間もなく終わりの有薫酒蔵銀座店

銀座でランチ。間もなく閉店してしまうオキニイリのお店に行っておこうとやってくる。
「有薫酒蔵」というお店。
九州料理の専門店。夜はサラリーマンが気軽に飲んでおいしいモノを食べられる店。昼はお腹に響くゴチソウが、やはり気軽にたのしめる。銀座以外に新橋にもある。あるいは名前がちょっと変わって神田有薫、赤坂有薫。家の近所には四谷有薫亭と「有薫」つながりの店が何軒かあって、どこもが九州料理がおいしいお店。
場所は銀座一丁目。有楽町から気分が銀座へと変わる大通り、外堀通りに面して立つ古いビルの地下一階。店に向かう階段脇にメニューが置かれ、手すりに12月28日で閉店してしまうという告知の札。ランチタイムは一足先に21日で終わっちゃうという。

繁盛店です。お店の人もまだみずみずしく閉店する理由はどこにもないけど閉店しなくちゃいけないのは、ビルが老朽化して建て替えになってしまうから。建て替えると家賃が上がる。風情もなくなり、だからこれで手仕舞いを…、ということなのでしょう。
今の東京ではこういうコトが日常茶飯事。特に年の瀬が押し迫っての今年の師走は、名店の閉店情報が相次ぎました。しみじみ寂しい。
階段降りるとそのままスルンと店の中。正面にお帳場があり昼はそこで注文をして先払い。ピンク色の札をもらってテーブルにつく。女将さんの陽気で元気なコトに気持ちが救われる。

それにしてもこの磨き上げられた白木のテーブル。
角がとれて丸くなり触るとピッと肌に吸い付くなめらかさ。
お店をしめたらもらえないかなぁって思ったりする。
時を経ないと手に入れるコトができないものがこの世にはたくさんあるんだ…、ってニッコリします。

今日のランチはだご汁にする。
木曜、金曜の限定定食。大きな器にどっさり、たっぷり。小麦粉を練ってまとめて薄く伸ばしたダゴと一緒に野菜もたっぷり。さつまいもににんじん、しいたけ、菜っ葉に鶏肉。甘めの味噌としっかりとした出汁の旨味に野菜の甘みが混じって旨い。今日みたいな寒い日にはこういうあったかい汁が体に染みて本当においしい。野菜がすべて大きめに切られているのも素朴でしかも野菜を食べてる…、って気持ちになれておゴチソウ。

このだご汁におむすびがつく。塩むすびと大根の葉っぱを塩で揉んで刻んでご飯にまぜた菜めしのおむすび。どちらもやさしい結び加減で口の中ではらりとほぐれる。おむすびってなんでこんなにおいしんだろう…、って思って味わう。
そうそう。ココのランチにはほんのひとくち分の日本酒がつく。飲むとお腹に火が灯るようにあったかになり、食欲もわく。大人なランチ。
砂糖で甘く味付けをしただし巻き卵はみずみずしくて、切り干し大根、かしわと玉ねぎを玉子でとじた親子煮、それから漬物。どれも家庭的な素朴な味わい。ホッとする。全部をキレイにお腹に収め、ヨーグルトをデザートにして食事を終える。ずっと変わらぬオキニイリ。

 

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コメント

  1. Eiko

    こういうお店が無くなるのは、本当に淋しいですねぇ
    外国人観光客も、リピーターにはこういう日本の飲食店こそ、味わっていただきたいです。

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      Eikoさん
      おっしゃる通り。長い間、日本の人たちに愛されてきた普通の店こそが日本の飲食業において大切にされるべき宝物。ミッドタウンなんかにいってウロウロしているようじゃぁ、旅の初心者と思われてもしょうがないですものね。

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