飛騨牛を焼き、鰻を炊いて蟹をせせった
木曜の夜に肉を焼く。
岐阜羽島の駅の近くの「マルイ」という店。
周りに店はほとんどなくて田んぼの中…、って感じの場所です。
店はそっけない箱のような造りの建物。大きな看板があるきりで、知る人ぞ知るって感じのお店。
すごくひさしぶりで、調べてみたら前回来たのはもう2年も前のことでした。
肉は飛騨牛。そして厚切り。
牛タン、ハラミ、赤身が次々やってきて、それらの見事な姿に写真を撮るのも忘れてひたすら焼いては食べる。脂がおいしく、繊維がとろける。テクスチャがきめ細やかだからでしょうネ…、奥歯で数回噛んだだけでバッサリほぐれて肉汁とともにどこかに消えちゃうの。
おいしい肉に限ってしっかり時間をかけて味わおうと思うのに、そうはさせてもらえぬことに、なんて意地悪って悔しくなっちゃう。
ヒレの下側という一頭の牛からほんの数枚しか取れぬところをステーキ状にしてもらう。タレや塩はほどこさず、表面だけをこんがり焼いてニンニク醤油に軽くくぐらせ食べてみる。
いやはやおいしい。脂が口をひんやりさせて、脂の甘みと強いうま味にうっとりしちゃう。
サイドに添えられていたしいたけが大きく、分厚く、それをじっくり時間をかけて焼いていく。
傘の内側を上にして、ひっくり返さず塩をパラッとふりかけながら焼くと徐々に小さくなっていく。水分が滲み出した分、縮んで焼けてく。傘に染み出した水分がたっぷり溜まったところでハフっ。あぁ、おいしい。
野菜たっぷりのカルビクッパを食べてお腹もしっかり満ちる。おゴチソウ。
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金曜の昼は釜飯にする。
「かにの華」というかに料理の専門店の夏のお昼のメニューにうなぎ釜飯の御膳があった。
迷わずそれ。
固形燃料を使って卓上で炊き上げるタイプの釜飯。
火が消えて5分ほどで召し上がれます…、というのでそれまで他の料理を食べて待つ。
蟹と野菜の天ぷらに蟹のお刺身。春雨サラダに茶碗蒸し。どれから食べようとちょっと迷ってまず茶碗蒸し。銀餡がトロンとかかってそこにも蟹のほぐし身たっぷり。
玉子と出汁の組み合わせって食べるスープのような味わい。なめらかで、やさしくお腹をあっためる。
春雨のサラダにも蟹肉たっぷり。蟹酢を使ったドレッシングであえられてるから、冷たい蟹すきを食べてるみたいな気持ちになれる。

蟹の刺身の身をせせります。
殻からスルンとはずれる大きな腕の肉。
爪や腹は少々難儀するけれど、丁寧に身をせせったら殻をチューチューしゃぶって味わう。
生の蟹の甘みは格別。
ねっとり舌にからみつくような肉感的な食感独特。
香りも華やか。
刺身の女王的なる風格。
同じ蟹も天ぷらになるとふっくらやわらかで、甘みが旨みに変わってく。サクサクとした天ぷら衣がそのふっくらを引き立て一層おいしく感じる。
オゴチソウ。
釜飯の釜から蒸気が噴き出してくる。蒸気と一緒においしい香りもやってきて、それもしばらくすると収まってくる。釜の下を覗いてみると火が消えてます。5分待って蓋を取る。
上手に炊きあがっておりました。
うなぎの蒲焼の焦げたタレの香ばしさ。出汁の香りが混じり合い、おいしい蒸気がメガネを曇らす。錦糸卵がうなぎの下に敷き詰められているのが柳川の鰻のせいろのような風情。
よくかき混ぜて茶碗に装う。釜にあたったご飯はおこげになっていて、それがなんともおいしいのね。ご飯が焦げたというよりもタレとご飯のでんぷん質が混じり合って焦げていて、バリバリじゃなくてねっとりしっとり。奥歯を叩くことも貼り付くこともないのがおいしい。
せせったカニの刺し身にワサビも乗っけて味の変化をたのしむ。汁にじゅんさいが入っていました。そういう季節のおゴチソウ。












