20世紀の喫茶店、21世紀のカフェ…、かな?

昭和的なコーヒーでのんびりしようと思って喫茶店のランブルにくる。
新宿に残る昭和喫茶の生き残り。
レンガ積みに漆喰と外観がまずなつかしい。コーヒーがラテンの飲み物だった時代の名残といいますか、スペイン風の意匠のお店が昔は沢山ありました。
中に入るとタバコの煙。一階部分の10席ほどが今やお店で唯一の喫煙コーナー。昔はここだけが禁煙席だったのに今や逆転。残りの席が全部禁煙。
階段を降りて下に降りていく。漆喰壁の急な階段。上から古ぼけたシャンデリア。
はじめてこの階段を降りたときにはドキドキしたものでした。20代の後半だったかなぁ…、まだボクもタバコを吸っていた時代で、一段降りるごとにタバコの煙の匂いが強くなって、大人のフロアに迷い込むようなドキドキ感を思い出す。降りた先にはテーブルが10個ほど並んだフロア。左手に大きな吹き抜け。吹き抜けの下には30テーブルはありますか…、壮大な空間が広がっている。
その吹き抜けの下でくつろぐ贅沢感もなかなかに良い。けれどワンフロア上から大きなフロアを見下ろすのもまた乙なもの。それで地下一階のテーブルに付きのんびりとする。この贅沢がずっとこのままあってほしいなぁってしみじみ思う。

昔風のコーヒーカップ。
ステンレスのシュガーポットにミルクピッチャー。
どちらもおおぶり。
磨き上げられピカピカしていて、昔はみんな砂糖やミルクはこういう器に入ってた。
小分け梱包。
ポーションパックと次々便利でロスなしのものに置き換わっていく。
それはそれで悪くはないと思うのだけど、喫茶店という空間はロとか効率、便利を排除したとこにあるんじゃないかと思ってなんだかさみしくなっちゃう。
ちょっと酸っぱいコーヒーです。苦味も強い。だからたっぷりミルクを注ぎ、のんびりします。オキニイリ。

 

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新宿二丁目のオールシーズンズコーヒー。
いつも朝来る。近所のおむすびがおいしいお店でおむすび食べて、仕上げにマキアート、というのがいつもの使い方。朝の時間帯はインバウンドの人たちがコーヒーを飲みにくる。コーヒーを飲みながら、お店の人たちとおしゃべりしたり、お客様同士で情報交換したりと社交場のようになって、ちょっと独特なムードができる。
そういえばスターバックスがまだアメリカの一部の都市にしかなかったころの店の雰囲気が、こんな感じだった。注文するまでの時間、商品ができるまでの時間をお客様同士がニコニコ、おしゃべりしながら待っていた。
日本にスターバックスが来てもこんなふうにはならないだろうな…、手持ち無沙汰で待つのはむつかしいだろうから、なかなか人気はでないかもと思っていたら、時代はスマフォで時間を潰せるようになっていた。

さてこの店。1時になるとクラシックプリンが焼き上がり、それが人気でインスタガールがやってくる。一杯、一杯丁寧にコーヒーを作る店です。プリンもお皿に盛り付け飾り付けするのに時間がかかる。その待ち時間を写真を撮ったりSNSを見たり投稿しながらたのしむ。
そこには会話がまるでなくって、沢山人がいるのにみんな一人で完結してる。
日本の人のソーシャルはスマフォの中にあって目の前に無いのかもしれないなぁ…、ってちょっと思った。
カチッとやけてスプーンですくうとプチュンって音を立てるプリンは甘くて玉子の風味が力強い。カラメルソースは苦くて濃厚。マキアートと一緒に食べると互いが一層ひきたって、これなら人気がでるのも当然か…、って思ったりした。オモシロイ。

 

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