おいろけなくてすいません!

仕事を終えて夜を焼肉。地元の人気店「天下味」というお店を選ぶ。

tenkaaji高知で美味しい焼肉を食べるのならばこのお店…、って定評のある老舗のひとつで、タレやソースを含めてすべてが手作りで、正直な味がするのがウレシイ。
「おいろけなくてすいません」。
暖簾に書いてるように、実直にしてへんな付加価値をつけずおいしい肉でお腹を満たして帰って!って趣向のお店。
駐車場に車をとめて、表にでるともう焼肉のおいしい匂いがやってくる。
無煙ロースターを使ってはいる。
けれどタレを揉み込み仕込んだ肉をドサドサ、網に乗っけて焼いてるうちに当然煙がもうもう出てきて、体までもが焼肉香にいぶされる。
でもそれこそが、おいしい焼肉の楽しみ方…、というコトなんでしょう。
土曜日の夜。
しかも冬休みがはじまったばかりということもあるのでしょうネ…、お店の中は小さな子供を含めた子供を連れて家族で一杯で、そんな彼らがボウボウ焼いてモリモリ食べて、笑顔で帰っていくのを見ると、不思議なシアワセに満たされる。

tenka ippontenka niku肉を焼きます。ここの名物の一本焼きっていうのがあって、赤身の肉を蛇腹に包丁を入れてタレに漬け込んでおく。
フックにひっかけダラリとさせてやってきて、それをこんがり焼いていく。
タレが当然、焦げていきます。
切り目がタップリ入っているから焦げるところが多くてそれがカリッとおいしい。
ザックリ歯切れて肉汁ジュワリで、口の中がおいしいジュースで満たされる。

葉っぱでくるんでパクリと食べる。
もういくらだってお腹に入っていくんですネ。肉を頬張り、喰らうシアワセに自然と顔がほころんでいく。
カルビであったり、牛たんだったり。
どれも見事に熟成されてて、醤油のタレも塩ダレも味わい豊かで肉の持ち味引き立ておいしくしてくれる。

tenka sasimi刺身のたぐいも見事においしい。
コリコリサクサク歯切れるセンマイ。
昔、どうしようもないセンマイを食べてずっと嫌いになってた。今年、とあるお店でおいしいセンマイに出会ってたちまち開眼をした。
これほど鮮度と手間が如実にあらわれる料理はあまりないだろうなぁ…、と今日もウットリ。
恐れ入る。

それから心臓。これは絶品。
コリコリしていて、噛んでるうちにやさしいとろみに変わってく。
軽い内臓独特の香りが口に広がって、それが旨味を引き立てる。心臓のおいしい刺身を食べてしまうとレバーを食べるのがばからしくなる。そんなおいしさ。ニッコリです。

一口大に仕上げた細巻きキンパが刺身と一緒にやってきて、もう〆か?と、ビックリしたけどこの大きさに味わいが、酒のツマミにぴったりなのです。
胡麻の油の風味がおいしく、肉の脂で疲れた舌がホっとしながらリセットしていく。パクリと食べてハイボール。肉をつまんで再びパクリ、ハイボールとたのしいリズムで食がどんどんすすんでく。

tenka kinpatenka yukkejanシマチョウだったりミノだったり。
ヤンニョムダレに漬け込んだ牛バラ肉に、芋豚という脂がおいしい豚のバラ。
次々焼いて、次々食べて、そしてとうとう〆の時間がやってくる。

ユッケジャンがおいしいですよ…、と熱々スープにそうめんが入ったスープがやってきて、飲むとこれがスベスベしてる。
とろみがあるわけでなく、目にはサラッとしているのだけど飲むとどっしり。コラーゲン質のスベスベ感を感じる不思議。
しっかりとったスープならではの深い味わいにじんわりお腹が癒やされる。
ご飯をちょっと入れてサラサラ。ご飯の粒にスープのスベスベがはりついて、口の中を転げまわるような食感にこれまたウットリ。心が満ちた。

こういう店があることが羨ましくってしょうがなくなる。
東京でも食べられたとしたらウレシイのになぁ…、と思いながらも、だからと言って無理やり東京に連れて来てもこの雰囲気や空気感まで連れてくることはできない話。うらやましいと思ったら、来ればいいんだ…、と思ってよっこらせって席を立ちます。夜のコト。

 

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