ちらりほらりと雪の舞う夜

仙台で勉強会を終え、いつものように利久でランチ。一番町という仙台の中心街のお店に来ます。
時間はすっかりおやつどきということもあり、お店は静か。
さすがに東北の冬です。暖房がしっかりきいているのに電気ストーブがテーブルごとに置かれてる。足元が寒くなるのを防ぎましょう…、という地域、季節のうれしいサービス。
東京以西の利久といえばメニューのほとんどは牛タンと麦飯、テールスープの定食。けれど本場、仙台の利久は店それぞれに特徴のある品揃え。酒もたのしく飲めるようにと刺身や寿司を置く店もある。
この店の今のおすすめセットがなんと海鮮丼と牛タン、テールスープの組み合わせというのでたのむ。丼にご飯。上にぎっしり刺身が並び、いくらに釜揚げしらすと見ているだけでもお腹が空いてくる景色。

刺身を何枚かご飯と一緒にお腹におさめ、そこにとろろをのっけてズルン。
いくらと一緒に食べるとろろってなんでこんなにおいしんだろう…。ズルズルとろけるとろろに混じって、ときおりいくらがプチッと爆ぜる。爆ぜると同時に魚卵ジュースがとろろに混じり、塩気や風味、旨味がとろろに混じってお腹に流れ込む。
牛たん焼きが4切れついて、漬物、南蛮味噌もしっかり揃う。せっかくだから分厚い牛タンの端材を焼いてネギとポン酢で食べるここのオキニイリの一品たのんでザクザク食べる。テールスープの中にゴロゴロとろけるテールが転がり入って、ネギがキュッキュと奥歯にたのしい。堪能しました、移動する。

 

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仙台から新幹線で北にひと駅、古川に来てそこから来るまで小一時間。佐沼という街の鉄兵衛につく。
もともととんかつがおいしいお店としてスタートし、一年ほどをかけてゆっくり改装。先日、ちょっと贅沢な日本料理のお店として再開業した。
試食を兼ねての懇親会。
魚の仕入れに自信のある店。貝が好きなボクのためにいつもおいしい貝を仕入れてくれているのがうれしい。
今日はまずはホタテの柱の磯辺焼き。ザクザク繊維のたくましい貝の柱に甘辛醤油をつけながらこんがり焼いて海苔で巻く。海苔の香りとパリッと歯切れる食感に、ホタテの旨味が混じり合う。日本酒すすむ冬のゴチソウ。
蒸したアワビとアワビの天ぷら。どちらのアワビも調理するときまで活きてた新鮮なモノ。だからムチュンとやわらかで、香りがおいしい。ごきげんな夜のはじまり、はじまり。

今日の刺身の盛り合わせ。鯖にサヨリにカレイにイカ。東北の冬の魚の脂は力強くて味わい深い。滋養に満ちた魚の数々。
それから熱々のお椀。海老芋の蟹肉あんかけ。海老芋はあまり得意じゃない食材で、恐る恐る食べるもこれがなんだかおいしい。蒸したり揚げたりした海老芋のもったりとした食感が苦手なのだけど、これは炊いて仕上げたスベスベとしたなめらかさ。新発見にニッコリします。
〆がなんと干瓢巻。シャキシャキ感を若干残して炊いたかんぴょう。甘み控えめで醤油の風味と海苔の香りがなんとも旨い。わさびをもらって塗りつけて大人味にして食べる。食事を終えて表に出ると、車の上に霜が降る。雪もちらほら、冬の夜。

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