頂上麺もいちごのズコットもしばらくお休み…。

キッチンストリートを中心とした東京駅の飲食フロアがリニューアルのため一時閉鎖になるという。
オキニイリの頂上麺もしばらく休業。
お店の中には今月末を待たずに閉店してしまっているところも結構目立ってさみしい。
2000円を超えない値段でたのしむことができるゴチソウ。
自慢の一品に磨きをかけた店ばかりを集めた食堂街ができたときには話題になったものでした。
わかりやすい。選びやすい。
他のお店の流離と比較しやすくもあるので持続する人気に恵まれる店もあれば、あっという間に退場の憂き目にあう店もある。開業当初のコンセプトを変えること無く一番人気を誇っているのが「頂上麺」。アルポルトの片岡シェフがプロデュースしたラタトゥイユ丼の店は哀れなほどに短命で、しかもその場所は何をやっても成功しない。そういう部分をリセットしようということもあったのかもしれません。

ただ最近まで積極的にテナントの入れ替えを促していた状況もあって、例えばラーメンの神座なんて数週間前に開店したばかり。
にもかかわらず8月末で一斉閉店というのは、よほどの事情があったんだろうなぁ…。
コロナの時期をいい機会にして生まれ変わろうとしているのなら先に希望がつながります。

今日はタナカくんの好物を食べることにした。
一番人気は店名にもなっている頂上麺。極細の麺にフカヒレあんかけスープをかけたもの。そのあんを焼きそばにかけたのがボクの好みで、けれどどちらも食べてる間に麺が伸びてしまうのですね。
猫舌さんでゆっくり、のんびり、自分のペースでたのしみたいタナカくんにとってはあんかけご飯が一番性に合っていたんでしょう。しかもフカヒレの餡が絡んだご飯がすべすべすべるように口を転がる感じもオゴチソウ。

お供に青菜の炒めもの。青梗菜を塩ゆでして生姜風味のタレをかけつつササッと炒めたものでおいしい。シャキシャキとした歯ざわりがメインのフカヒレスープや餡のぽってり感を引き立てるのがオキニイリ。
今日もかなりの賑わいです。同じようなあんかけそばやご飯がメニューにある中国料理のお店は多い。この店の本店でもある筑紫樓にもあるメニュー。けれどみんなが同じものを同じように食べてニコニコできる専門店で食べる経験はやはり格別。
じっくり時間をかけて食べると最後のご飯は餡を吸い込みぽってとなる。これをオーブンで焼いてもらうとうまいんだよね…、って言って食事を終えました。

 

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東京駅のキッチンストリート、頂上麺の2軒隣に果実園がある。
〆にズコット。オキニイリのピスタチオのズコットが欠品で、代わりにチョコとイチゴのズコットにした。
酸味が鮮やかでちょっと硬めのみずみずしいイチゴ。極薄のスポンジにチョコのクリームがたっぷりと口の中が甘くて酸っぱく、苦くてなめらかとあっという間に味や香りで満たされる。
「部長…、今日でお別れですね」ってなにやら重々しい雰囲気のサラリーマン3人組。部長と呼ばれた人は「うん、今日が最後の金曜日だな」と。その言い方が本当に寂しげで、どうしたことかを耳を澄ますとその部長。ここ5年近く、毎週金曜日のランチはここ果実園のフルーツサンドを食べるのが変わらぬ習慣。どんなに嫌なことがあってもあと何日でフルーツサンドって思えば我慢もできたんだという。
「オレはこれからここのフルーツサンドの代わりを探さなきゃいけないんだ…、果たして定年退職までに間に合うか」なんてさみしい気持ちを笑い飛ばしていたけれど、そのさみしさ、そのくやしさってしみじみわかる。
好きなものが食べられなくなることがさみしいわけじゃない。今まで当たり前のようにたのしむことができてたことを手放さなくちゃいけなくなる。そのさみしさはやはり格別。いろいろぼんやり考える。

 

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コメント

  1. ちい

    今日、軽井沢のリビスコに行きました。
    素敵なジェラートが出迎えてくれました。かぼちゃをいただきましたが、なめらかなごちそうでした。
    大好きなものがなくなってしまうのは、本当に寂しいことです。代わりはないのですもの。

    • サカキシンイチロウ

      ちいさん
      リビスコさんは銀座のお店に行ったっきり。軽井沢のお店も冬からはしばらく休業されるんですよね。
      休業ししても蘇る。強くなって戻ってきてくれること願うばかりですね。

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