雅な焼肉、天壇の昼

昼、赤坂で焼肉ランチにいたしましょう…、と、それで天壇。
京都に本店を持つ焼肉専門店。
さすが京都…、と思わせる独特な楽しみ方をさせてくれる店で、ランチも独特。
人気の店で開店のちょっと前に来たのにすでにウェイティング。10組ほどがまっていた。
実は、銀座にもお店があって、そちらの方はもっと大変な状態…、らしい。開店と同時に案内がはじまってすんなり入れて食事のスタート。メインの肉は厨房から運ばれ、それ以外のモノはバフェで好きなように…、という仕組み。注文を終えるとみんな続々とバフェカウンターの方に向かって移動して、再び行列。見れば次々、お客様がきて10分ほどでほぼ満席。11時半開店だから、いわゆる会社のランチタイムがはじまる前にはすでに満席というにぎやかさ。

このバフェが良いのです。レタスやトマト、スライスオニオンのようなサラダ野菜もあるにはある。けれどナムルやキムチ、チャプチェにチヂミと韓国料理の惣菜が多彩に揃う。
しかもそれらそれぞれがおいしいのです。酸っぱさよりも辛味がしっかりした白菜キムチにボソボソ、乾いた感じで歯切れ感がたのしいチャプチェ。大粒の豆がついたもやしのナムルはコツコツ奥歯を豆が叩いて顎が疲れるほどの食感。ピリ辛に煮付けた茄子はポッテリなめらか。
牛すじの煮込みがいつもあるのだけれど、これがホロホロ。脂がとろける煮込まれ方でこのバフェの部分だけでもご飯がお腹いっぱい食べられそうなオゴチソウ。ご飯の上にスイートコーンやオニオンスライスをのっけて食べる。肉がそろそろやってくる。

まずはタン塩。
ほどよき厚さ。塩ダレがかかってそれで基本の味が整う。
網にのっけて片面こんがり。
ヒックリ返してネギをのっけてレモンを搾る。
ザクザク歯切れる食感に強い旨みにウットリします。

それからロース。ココはカルビよりロースの方が自慢のようで、一切れ大きくちょっと分厚い。胡椒をタップリくわえたタレに付け込まれていて、それをこんがり。表面炙る程度に焼く。
甘めのタレの糖分がカラメル状に焦げていく。そのまま食べるとにんにく風味のすき焼き味。それをココでは出汁にくぐらせ味わう趣向。この出汁。鰹節に牛骨スープ、軽い酸味がくわわっていて肉の旨みを膨らまし、脂をスッキリさせる役目をもっている。
ザクッと歯切れる強い繊維のロース肉。肉そのものも赤身独特の酸味があって、そこにタレの酸味や旨みが混じっておいしい。これならいくらだって食べられそうなやさしいゴチソウ。ウットリします。

追加でココの独特の肉をたのんで食べる。
「ミルフィーユロース」っていう肉で、名前の通り薄切りにしたロース肉を何枚も重ねミルフィーユ状態で厚さを作り出している。肉と肉はピッタリ互いにくっついていて、トングで雑に持ち上げても剥がれてしまったり散らかったりはせず、あたかも一枚の肉のように振る舞い続ける。
焼くと若干剥がれはじめる。それを剥がしてしまわぬように手早く裏と表を焼いて出汁に浸してパクリと食べる。ジュワッと口がみずみずしくなりびっくりします。薄い肉をジューシーにしかもレアに焼くのは難しい。けれど薄い肉を何枚も重ねて焼くと表面カリッと、中の肉はレアに仕上がる。肉汁を互いの肉が守り続けてやわらかくって口溶けよくて、しかもジュワリとおいしい肉汁を味わうコトができる不思議な肉になる。

それをご飯の上にのっけてくるんで食べる。ジュワリと肉汁がご飯にまじり、歯切れた肉と一緒にちらかり口の中をにぎやかにする。スゴく上等な牛丼を食べてるみたいな感じがしてきてウットリなります。同じご飯に牛すじ肉をのっけて食べると、ネットリとした脂とご飯で口いっぱいに肉の風味が広がっていくのがオモシロイ。わかめスープも自由にとれる。スープと具材が別々に用意されてて、ご飯にワカメやネギをタップリ。控えめ量のスープを注ぎキムチを添えて雑炊的にして味わった。
ご飯少量。野菜をタップリ食べてお腹が満たされて、食後のコーヒー飲むころには気持ちがほんわか、温まる。外は雨です、秋の雨。

 

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