高知の蒸し寿司、釜揚げしらす

木曜日の昼。高知について暑さにビックリ。歩いていると蒸し焼きになってしまいそうな暑さで、暑さを熱い料理でしのいでやろうと、十一屋っていう食堂に行く。
蒸し寿司とおでんのおいしい老舗で、ところが閉店してた。
汗が一層、噴き出す思い。頭の中には蒸し寿司がずっと居座り、それでアーケード街にある「菊寿司」という店に移った。お店の前に蒸し寿司の蒸し器が置かれて営業中。あぁ、助かったとお店に飛び込む。
汗だくになって座ると、冷たいお茶がやってきて、グイッと飲むと熱いお茶と漬物がくる。さりげないけどうれしいモテナシ。千切りにしたタクワンに大葉が混じっているのもウレシク、カリカリ味わい、お茶を飲む。

鰻の蒸し寿司を選んでたのむ。
8席ほどの小さな店です。なのにカウンターの中に2人、握り手がいてテイクアウトが多いのでしょう。
笑顔のおばさんがサービスをする。
握り手さんの一人が何かちゃちゃっと準備をしたかと思うと、お店の外に器を持って飛び出していく。
店先の蒸し器はディスプレイじゃなくそこで蒸して仕上げるのです。
しばらくしたらお店の中に戻って何かを手にして再び表に出る。
おそらく手にしたものは蒸し寿司の上にはりこむための具材で、都合5分ほどもたったところで、料理をもって戻ってくる。
お待たせしましたと置かれた蒸し寿司。四角い漆器の中に木枠のせいろが収まっていて、湯気がふわふわ。甘酸っぱい香りが漂い喉がなる。

黄色い玉子焼きのように見える具材はかまぼこで、穴子のそぼろにグリーンピース、鯛のでんぶにイカ、鰻。具材の下には錦糸卵がしかれて彩りうつくしい。

小さな木製のスプーンで食べる。せいろならではの上げ底構造。シャリは案外少な目で、小腹満たしにほどよき分量。甘めのシャリ酢で、蒸されているから酸味が飛んでまろやかな味。ご飯の中に混ぜ込まれている甘辛煮付けのしいたけが風味、食感をそえて賑やか。
小さい頃、松山の街にも冬には蒸し寿司を売るお寿司屋さんが何軒かあり、けれど夏にはさすがに売らぬ。一方、高知は年中蒸し寿司をたのしめて、なんだかウレシイ。オキニイリ。
赤味噌の酸味がおいしい赤出汁で、甘く傾く舌をスッキリリセットさせて、ハフハフふうふう。あっという間にお腹の中に収めて仕事に向かいます。

 

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高知の夜は結局、日を跨いで終わる。
だってお酒がたのしんだもの。

小さな街ではあるけれど、飲み屋街は夜もにぎやか。
大人世代が平日の夜からスナックやクラブで飲んで帰ってく。
必ずどこかに知り合いがいて、一緒に飲んで別れてハシゴ。
次の店でも誰かと会っての繰り返し。
あたたかいなぁ…、としみじみ思う。
所得水準の低い地域と言われるけれど、人生をたのしむという点においては高知はステキな街だと思う。

飲んでぐっすり、途中何度かトイレに起きて、早起きをして朝ご飯。
お腹がポカポカまだあったかで、にわかに食欲はわいてこないでどうしようかと思ったけれど、お水をゴクッとお腹に入れてバフェの料理を見ていたら目出度く食欲わいてくる。

釜揚げしらすがメインのバフェで、おむすびの横にそれをたっぷり。のりたまを混ぜて作ったおむすびで、釜揚げしらすを一緒に口に頬張ると口いっぱいに広がるやさしい塩の風味としらすの旨み。薄切りのきゅうりをそえて口の中をみずみずしくする。カリカリ、歯ざわりたのしくひと噛みごとにお腹が空くのもありがたい。
生姜とネギをたっぷりのっけた冷奴。味噌汁の中にもネギと生姜を落として、お腹をポカポカあっためる。
なめらかに仕上げたスクランブルエッグにスイートコーンをまぜてケチャップぷちゅりとほどこし、スプーンですくって食べるとお腹が潤うおいしさ。食べると元気がやってくる。今日は移動で東京へ。

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