10店の壁

仙台から北に向かった隣町。
最近、ちょっと気になるお店があるです…、と視察をかねての晩ご飯。
「花の膳」という名前の店で、仙台を中心に6軒ほど展開しているという日本料理の小さなチェーン。
飾りっ気のない目立たぬ店で、看板も小さく駐車場の照明もなし。
やる気があるのかないのかわからぬ店の外観で、実は仕出しがメインの営業をしているんだと聞いて納得。
今外食は夜のお客様不足に悩むお店が多くって、お客様が来るのを待つより外へ外へと営業をして、仕出しのような売上をとってやろうと仕組みお店が増えてきている。店に入ると寿司カウンター。若い人たちでやっていて、外から見るやる気のなさとは裏腹なしっかりとした対応力にはビックリします。

メニューは寿司が中心で、そのまま折り詰めにしたり弁当箱に入れたら確かにお届け弁当になりそうな内容のお膳料理が数多く。
例えば寿司と茶そばのセット。握りの姿は端正でお腹いっぱいになるためというより目に麗しく小腹満たしに適した感じ。時間に対しての劣化に強い茶そばを選んでいるというのもよき判断。
天ぷら御膳の天ぷらはバリバリとした衣に花の咲いた仕上がり。これも時間が経ってもキレイに見える。お店はおそらくこういう料理のショールーム。ワザワザお越し頂いて感謝の印にと大学芋とムースのサービス。栗の入った茶碗蒸し。シットリとした大学芋がなるほどココは北日本…、と思ったりする。バリバリ、口の中を傷つけてしまうような大学芋がなつかしい。

おいしい試食の二軒目に焼肉の店。「焼肉おはる」というお店。
ココもこの界隈に6軒ほどの店をもってる。飲食店は3軒越えると「商品・サービスの力」以外に「組織を運営する」という経営力を持たないと繁盛の持続がむつかしい…、って言われてる。
その組織力が遺憾なく発揮できるのが10軒ほどの企業規模と言われて、だから5軒、6軒の規模は一番危うい大きさ。5年経って経営しやすい3軒以下の規模に戻るか、あるいは10軒になってるか。どっちなんだろう…、って思いながらみんなで肉を焼き、食べる。

焼肉というのは地方、地方で流儀があって、しかもお店によって特徴がある。
この店。
赤肉と豚ホルモンに注力していて、中でもカルビ。
カルビの中でも「筋カルビ」という商品が人気というのでカルビと筋カルビの両方食べる。
カルビはタレ、筋カルビは味噌の味付け。
ほどよく処理された肉はおいしく、けれどその肉以上にタレがおいしい。
サラッとしていて焼く前はさっぱりしているように見え、焼くとこんがり焦げて風味が強くなる。かなりしっかりとしたニンニク風味で、旨み十分。
そのまま食べても十分おいしく、けれどそれをタレにくぐらせ食べると一層おいしくなる。
ニンニクたっぷりはいったタレで、そのままご飯にかけて食べても旨いだろうなぁ…、って思わせる味。ビックリします。

肉がおいしい焼肉店は実は「肉屋」で「焼肉屋」ではないとボクは思うのですネ。焼肉店としての特徴はタレになくてはいけないワケで、そういう意味でココは健全な焼肉店。
しかも面倒なコトを考えず、肉をバサッと網にのっけてただただ焼いて喰らって酒を飲んで気持ちをほっこりさせる。そんなムードが悪くないな…、と思ったりする。
カルビスープをたのんでみると、これがまたまたおいしくてラーメンだとか冷麺だとか、どれもがどっしりしたスープがベース。甘さすらをも感じさせる味わい深さにウットリします。

にんじん、わらび、モヤシに青菜とそれぞれ別々に味を整え盛り合わすナムルの味も的確で、口直しにとやってくる塩キャベツは化学調味料がバッチリきいた懐かしい味(笑)。こういう部分はきっぱり割り切る姿勢も悪くないかもなぁ…。キムチもおいしゅうございました。
豚ホルモンは全部生。あまりにおいしく話もはずみ、写真を撮るのも忘れてしまう。
今の軒数になれるというのが納得できる内容で、でもここから先はどうなんだろう…。大きくなることだけが人を幸せにすることじゃないってコトに気づいて成長じゃなく成熟基調に入ったほうがいいのになぁと思いもしました。むつかしい。

 

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