さわ野の定食、夜のベトナム、ティンフック

近所で昼をと雨の中を歩いて探す。せっかくだからはじめての店に来てみようと、それで「荒木町さわ野」ってお店に来てみる。
店の表に「今の季節は貝がおいしい」と達筆の夜のメニューが貼り出されていて心惹かれた。かつてちゃんぽんの専門店が入ってた場所。中に入るとカウンターを中心とした見事な改装。「いらっしゃい!」とご主人の低く響いて通る声。きっぱりとした言い方で、強面ながらニッコリ頭を下げる表情が粋。
カウンターの上には「め鯨」の手ぬぐい。目くじら立てず料理を待ちます(笑)。
昼の献立は4種類。メインを選ぶと今日の惣菜が4種類。今日のかやくご飯に汁がつく。今日のかやくご飯はあさりの炊き込みご飯というのがまたうれしい。サバの塩焼きをメインに選んだ。そしたら注文を受けてから飾り包丁をいれて串をさし焼きはじめる。こうすれば美味しくなることはみんな知っているのだけれど、早く出すため焼き置きする店が多いなか、当たり前を当たり前にしてくれる店はありがたい。

さてやってきたサバの塩焼き。惚れ惚れするおどうつくしい。
キラキラとした皮目はつやつやうつくしく、こんがりさっくり焦げて仕上がる。脂が浮き出し沸騰しながら焼き上がっているからでしょう…、皮全体に小さく泡立ち細かな穴があいている。食べるとサクッと皮が壊れてジュワッと脂が染み出してくる。しっとりとした肉。新鮮なサバだったからでしょう…、香り高くて旨味がじわじわ滲んで出てくる。
友人がたのんだ牛すじ肉の煮込みも丁寧。正確な味。厚焼き玉子のしらすのせ、マカロニサラダにタコとネギのぬた。そして漬物と4種類の惣菜が出汁の旨味を吸い込み炊けたあさりご飯をおいしくさせる。汁も上等。今度は夜に来てみたいって思ったお店。オキニイリ。

 

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夜、四谷三丁目の小さなベトナム「ティンフック」。
この街にすむようになって、あぁ、よかったなぁ…、としみじみ思わされることがいくつかあって、そのほとんどがおいしく気軽で馴染みになるのがたのしいお店に出会ったコト。
中でもこのお店との出会いは本当にうれしくて、他のどんなベトナム料理のお店に行っても比べてしまうのはこのお店。
ボクにとってベトナム料理の基準のようにすらなってしまったオキニイリ。お店をほとんどひとりで切り盛りするおかぁさんの人柄がまたステキで、今みたいなときにさみしくしてないかなぁ…、って今日は実はランチに寄ってみた。そしたら今日はとてもにぎやか。次から次へとお客様がやってきて、なんだかホッとすると同時に、ボクらの席は他のお客様に譲って夜にやって来ようと思ってそれで夜に来た。

夜はさすがに静かでゆっくり、おかぁさんと話をしながら料理をたのしむ。
いつもたのむ揚げ春巻き。
葉っぱ野菜で包んでスイートチリにひたしてザクッと食べる。
生地が砕ける食感にむっちりとしたひき肉、春雨がちらかる感じ。一緒に巻いたきゅうりの緑の香りがみずみずしくてオゴチソウ。
家族のために作ったスープがあるんだけれど…、とゴーヤのスープ。
チキンスープでゴーヤの肉詰めを煮たものでスープまでもが苦くておいしい。スッキリお腹が一口ごとに空いてきそうで、ニッコリします。
牛すじのトマト煮込みが今日は上出来。勧められてたのんでみるとバゲットと一緒にやってくる。筋の周りのゼラチン質がプルプルとろとろやわらか。唇や口の中がスベスベしてくるようなご馳走。バゲットに浸して食べるとイタリア料理のような感じにも思えておいしい。さすがフレンチ文化脈打つベトナム。

それからイカの辛味揚げ。イカを多めの油で揚げ焼きしてスイートチリをベースにした辛味ソースをからめたもの。よく揚がったイカの表面はサクサク歯ざわりたのしくて、むっちりとしたイカの食感のコントラストがオモシロイ。千切りにした青パパイヤと一緒に食べると口の中は南国になる。
しっかり煮込まれ肉がホロホロ、崩れるように仕上がる鶏肉。その旨味がしっかり溶け込んだスープ状のカレーとご飯…、ここの名物、鳥カレー。今日は特によく煮込まれててどっしりとした旨味がおいしい。
今日は寒い一日だった。雨もずっと降っていて、温かいスープ麺を食べたいなぁ…、と牛肉のフォーを選んで〆。ハーブ、スパイスの香り独特で透き通っているのに力強い旨味のスープにバッサリとした麺。お腹にスルスル収まって、体もぽっかりあったまる。

 

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