アフレルシアワセ・ ブルワリーKAEN

熊本で夜。夜とはいってもまだ明るくて、もう夏がはじまったんだ…、としみじみ思う。
「カエン」を訪ねる。
郊外の店。にもかかわらずクラフトビールのタンクがあって、おいしい料理と一緒にビールをたのしんで…、って趣向のお店。
2階がアパートというあまり色気のない建物で、ところが中に入るとムード一転。おいしい匂いと気配が漂う。ギャプもひとつのもてなしでしょう。まだ外は明るい時間にしてお店の中はほどよくニギヤカ。本当にみんなビールをグビグビたのしんでいる。
お店のご主人とFacebookでつながっていて、ビールのタンクがなかなか思うように設置できなく何度も試行錯誤している様子が投稿されてた。それも今では思い出話。なんだか自分の店ができたみたいにホっとする(笑)。

小さな器にサルシッチャ。お通し代わりということなのでしょうけど、値段をつけて売れるほどのおいしいコトに、次の料理への期待膨らむ。
肉系の店。だから店の中に漂う肉の脂が焦げる匂いにお腹がなります。メインをたのしむ前に野菜を食べておこうと、紫キャベツのコールスロー。塩の味がしっかりきいてて酸味も鮮やか。チーズがたっぷりふりかけられて、噛むとコツコツ、奥歯を叩く。かなりゴキゲン。
大人のポテトサラダっていうのが気になりたのむと、サラダの上に大きなベーコングリルがベロンと一枚。ナイフをあてるとざっくり切れる正直ベーコン。ポテトサラダは酸味がおいしい大人味にて、豚の脂を受け止める。

今日で二度目の来店で、前回食べた思い出料理。
フラベフロマージュを今日もたのんだ。
カマンベールチーズをお皿の中央に。
周りにはちみつとアルコール。
テーブルに運んだところで火をつけて、炎でチーズをとろかし焦がす。
おじさんたちが乙女に変わる…、そんな景色がオゴチソウ。

炎がおさまるとちょうどいい具合にチーズの表面がトロンととろけ、薄切りバゲットにのっけて食べると、ほどよい甘さとチーズの酸味、塩味、旨味がひきたち旨い。
今日のクラフトビールは若干ダーク。
苦味の輪郭がしっかりしていて、ドスンとお腹に落ちていく。残る香りは華やかで、プラムのようなフルーティーな後味ずっとあとをひく。

フィッシュアンドチップスをたのんでみました。居酒屋だとかパブだとかで最近、よく見るようになったメニューでけれど、どこもただの「魚のフリッタのポテトフライ添え」。ところがここのはかなりの本物。ザクッと固く仕上がる衣。分厚く油をたっぷり含んで、まるで揚げた小麦の塊。ところが中の魚はやわらか。水っぽくなる一歩手前のみずみずしさで、衣の食感と互いにひきたて口でとろける。
しかもモルトビネガーがついてきます。酸味鋭いお酢でかけると衣の油っこさが一瞬にして消えて、油の味が旨味に変わる。あぁ、旨い。
手作りのタルタルソースが豪勢につき、その器からたちまちあふれる。おいしい時間が器の上に溢れ出しているごとく。

不思議な雰囲気のご主人です。
ビールマニアというわけでなく、自分が作る料理をおいしくしてくれる道具のひとつとしてビールを作る。
作る限りはどこにもない、熊本らしいビールにしたいと、好奇心と情熱旺盛。
オモシロイ。

さてメインの肉。和牛の炭焼き。
よく焼けてます。表面ほどよく焦げて仕上がりその内側はうつくしきロゼ。脂がジュワリと滲む。器の両端に塩が置かれる。一つは結晶の粒の大きな岩塩、もう一方は細かな焼き塩。ポワブルマスタードにわさびも肉の旨味ひきたて、あっという間にお腹におさまる。
次にくるときにはどんなビールが飲めるんだろう。どんな料理が食べられるんだろう…、ってワクワクするようなたのしいお店。オキニイリ。

 

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