さよならクレソン、まもなく最後のモーニング

岐阜で朝食…、モーニング。
最近、頻繁に来ているクレソンという喫茶店にくる。
喫茶店で朝食をたのしむことが日常的で一般的な中京地方。
中でも岐阜はお店、お店で趣向を凝らした朝食セットが提供されて「岐阜式モーニング」なんて言葉も生まれるほどに独特にして、生活に浸透している食習慣。
とはいえ、高齢化です。
お店にいくと若い人たちの姿がみえない。
お店によっては還暦のボクが一番年下じゃないかと思えるほどにお店の景色はシニアな感じ。
お店の人も熟年世代だったりします。
そのため廃業するお店が増えているのも現状で、この店もまもなく閉店。コーヒーチケットの払い戻しがはじまっていた。
このままいくと、喫茶店のモーニングサービスは次の世代に受け継がれない食文化のひとつになってしまう…、かもしれないと思うとなんだかしんみり、さみしくなっちゃう。

コーヒーを注文すると自動的についてくる朝のセット。トーストに半分あんこ、半分バターをのせたもの。茹でた卵にポテトサラダと、ずっと変わらず同じ内容。だって器も料理にあわせて出来上がってるように思える仕切り、くぼみのはいった器。
変わらないことがいいことって食の世界には往々にしてあるもので、特に朝食。
目覚めて最初の食事において、変わったものよりいつも同じのものがうれしい、ホッとする。だからこれがいいんでしょうネ…。
追加で卵サンドイッチをたのんで分ける。ふっかり焼けた厚焼き卵を焼かない薄切りパンで挟んで仕上げたもので、朝の口やお腹にやさしい、オキニイリ。トーストにあんこが付いてくるのがさすが、中京地方って思ったりする。

卵を割ります。
殻をコンコン、テーブルトップにぶつけてノックし、最初はぺりぺり。
細かく砕けて剥げていく。
それが徐々に大きく剥けるようになり、最後はスルンと半分くらいが大きく剥ける。

表面ツルツル。
それをポテトサラダの器に置く。
フォークで卵を潰しつつ、ポテトサラダとあわせて再び潰して混ぜる。
茹でた卵を潰しただけだとバサバサになる。
それをポテトサラダとあえるとほどよい粘りとぽってり感をもった卵サラダになってくる。

塩をほんのちょっとくわえて味をととのえ、バターを塗ったトーストにのっけてパクリ。さくっと焼けたパンが歯切れてバターがジュワッ。卵サラダと一緒になってパンがもったり、粘ってとろける。オゴチソウ。

卵サンドはふっかりです。パンもふっかり、挟んだ厚焼き玉子もふっかりでそこにたっぷりマヨネーズ。口の中をみずみずしくして、パンと卵が一緒にとろける。唯一薄切りにしたキュウリが異なる傾向の味。爽やかな緑の香りにみずみずしさに、今日は皮が苦かった。それがビリリと目を覚まさせる。
みんなで分けて食べてくと一切れ残る。その一切れを誰もなかなか手を出さず。ずっとそのまま。もったいないからとりあげ、食べる。お皿に彩りそえていたチェリーも一緒にプチュンと食べて、朝のお腹が満たされる。

 

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