はまの屋パーラーでアサンドイッチ

銀座で午前中から仕事。元気を出そうとはまの屋パーラー。
山手線の高架を貫く小さなトンネルの向こう側。
こちら側は銀座の街の華やぐ空気。向こう側は丸の内のお固く厳粛なるムード。ちょっと背筋を伸ばして潜る。
ここ一年以上、補強工事を兼ねてリノベーションが続いてて、今までトンネルに面してあった吉野家がなくなりカフェの開業準備の真っ最中。
吉野家の化学調味料が焼けるときに発する独特あ匂いにまみれの重たい空気を吸わぬようにと息止め歩く必要がなくなったのがうれしい限り。
トンネル越えた突き当たりのビル。三菱さまのお堅いビルの地下一階のパラダイス。

今日は随分にぎやかです。
気軽な値段でハーフサイズのサンドイッチとコーヒーがたのしめる朝食セットができたからかな…、ニギヤカな朝は気持ちいい朝。
ここではずっとハムのサンドイッチとタマゴサンドの盛り合わせ。ハムサンドのパンは焼いてもらって、タマゴサンドのパンはそのまま。先日覚えたカスタマイズでござります。
お供はアイスコーヒー。昔はストンとそっけないほどシンプルなタンブラーでやってきたのが、いまでは短い足がついた下の膨れたガラスの器。量はたっぷり。これもよし。

なんとうつくしい断面でしょう。
スパッと切れてて、中の具材が壊れていない。しかも一組のパンを4切れに切り分けるというのが昔からのココのスタイル。
うつくしいだけじゃなくて、食べやすいのもありがたい。
トーストしたパンはカサカサ、前歯をくすぐり壊れる感じで歯切れてく。
挟んだハムのムチムチとした食感と相性がいい。焦げた小麦の香りもおいしく、口の中で砕けたパンが散らかるような感じもたのしい。
一方卵を挟んだ焼かないパンはふっかり。挟まれた焼いた卵もふっかり、みずみずしくパンとの一体感にもうっとりします。噛んだ直後はむっちりとしたパンの存在を感じるのだけど、食べてるうちにパンは存在感をなくしてまるで手づかみで卵焼きを食べてるみたいな感じになるのもオモシロイ。

サンドイッチを食べてたら、タバコの煙の匂いがしてくる。
みると隣でタバコを吸う人。新聞をよみながらおいしそうに吸うのです。「タバコをのむ」って昔の人はよく言ってたけど、まさにおいしそうにタバコをのんではコーヒーごくり。フィルターのちょっと手前まで大切に、ゆっくり時間をかけてすうから煙の匂いが一層強く感じられる。これも喫茶店ならではの匂いだろうなぁ…って思ったりする。
玉子とハムをそれぞれ一切れ。残ったところでそれぞれ一枚ずつパンを剥がして合体をする。ハムタマゴサンドなる贅沢にうっとりしつつ、残ったパンを重ねて食べる。これが不思議なほどにおいしかった。カサカサトーストにふっかりパンがまるで具材のようにふるまう。おいしい発見、さぁ、仕事。

 

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コメント

  1. すうさん

    あのもわっとした匂いは化学調味料の焼けた匂いなのですね。。。

    • サカキシンイチロウ

      すうさんさん
      安い立ち食いそば屋さんの前にも漂う匂いですよね。
      しかも吉野家の場合は、そこに安い牛肉の脂の匂いが交じる。しばらく吸ってると頭が痛くなっちゃいます。

  2. 薬局の末息子

    新橋あたりの立ち食い蕎麦屋からは、いい出汁の香りがしてきます。ニュー新橋ビルの丹波屋なんかは店の前に鰹節の大きな段ボール箱が置いてあったり。通勤時に店の前を通る「うさぎや」さんなんて、小さなお店だけど遠くまで鰹節の香りが漂ってきます。ちょっとした、幸せ。

    • サカキシンイチロウ

      薬局の末息子さん
      真面目に出汁をとる蕎麦屋さんの店先は、思わずお腹がなってしまうほどいい匂いがしますよね。
      新橋は長い間行ってないなぁ…、近々、言い訳を作ってビーフンを食べに行こうかなんて思いました。

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