銀色の寿司、出汁を吸う蕎麦、サヌキ式

徳島から電車にのって夕方、高松の駅に到着。
いやはやニギヤカナ旅でした。
イギリスからの観光客が車両の半分を占めてた。
外国の景色が彼らを興奮させるようでワーキャー。なるほど海外の人はこういう景色に喜ぶんだ…、って思ったりして一緒に車窓をずっと眺める。それもたのしい電車旅。
高松につき駅上ビルの寿司屋で夕食。
七幸という立喰いの店で、父が好きな店だった。2人はいつも早食いで移動の前にチャチャっとつまんで小腹満たしをしたものでした。夜には酒を飲む人多数。これから岡山に移動なんだというおじさんたちが、橋を渡る前の景気づけって猛烈な勢いでつまんで食べてた。見てるとお腹がすいてくる。

特上寿司をたのんで食べる。
父と一緒にくるたび食べてたお決まりの寿司。
四角い塗りのお皿の上に寿司が十貫。
大トロに鯛、トロサーモンにハマチに赤貝。鰻、赤海老、フグにイクラとウニの軍艦。
さすがにネタはどれも特上クラスでドキドキしちゃう。
それにしても関東の寿司に比べて白い。
赤身のマグロに価値をあまり求めぬ地域の食文化。だからもともと寿司は白身が多いのだけど、トロまで白い。サーモンまでもが白くて、上等の色が白色、あるいは銀色。オモシロイ。

ところでこの店。醤油皿が出てこない。代わりに刷毛の入った醤油瓶が用意されてて、醤油を含ませた刷毛でネタを軽く撫で喰う…、というのがスタイルだったのですね。
ところが今日はその刷毛がなく、代わりにプッシュ式の醤油瓶が置かれてた。
刷毛で撫でるという行為を清潔じゃないと思う人が多かったのでしょう。なんだか粋じゃないよなぁ…、醤油をつければいいってもんじゃないはずなのに、なんだかちょっとさみしく思う。

とは言え寿司は変わらず旨い。
口の温度でとろける大トロ。軽い酸味を帯びた脂がササッと溶けて、口の温度が一瞬下がる。ひんやりとした溶けた脂が、シャリと混じってユックリ旨みに変わってく。ゴチソウだなぁ…、ってウットリします。
ゴリゴリとした鯛やハマチの食感も瀬戸内地方独特のモノ。フグの切り身はしっかり熟成されてて強い旨みが口に広がる。
なによりシャリがボク好み。酸味が強くて甘み控えめ。旨みが強いふっくらタイプの寿司シャリで、活け〆独特のブリブリとした食感のネタと相性抜群。焼いた油揚げがたっぷり入った赤出汁の酸味豊かな味わいもオキニイリです。オゴチソウ。

 

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そして翌日。母と一緒に朝食をとり、午前中を打ち合わせ。軽く仕事をこなしてランチ。駅裏にあるセルフのうどん屋を選んでたのしむ。
「味庄」という朝は早起き、おやつ時にはもう閉店という昔からある讃岐うどん屋の典型的なるスタイルの店。店舗でうどんを打っていて、麺の大小、アツ冷をたのんでそれから天ぷらをとる。最後に汁を自分で注いで、お勘定して食べるというモノ。
この食べ方はかつて讃岐独特で、他の地方から来た人たちは戸惑い、ギクシャクしたものですが、今や日本の各地に同じスタイルのお店ができた。とは言えそれがシステムとして作り込まれた店と違って、試行錯誤の工夫でできた手作り感のあるしつらえに、なるほどこれが原点か…、ってちょっと不思議な気持ちになれる。

ちなみに本日。
蕎麦にしました。
うどんしか売らないお店が多い中、蕎麦「も」売ってるお店があって、そこでは大抵蕎麦にする。

店は違ってもそのほとんどが太くてよじれた黒い蕎麦。
二度茹でなのでやわらかい。
しかもうどんを茹でる釜で茹でることがほとんどで、蕎麦にうどんが混ざることも当たり前。

丼に茹で上がった蕎麦を入れてもらったら、自分で出汁を注いで食べるのはうどんと同じ。
お金を払ってテーブルにつき、さぁ食べようと思うとすでに汁を蕎麦が吸い込んでいる。まるで博多のうどんのようで、讃岐の蕎麦は汁を吸う蕎麦。これが好き。

カツオとイリコ、そして昆布の風味が詰まったおいしい出汁を、たっぷり吸い込み、しかもうどん以上に麺にからめて口の中へといざなってくる。だから口の中が出汁でしたたか潤う…、旨いのです。
麺類を麺ではなくてスープをたのしむ料理なんだと考えるなら、讃岐の蕎麦は優等生。それに合わせて天ぷら2種類。魚肉ソーセージと魚を選ぶ。
なんと今日の魚は太刀魚。関東なんかじゃ高級魚。それを当たり前のように天ぷらにして麺に合わせる。なんたる贅沢!衣に塩が含まれていて、だからそのまま食べてもおいしく、出汁に浸かると汁までおいしくしてくれる。パクパクズルズル、そしてゴクゴク、汁まで飲んで讃岐の味を堪能す。

 

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