鴨がネギ背負って鼻先でジタバタするゴチソウ

新宿西口のメトロビルの地下でひっそり営業している永坂更科布屋太兵衛で鴨南蛮。
浅草で天ぷらそばを食べたって日記を書いたら、冬の鴨南蛮は格別ですよってコメントもらった。そしたらいてもたってもいられなくなり、すぐに浅草に飛んでいこうかと思ったほど。
けれど浅草はボクにとってちと遠い。銀座までは近いのだけど、そこから先まで気持ちを動かすにはかなりのエネルギーが必要で、なにしろコロナで遠出はちょっと気が引ける。
それで近所の新宿の永坂更科布屋太兵衛。
いつもキレイに整っているショーケースの中を見るとここにも鴨南蛮がございます。「鴨南そばをください」と座って一言。天ぷらそばでもなくせいろでもなく鴨南蛮という、なんだか大人になったような気持ちがしてくる。オモシロイ。しばらくまって湯気をたたえた器が到着。湯気と一緒に鴨南蛮に独特の脂の香りがふわっと漂う。そばが見えないほどにたっぷりくったりとしたネギに鴨肉。冬の美味をしみじみ感じる。

さてまず鴨肉。箸でひと切れ持ち上げて口に運ぶと鼻先で鴨がしばらくジタバタ暴れる感じがまずする。合鴨独特の強い脂の匂いが一瞬を鼻をついてたじろぐんだけど、一口食べればそれもおいしい香りに変わる。
ただボクにとって鴨の香りはどちらかと言えばフランス料理の香りであって、だから気持ちが日本の料理とフランス料理の間を行ったり来たりするのがなんだか不思議。
汁をすすると鴨の脂が一緒に口にやってきて、それが熱々。しかも香りが深くて豊かで日本料理ばなれした濃厚味にまたウットリ。
ネギには軽く焦げ目がついて、その香ばしさが鴨肉のレバーのような風味をおいしくしてくれて、汁に溶け出した脂でキラキラ輝くさまもまたオゴチソウ。やっぱり浅草に行きたいなぁ…、って思いもしました。がんばろう。

 

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つぼみ菜っていう野菜がある。
アブラナ科の野菜でもともと四川児菜(あーさい)って呼ばれる春告野菜。
ボクらが発見したのは5年くらい前だったかなぁ…。
つぼみ菜っていうのは福岡JAの商標らしく、はじめて出会ったのが福岡産だったからずっとつぼみ菜って呼んでいる。
ハリのあるやわらかさ。軽い渋みがいかにも春の野菜って感じ。やわらかなたけのこの穂先のような食感もあって、油との相性がいいからソテしたり天ぷらにするとおいしい。
タナカくんはいつも天ぷらにしてました。作った後の台所の散らかりっぷりは天才的で、でもその味は超天才的で好きだった。天ぷらは自信がないから今日はソテ。たっぷりの油でじっくり炒めて芯が生々しいとこで引き上げて塩で味わう。オゴチソウ。

茄子と厚揚げを出汁と醤油とほんの少しの砂糖で煮込む。コトコト煮込んで茄子がトロっとしはじめたところで火を止め休ませる。一緒に焼いたししとうと赤唐辛子を入れて香りを移して食べる。
茄子とししとうって相性がよくて、互いを引き立ておいしくさせる。
ご飯に醤油をまぶして味をつけ、おにぎりにして胡椒をかける。醤油と胡椒の組み合わせって和風であって洋風でもある不思議なおいしさ。
お供に汁。魚売り場でデカ盛りしじみっていうのを売ってて、その大量なしじみを使って出汁をとり、味噌を軽くといて仕上げたしじみ汁。しじみのひとつひとつの実も食べて、おいしかったよ!と言って寝る。

コメント

  1. 食いしん坊

    おはようございます。今日は通勤途中でブログ拝見しました!鴨南蛮そば、永坂更科さんのも美味しそうです。今日は出勤日なのでお昼に食べようと思います。

    • サカキシンイチロウ

      食いしん坊さん
      すっかり昼ご飯の時間になっちゃいました。もうお昼は召し上がられましたか?
      外食って気分転換にもなってありがたいことですよね。

  2. junchan

    サカキさん
    しじみ汁、しじみの実をひとつひとつつまんでいる姿が目に浮かび、くすっとなりました。

    • サカキシンイチロウ

      junchanさん
      2人でいたころ。ボクが残したしじみの身をタナカくんが時間をかけて丁寧に食べているのを思い出しながら食べました。
      気持ちがあったかになりました。

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