高慢と偏見とゾンビ

kouman映画を観ました。
数日前に封切られたばかりのアメリカ映画。
「高慢と偏見とゾンビ」というタイトルのゾンビ映画で、物語の下敷きはジェイソン・オースティンの恋愛小説「高慢と偏見」。
18世紀のイングランドというその舞台と世界観はそのままに、謎のウィルスに感染したゾンビがはびこる終末世界に置き換えた、大胆にすぎる試み。
実は原作があって、なんと200万部をこえる大ベストセラーなんだという、それそのものも新たな驚き。

ゾンビ映画は好きなのです。
それがどんなにくだらなくても、とりあえず観ておかなくては気が済まない。
しかもコスチュームモノも嫌いではない。
特にエリザベス女王誕生前後から近世に至るまでの英国を舞台にした映画はかなりの大好物。
貴族的なるモノと大衆的なるモノの戦いというテーマも大好き。
しかも壮大なるメロドラマも好き。
だからコレをみない理由はどこにもなかった。
ちなみに、下敷きになった「高慢と偏見」を映画化した「プライドと偏見」も観ておりましたゆえ、まぁ、どんな具合にその格調高きメロドラマを茶化して料理するんだろう…、とワクワクしながら観に来たのです。

さて、その結果。
大満足!
だって登場人物の名前も設定も、そして物語の一つの主軸をなすメロドラマの部分もまるで同じで、そのコッテリな部分を一切薄めることなく、そこにゾンビと人間の戦いがのっかってるんです。
かなり濃厚。お腹いっぱい以上にたのしい映画でござった。

恋の鞘当てがカンフーを通して行われたりするのです。
人がゾンビ化していく過程も、今までにない設定で、メロドラマとしても上等、ゾンビ映画としても上等。カンフー映画としても上等という、大好物な一作でした。
何より原作が格調高いモノだから、セリフがいいのね。「愛ほどおそろしい武器はない」なんて、そんな一言、そうそう言えるものじゃござんせん。しかもそれが戦いの途中でなんとも自然にさり気なく。
これほど格調高いB級映画は今までなかった。しかも最後にウルッと泣けたりするのもステキ。オキニイリ。

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英国を舞台の映画にありがちな、不健康系の美青年がゾロゾロでてくるからかしら…、女性同士のグループ客が多かった。
貴族男子がほとんどで、だから若干青白くバンパイア的な容貌だったりするからなんだか「ゾンビ対バンパイア」みたいに見えたりするのもまた一興。
中でも一番の美男子キャラが、劇団ひとりに似た顔で、カッコつけたキャラクターがそのまま劇団ひとり的…、って思って笑った。口が上手な男は信頼しちゃいけないよ…、と、教訓得ました。男は口を慎もう(笑)。

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