鮨いしかわ、40分で寿司20貫

とびきりの寿司を食べましょう…、と新宿西口。「いしかわ」にくる。
去年発見、たちまち好きになった店。
超高層ビルの地下食堂街の中にあって、なのに暖簾をくぐるとここがビルの地下一階であることをすっかり忘れてしまえる空間。
大きなカウンターの中に厨房。握り手だけでなく下ごしらえの調理人が働く姿が見て取れる。握り手は基本3名。その三人がそれぞれネタを管理し融通し合う。チームワークよく働く姿が気持ち良い。しかもみんな若くて空気が明るい。
磨き上げられた白木のカウンター。分厚いおしぼりがのせられているのも白木の器。冷たいお茶をくださいというと、それも白木のコースターを従えやってくるというのにいつも感心。「すがすがしい」という言葉がぴったり。ウットリします。

今年最初のいしかわです。
ワクワクしながら、まず貝をひと通りお願いしますといつものようにお願いをする。
開店直後ということもあって握り手さんが2人がかりで次々、貝を握ってくれる。

赤貝、ミル貝、アオヤギと食べるとすぐに次の寿司。
アオヤギの独特な香りをゆっくり堪能。
そのかたわらではホタテの殻を開いて柱をはぎとる。
それを分厚い長方形に切り分け握ってやってくる。もったりのたうつような食感とても肉感的で甘さが強い。
大きなタイラガイはザクザク歯切れてスッキリとした旨味を口いっぱいに広げてく。
ゴリゴリ砕けるつぶ貝に、パリッと歯切れて粘りとろけるアワビ。煎り酒で煮たはまぐりには濃厚味のツメをまとわせ、クニュっと味わう。
アオヤギの小柱を軍艦にして貝ひととおりの〆とする。9種類の貝を味わい、それがそれぞれ異なる味わい、そして香りを発揮するのをたのしみ食べる。合間に口直しにと山芋の漬物。麹の甘さと風味がおいしくシャキッと舌を休ませる。お客様が徐々にやってきてお店の空気が華やかになる。

キリッとした酸味とスッキリとした旨味をもったシャリが大好き。オキニイリ。脂ののったアジに、昆布じめにした平目をパクリ。ねっとりとした平目の食感。昆布に余分な水分を吸い取られた上、代わりに旨味が染み込み味が整っている。魚と思えぬ濃厚さ。
スパッと歯切れるサヨリも上等。細かく包丁を入れたイカは最初はコリッと固く、それがゆっくり粘ってシャリと一つに混じって消えていく。
マグロの赤みは熟成きいててネトっと口の上顎粘膜に貼り付く感じ。ひんやりしていて強い旨味がマグロ独特の酸味でキリッとしめくくる。お江戸の寿司のマグロは花形。ウットリします。ウニは甘くて香り豊か。ただそれ以上に海苔の香りが上等で、口の中が磯の香りで華やかになる。オゴチソウ。

寿司屋で何が一番好きと言って〆たコハダほど好きなものを他に思うかべるのはむつかしい。
まず目にうつくしい。
上等な絹の生地をまとったようにヌンメリ鈍く光ってみえて、口に含むと青い香りを吐き出しとろける。
今日も堪能。
それに続いて焼きあなご。
厨房の中でずっとじっくり炭で焼いていたもの。半分塩で、半分ツメで食べ分ける。
こんがり焼けて口に入れた直後は乾いて感じるも、シャリと混じってねっとりとろける。塩は穴子の脂の旨味を引き立ててツメは軽い酸味で甘みを引きしめる。
あぁ、旨い。
串をさして茹でて仕上げたエビを目の前で殻をむく。剥いた直後のホカホカを握ってパクリ。むっちりとした食感に甘い味わい。殻を剥いたときに頭の部分も丁寧に剥き中身をこんがり焼いたもの。味噌の風味がフワッと漂う。そろそろ〆をお願いします。

トロ鉄火とかっぱをそれぞれ一本、2人で半分づつをわけていただきますと注文をした直後に、玉子焼きが焼き上がる。いただきましょう…、とハフっと食べる。出汁で潤うやわらかな味。お腹がポカッと温まるのもありがたい。
お待たせしました…、とまずはトロの鉄火。本当はネットリ鉄火とシャキシャキかっぱを代わる代わる食べたかったのだけど、お店の人としてはネットリのちシャキシャキという食べ方をしてほしいのでしょう…、かっぱはなかなか出来上がらない。
そこでゆっくり鉄火を2個食べ、そのタイミングでかっぱ到着。かっぱ、かっぱと続けて食べて、鉄火、かっぱの順番で〆。40分足らずで都合20種類の寿司をつまんで満ちる。またまいりましょう…、オキニイリ。

 

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