関西出汁でそばをたのしむそれもよし

かのやでそば。
セルフサービスのそば、うどんの店。サービスが特別いいわけでもなく、びっくりするほど安いわけでもないのにいつもにぎわう人気の気軽なお店。
お店がいつもピカピカしてる。
厨房の調理器やステンレスの壁やダクトは磨きこまれて、カウンターもいつもピカピカ。
割り箸が竹筒の中にぎっしり詰め込まれているのだけれど、いつもキチンと補充されてる。しかも前からあった割り箸は取りやすいよう真ん中に配し、取り出しやすいようつまみ上げてる。こういう細かなところがサービスが少ないこういう店ではうれしい。
ここでいつも食べるのが「かのやスペシャル」。それのそば。ただ汁は関東風のそばだしじゃなく、関西風のうどんだしでとお願いをして作ってもらう。

ちょっと待ちます。
麺の茹で置きは決してしない。注文が入ってからのゆでたてで、具材をはってく手も丁寧。交換用の番号札を渡されるでなし、出来上がったら料理の名前を読み上げるだけ。
20席ほどの小さな店で、どこに座っても厨房が見える構造。だから大体、料理が完成する順番、タイミングがわかるからでしょう。混んでいるときにもこれと言ったトラブルもなく、みんな粛々と自分の料理を待ち、運び、カウンターにつき食べてたのしむ。譲り合いと助け合いに溢れるお店。いい感じ。

さて、かのやスペシャル。
具材にぎやか。
刻んだお揚げにほうれん草。
天かす、出汁をとった後の昆布を刻んだものにとろろ昆布にネギにかまぼこ。
麺の上にのっていてほしいものはほとんど揃ってるのがステキ。
それら具材が透き通った淡い色した関西出汁に浸かってなんとも気持ち良さげな景色がおいしい。
昆布と鰹節の旨味が強い関西出汁。蕎麦は若干ホジッと固い歯ごたえがある。丼に口つけ汁と一緒にズルズル、たぐりこむように食べるとうまい。いつものようにコロッケをトッピングで追加しました。

そう言えば昔、仙台でした勉強会で蕎麦にコロッケをのせると旨い…、って言ったら大方の人から怪訝な目で見られてしまう。立喰そば。特に関東の立喰そばに多いトッピングで、たしかに普通のそば屋で言ったら笑われちゃいそう。納豆巻きは回転寿司限定…、っていうのとおんなじかって思ったりした。
ちなみにここのコロッケはざくっとパン粉の衣がおいしい。揚がった香りもこうばしく、中はにジャガイモ。甘くて揚げたてだったらおやつに良さそう。それを三分の1ほどそのままガリガリかじり、残りを汁の中にぶちこむ。汁をすいこみ中のジャガイモがたちまちとろけて汁に混じって、ぽってりとしていく。汁をすった天かすもどんどんとろけて、汁をおいしくしてくれる。気軽なご馳走、オキニイリ。

 

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コメント

  1. Michiko

    いつもシンプル第一主義で、そばならかけ、
    もり以外はないな~と思っていたのですが、
    このスぺシャルは美味しそう。具それぞれも
    控え目で喧嘩せず、また関西だしとあれば魅力。
    お店のきちんとした心遣いも感心します。

    コロッケそば…大好きな落語家柳家喬太郎師匠が時そばを噺す際に出すマクラがこの話題。いつみても爆笑、お勧めです。(そしていつも食べたくなっちゃう)

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      Michikoさん
      かけやもり以外たのむのがもったいないようなストイックな蕎麦屋さんもいいですが、こういう自由で、なんでもありのそば屋さんもまた一興。
      何を乗せても揺るぎない汁の力強さを、思う存分、楽しむことができるのがありがたいんですよね。

  2. batten

    40年前、初の上京で食べたのが池袋東口の屋台の蕎麦屋。
    そこでコロッケを天種として食べた記憶が残っています。
    真冬の寒い夜で、アメリカンコーヒーのような黒い醤油勝ちの出汁に違和感一杯でしたね。

  3. サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

    battenさん
    アメリカンコーヒーのような汁…、たしかにボクも関東に引っ越してきたとき、一体これは何事かとびっくりしたものです。
    それももう40年以上。
    びくりすることなく当たり前のようにたのしめる。食に対しての寛容が年を経るごとに深まっていきます。

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