになるまで煮込まれとろける。唇がスベスベするほど脂たっぷり。それがおいしくしかも後味スッキリしてる。やっぱり好きなオキニイリ。

 

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