ふどう通り。玉子炒飯、雲呑スープ、インマイライフ

初台に来た。
ひさしぶりのコト。
山手通りからはじまる「ふどう通り」っていう商店街の近くに昔、住んでいたことがある。
おそらくかつては川だったんだろう、ゆるやかに蛇行をくりかえすかなり長い商店街で、途中に幡ヶ谷不動尊がある。
それがおそらくふどう通りの名前の由縁。
魚屋さんや八百屋さん、鶏肉の専門店の店先には唐揚げコーナーがあったりする生活感に溢れた商店街でとても過ごしやすかった。
ひさしぶりに来たらそういうお店はほぼなくなって、若い人向けのカフェやレストランが増えてたりした。
ダイヤストアっていうスーパーマーケットが健在だったのにニッコリし、昔住んでた場所を見に行ったらアパートの名前も外観も昔のまま。ボクが住んでた部屋はどうも空き家のようでありました。
生まれてはじめて一人暮らしをした場所は西新宿の清水橋。この初台が二軒目で歩いてたった10分たらずの引っ越しだった。それでも新宿区民から渋谷区民に変わったのがたのしかったことを今でも思い出す。

その清水橋と初台のちょうど真ん中あたりにある店。
「永楽」っていう中国料理のお店にひさしぶりにやってきてみた。
タナカくんと知り合ったときにはもうすでに牛込柳町に引っ越していた。
けれど彼が近所のテニスクラブに通っていたこともあって、2度ほどここには来たことがある。
当時に比べて随分店はきれいになって、けれど繁盛ぶりは昔のまんま。
近所にあまり飲食店がないということも手伝って、近所の住民、働いている人。年齢性別問わぬ人たちが次々来店。テイクアウトの人も多くて厨房の中はてんやわんやの大忙し。

おいしい!って感心してた玉子チャーハンを選んでたのむ。
ハーフサイズのワンタンがあるというので、スープの代わりのお供にします。
玉子チャーハンには卵を混ぜ込んで作ったものと、卵をなんらかの形で上にのせたものの2種類。
ここのは後者でチャーハンの上にとろとろに仕上げたスクランブルエッグ状の卵をトロンとのっけてやってくる。
チャーハン本体も卵とネギを炒め合わせた卵チャーハン。それだけ他食べても十分おいしいチャーハンで焼ききれたご飯がパラリと口の中を散らかる感じがおゴチソウ。

とろとろになった卵は油をたっぷり吸い込んでつくづくなめらか。卵の味わい、風味がなんともおいしい。昔、こういうトロトロ卵は好きじゃなかった。だからタナカくんが食べてたときにはちょっと味見をした程度。今はこういう卵も大丈夫。
チャーハンと一緒に口に運ぶと、舌の上でご飯ととろとろ卵が混じり合いスベスベスルスル、ご飯の粒が口の中を転がるような感じがおいしい。あのときの彼もこんなふうに感じて「おいしい」って言っていたんだろうなと思う。
ラーメンスープに海苔にチャーシュー、ナルトに小松菜。ネギが散らかりツルツルプルプルのワンタンが6個も泳ぐハーフワンタン。これまた絶品。ハフハフスルスル食べてたらザ・ビートルズの「イン・マイ・ライフ」が流れてきました。好きな曲です、ちと切ない。

 

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