ひさしぶりのとんかつ和幸でキャベツを食べる

とんかつを食べたいなぁ…、とふと思う。
それも「和幸」のとんかつ。
外食産業が成熟してきたこの30年。いろんな料理がおいしくなった。スパゲティーだって、ステーキだってファミレスクオリティーから専門店の味へとどんどん進化した。
中には、安く売るために本来のおいしさをなくしてしまったモノもあるけど、劇的においしくなったものもある。
その代表がとんかつで、今や手頃な値段でおどろくほどにおいしいものを食べさせてくれるお店が沢山存在してる。
けれど「和幸」のとんかつはボクにとってはちょっと特別。生まれてはじめて専門店で食べたとんかつが和幸のとんかつ。しかも新宿の駅ビルの中にあったお店でそのとき、こんなおいしいモノがあるんだとビックリしたのを今でもよぉく覚えてる。

今日は同じ新宿の別の店。
小田急百貨店の食堂街の中の店にくる。
この食堂街に来るのははじめて。大きな窓がグルリ取り囲むビルの上にある箱のような構造で、西新宿のビル街を一望できる都会的な景色にウットリ。
間近にみえるスバルビルの看板も、まもなく超高層ビルになるんだなぁ…、と思うとちょっと感慨ひとしお。

食べたい料理をいくつかたのんで分け合い食べる。
ボクはヒレかつ。
ちょっと厚切り。大きめの肉を使って作った、この店で一番上等なカツ。
お皿に網をのっけた上にカツをのせ、千切りキャベツは別添えでというのが見るから上等。

アサリの味噌汁、漬物、ご飯がついてひと揃え。串切りにしたレモンが一切れついてくるのが、昔にはなかったちょっとおしゃれなプレゼンテーション。ちょっと進化をしてらっしゃった。
友人はロースカツとホタテのフライの盛り合わせ。エビフライを単品でもらってそれらを分けて味わう贅沢な昼。

パン粉はギッシリ。かなり多めについていてよく揚がってる。
ヒレカツなんて熱がしっかり入り縮んでしまって、ところどころが崩れちゃってる。昔のとんかつはこうでした…、豚はしっかり揚げなくちゃとオーバークロックが当たり前。
今では豚の肥育方法が昔とかわり、ほどよく加熱をすればいいんだ…、とロゼに仕上げる店がほとんど。みずみずしくてしっとりとした食感のカツが味わえるけど、ココは昔ながらに熱の入った固い食感。ただそれがなんだかなつかしくって、噛みしめながら味わい食べる。
大根おろしに黒酢をかけて、とんかつをサッパリさせて味わってという提案があり、それも追加でためして食べる。

ヒレかつには塩コショウがついてくる。
肉の味をそのままたのしんでくださいというコトなんでしょう。
おいしいとんかつは塩で食べて味わうという、最近流行りの提案。
大抵はこだわりの塩がやってくる。
どこそこの塩だとか、焼き塩だとか、細かったり粗かったり。中には色がついていたりと必死の工夫。
ところがここは塩ではなくて塩コショウ。
胡椒は粗挽き黒胡椒というのがこだわりなのでしょう…、たしかにとんかつは胡椒を多めにきかせた方がおいしく感じる。
悪くないなぁ…、って思って食べる。
胡椒が脂を甘くする。

ソースの中には黒ゴマが。
胡麻をすって食べさせる店もあるけどこうして胡麻にあらかじめ入っていれば、たしかに同じく胡麻の香ばしさを感じはするのがオモシロイ。

キャベツのお替わりをもらいます。
そう言えば、和幸という店にはじめてきたとき、ご飯も汁も、キャベツもお替わり自由というのに、感激したものでした。
まず料理がきたらキャベツにたっぷりソースをかけて、ご飯を一杯。
キャベツとご飯をお替わりしたらとんかつ2切れで茶碗1杯。当時のロースカツは6切れに切られていたからとんかつだけで3杯食べれて、最後に千切りキャベツと汁で1杯。都合ご飯を5杯食べてお腹いっぱい。
なんと親切でありがたい店だろう…、って腹ペコのときにはやってきていた。
今もご飯もお替わり自由。
けれどご飯のお替わりももうできないお年頃にて、キャベツをお替わり。白米の代わりに麦飯がとろろとセットで用意されてて、それ食べ、お腹を満たして終える。いろんなコトがなつかしい。

 

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コメント

  1. あっちゃん

    トンカツ和幸、ほんとにおいしいよね。

    • サカキシンイチロウ

      あっちゃんさん
      めちゃくちゃおいしいわけではないですが、ほどよくおいしい。
      なにより、若い頃に重宝したお店のなのでなつかしいです。

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