やげんぼり

やげんぼり

yagenyagen counter赤坂で仕事を終えて、そのままランチ。
「やげんぼり」に来る。

京料理の専門店で、夜はしっとり。素材の持ち味を活かした粋な日本料理をたのしめる。
しかもカウンターを中心にした気軽な雰囲気。
カウンターの中には厨房。板前さんが腕をふるう一部始終を見ながら料理がたのしめる。ただ、おまかせ料理が中心で時間もお金もちとかかる。

昼は定食を中心に。
値段も気軽にしてくれている。
だからいつも大人気。ランチタイムがはじまると、近所のオフィスの人たちが続々やってくるのです。今日はちょうどお客様の入れ替わり時間に入店できて、それでカウンターの空き席もらって待たずに座る。

yagen side厨房の中では料理がすごいスピードで出来上がっていく。
職人さんが3人、キビキビ。
ひさしぶりに来たけれど、見慣れた顔の人たちでそれがなんだかウレシク、しかも安心できる。
この安心感が、飲食店においてはとても大切なコト。いつもと変わらぬ料理をたのしむことが出来るんだ…、ってホっとしながらお茶を飲む。

壁で仕切られた奥で焼いたり煮たり。そこで出来た料理を手前の板場で盛り付け完成という感じ。
座ったときにちょうどココのランチの名物、出汁巻き玉子が出来上がり、仕切りの窓にポンッと置かれた。湯気がもうもう沸き立って、しばらく休ませ切り分けやすいようにするのでしょうね。
けれどあまりに美味しげで、手を伸ばして食べたくなった。我慢する(笑)。
それにしても夜のおすすめ料理の札。ふぐに生牡蠣。関さばにぐじ。そういう季節なんだなぁ…、ってニッコリします。

yagen sagano料理も旨いけど、実はココで一番の人気の料理がお櫃ご飯。
羽釜で炊いたご飯をひのきのお櫃に移し、おかわり自由でやってくる。
使い込まれたお櫃が炊きたてご飯の余分な水気を吸いとって、ほどよく固さのおいしいご飯にしてくれる。ステキなもてなし。炊きたてご飯にこだわる飲食店は多いけど、本当においしい「ご飯の状態」にこだわるお店はあまりない。
おいしいということの本質を守る姿勢がボクは好き。

席につくと、間髪入れずにお櫃ご飯が届くというのが、忙しいランチタイムにはとてもうれしい。これもひとつのおもてなし。
それと一緒に、ちりめん山椒に小鉢のひじき。しっかりとした出汁のおいしいお揚げの味噌汁。京風漬物がやってきて、それに土瓶一杯の熱いほうじ茶。

それだけで十分ご飯をおいしくたのしむことができる充実感。ちりめん山椒はココの自家製…、お土産なんかにも重宝される上等なモノ。それがタップリ。ご飯にのせて食べると山椒の痺れが旨い。
なにより漬物の多彩でどれもおいしいコトに、あぁ、日本人…、ってうっとりします。まずは一杯。ご飯の味をじっくりたのしむ。

yagen tororogohanここのランチの定番メインは全部で3つ。
ひとつは出汁巻き玉子。ひとつは湯豆腐。それから山芋とろろの3種で、今日は山芋とろろ選んで食べる。
擦った山芋に出汁をまぜ、そこに出汁に漬け込み下味つけたマグロの赤身。いくらに青海苔。温泉卵を一個落として、出来上がり。

で…。

そのやってきたのを見てびっくり。
温泉卵の白身がほとんど生の状態。あぁ、こりゃダメかもなぁ…、って思うもどうせ全部混ぜれば同じことと、生の白身を見なかったことにしてグルンと混ぜる。
ご飯の上にちょっと乗っけて食べると白身の存在をすっかり忘れてしまえるほどに、スベスベなめらか、なかなか旨い。
ご飯にのっけてサラサラ食べたり、そのままお椀に口つけてズルズル飲んで、ご飯を食べる。青海苔の海の香りやイクラのプチプチ。マグロの漬けのヒヤッと奥歯に当たる食感オモシロく、お腹の中もスベスベになる。オキニイリ。

yagen teishokuyagen sawaraこの山芋とろろがついたお膳で1100円。
他の定食もお櫃ご飯に漬物、おばんざいに汁がついて同じ値段。そのお値打ち感でいつもにぎわっているのでしょうネ。
予想以上にお客様が今日はやってきたのかもしれません。途中でご飯が品切れで、新たなご飯が炊けるまで羽釜の底のおこげご飯で良かったらって、後からやってきたお客様にふるまわれてた。
なんだかそれがおいしげで、うらやましかったりするのであります。食いしん坊。

ところで本日、ちょっと贅沢をしておかずをもひとつ。魚を焼いてもらうことにした。
炭場に炭を用意して、そこでこんがり焼いた魚はさわらの西京焼きでござんした。
しっとりしてて、皮までパリッと焼けていて、いつもは残す皮まで今日は食べてみた。
サクッと口の中で壊れて、ジュワリと油を吐き出し消える。西京漬けの皮というのも良かったのでしょう。案外これなら食べられる。
魚の皮だけじゃなくて、ほぼ生という玉子の白身も食べられた。ちょっと大人になった気がして、ニッコリしながら、次の仕事に向かいます。

 

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