黄色いカバンに因幡うどんの肉ごぼ天

今年も前半が終わって折返し。
夏から秋にかけて今まで準備してきた、今までの仕事とまるで違った仕事がはじまる予感がし、新しい仕事の資料や道具は新しいカバンに入れて運びたい…、と、フライターグのカバンを買った。

使い古しのトラックのシートベルトを使ったカバン。
同じ材料は何一つとしてなく、故にすべてが一点物。エコロジカルでカジュアルなところが好きでいくつか持ってた。
ただどれもが普段遣いのモノで、仕事にも使えるほんのちょっとだけお行儀いいのをと、シートベルトじゃなくて使い古しの「トラックの幌」を使ったライン。内側もむき出しじゃなくてPETのインナーライニングがほどこされている大人な感じのカバンを買った。
色は黄色。
元気カラーで持ってるだけで思わず笑顔がこぼれる感じ。

買ったカバンをウェブサイトに登録すると、メタルのタグに紐づけされる。もしなくしたとしても見つけた人の善意で見つかる可能性があるというあたたかさ。どんな不都合、破損や部品の交換も一定期間フルサポートという、安心感も一緒に買える。そもそもカバンの役割は、中に入っているモノの安心とそれを持ってる人の安心がバランスよく共存しているというコトであり、そういう意味でよいカバン…、って思ったりした。

ちなみに本日、九州出張。飛行機が悪天候のため戻ってきちゃうかもしれないというので急遽新幹線で移動としました。カバンを抱いてのんびり寝ます…、6時間。
まず終点の福岡で腹ごしらえをとうどんを食べる。牧のうどんにしたかったけど乗り換え時間に駅の反対側まで行くのは少々無謀。それで新幹線の改札口の近くの「因幡うどん」を選ぶ。
ここも好きなお店です。
経営されてた方が高齢で事業継続がむつかしくなり、一風堂の運営会社が事業引き継ぎしばらくギクシャクしてました。企業風土を理解して、できることからちょっとづつ。絡まる糸をほぐすような手間を惜しまず、やっと新たな形ができたようです。お店の姿もうどん屋らしく様変わり。おばちゃんたちが元気にリードしながら営業している様も昔通りでホッとする。

まずかしわめしのおむすび一個。
焦げた醤油の香りがこうばしく、しっとりとしたご飯の風合い。
鶏の脂をまとってツヤツヤ、風味も豊かなご飯がハラリと口に散らかるおごちそう。
出汁をとった残りの昆布でつくった佃煮も食感豊かで昔のまんま。

肉ごぼ天を選んでたのむ。
ちょっと浅めで、代わりに口が広い丼。
大きなごぼ天、たっぷりの煮込んだ牛肉が居心地良さげにうどんの表面を覆ってる。透き通った汁から湯気。一緒においしい香りが湧き立ちお腹を鳴らす目のゴチソウ。箸で持ち上げうどんを取り出す。軽い飴色。麺はくったりやわらかでこれまた汁の中でなんとも心地よさげで、シアワセになる。

甘い汁です。でも甘み以上に旨味があって、しかも塩の輪郭がはっきりしている。すべてがギュギュッと凝縮されてるような味わい。やわらかでなめらかなうどんをたぐりあげると、一緒においしい汁の味わい。口の中がたちまち潤い、みずみずしくなる。
あぁ、うどんだなぁ…、やさしさと力強さが同居していて一口ごとにお腹がポカッとあったかになる。前歯を必要とせぬうどんです。だから麺を意識することなく汁の味わい、風味をたのしめる。
甘く煮込まれた牛肉、玉ねぎ。衣たっぷりのかき揚げ状のごぼ天は、食べてるうちにどんどん汁を吸い込んで上等な天かすみたいにふるまっていく。汁をすすれば天ぷら衣も一緒にフルンと口に飛び込みとろけて消える。旅の疲れが吹っ飛びました…、あと一息で熊本です。

 

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コメント

  1. ボルテイモアのおかず

    今NHKのニュースで、南九州が豪雨で大変とのことで、サカキさんのいらっしゃる所は大丈夫でしょうか?北九州も明日にかけて雨量250ミリという事で、どうぞくれぐれもご無事でいらしてください。新しい素敵な黄色いバッグが御守りになります様。

    • サカキシンイチロウ

      ボルティモアのおかずさん
      今日、訪れている熊本市内は比較的静かな雨です。
      明日は南の方に向かって移動しながら仕事。今日は大雨で大変な地域ですが、明日は雨もおさまりそうという天気予報です。
      ご心配ありがとうございます。週末はひさしぶりに母と一緒の予定なので、ひと頑張りと元気を出します。

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