まるやのうな丼、鰻6切れ飯300gにして食べる!

名古屋に途中下車して鰻を食べる。ふかふかじゃなくがっしりとしてたくましい地焼きの鰻をどうにもこうにも食べたくて、それで「まるや」にやってくる。
上等な鰻を上等な値段でうる上等な店。名古屋ということもありひつまぶしが人気のメニューでほとんどの人が刻んだ鰻を食べているけど、蒲焼にした鰻を前歯で噛み切り、噛みしめ食べたくてそれでうな丼。
出来上がるまでうざくと肝焼きを食べて待つ。
シャキシャキのきゅうりとザクザク地焼きの鰻。お酢をまとってもなお失せぬ脂のおいしさ、歯ごたえ。うざくは地焼きの鰻で作るとその食感が見事に整う。肝もざっくり。表面がカラメルみたいに焦げてなんとも香ばしい。

そしてうな丼。
丼が立方体の木箱の中にはいって来るのがうやうやしい上、期待をじんわり煽ってくれる。
蓋を開けると丸く抜かれた箱の底にピタッと丼が収まっている。
丼自体は若干浅め。
口が広くて、ご飯にのせた蒲焼が飛び出すように盛り付けられる。
おいしい工夫。
ウットリします。
ここのうな丼は鰻の枚数、ご飯の分量を好みで自由に組み合わせられる。鰻の蒲焼を心置きなく味わいたくて、鰻は6切れ、ご飯は控えめ300gで注文をした。
ご飯の上にはギッシリ鰻。ひと切れひと切れがほぼ正方形に整えられているのが特徴的で、自然と鰻を噛み切り食べるようになる。がっしり硬く焼けた鰻の歯ざわり、歯ごたえをこころおきなくたのしむための工夫なのでしょう。

守口漬にきゅうりにキャベツ。三点盛りの漬物に大きな肝が沈んだ肝吸いがつきひと揃え。
それにしても地焼きの鰻のおいしいコト。箸で持ち上げ口に運ぶと、カサッと前歯に鰻が当た。ちょっと乾いた感じがあって噛むとクシュッと縮んで歯切れる。途端に脂がジュワリと口を涼しくさせる。
タレは若干辛めにできてる。しかも端が脂で揚がるように仕上がり、サクサク崩れてほろ苦い。鰻だけを食べると酒の肴になってくれそうで、一方ご飯にかけるタレは少々甘め。なるほど鰻とご飯を一緒に食べて、一番おいしいようになってる。その究極の姿がひつまぶしということなのでもありましょう。
硬めに炊けたご飯が鰻の脂、旨味をしっかり受け止め口いっぱいに散らかる感じがおゴチソウ。最後は肝焼きも鰻と一緒にご飯にのせて頬張り味わう。気がすみました…、オキニイリ。

 

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コメント

  1. みるみる

    サカキさんの鰻の写真を見ていたら、ものすごく鰻欲(笑)が湧いてきてしまいました…
    家の近くの鰻屋さんで蒲焼きを持ち帰りにして、固めに炊いたご飯で丼にするのが我が家の食べ方です。
    すっかり鰻は高価な食べ物になってしまいましたが、やっぱりときどき食べたくなりますね。
    他のものでは代わりにならない、不思議なご馳走…日本人のDNAでしょうか?

    • サカキシンイチロウ

      みるみるさん
      味にしても香りにしても、食感にしてもその後口にしても、鰻ほど「あぁ、食べたなぁ…」としみじみ思い出せる食べ物って他にないような気がします。
      ステーキとも焼肉とも違う「焼けておいしいゴチソウ」。滋養に溢れた日本人のゴチソウって感じがしますね。

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