銀座ヘイゲイ、大シャコにハタ、ワンタンメン

先月、初めて訪れてたちまちファンになってしまった銀座の「ヘイゲイ」。
日本の中国料理じゃなくて、香港の海鮮料理をそのまま、手軽に忠実に…、をテーマにしているレストラン。
先月きたときにはマッドクラブの料理をもらった。
本当はココの名物の「シャコ」を食べたくお願いしたら、活きたシャコが入ってないから我慢。入荷したら教えてください…、ってお願いしてたら先日メールでこの週末に飛んできますよ…、っていうので予約して今日の夜。
まず前菜の盛り合わせ。蒸鶏のネギ油和えや焼いたばかりの香港叉焼。パリパリとした歯ごたえたのしいクラゲにピータン。そのピータンのかたわらにガリが置かれて風味を添える。紹興酒につけたボタンエビがおいしいこと。ネットリとした肉の歯ざわり。甘くてしかも風味がよくて頭の中には味噌がタップリ。酔っ払ったエビを味わい、食べるボクらもそのおいしさに酔っ払う。

ちなみにシャコ。
フィリピンからペットボトルに入ってとんできた。互いが傷つけないための工夫なんでしょう。
見せてもらうとまだビチビチとプラスティックの容器の中で暴れてる。
その様、なんだか別の世界の生き物みたいで少々びっくり。
これをはじめて食べようと思った人の勇気に驚く。

それをブツブツぶった切り、調味料をまぶして油に投入。揚がったところで中華鍋にとり、パン粉、スパイス、赤唐辛子と一緒に炒めて出来上がり。余分な油がパン粉に座れて殻はパリッと、さっぱり仕上がる。大きなお皿の端から端を見事に埋めるサイズにウットリ。

フィリピンのシャコはソフトシェルクラブのように殻がやわらかなのが特徴だという。
たしかにカラッと揚がった殻は、薄く、そして好き撮ってて指でつまむと潰れてこわれる。
潰して、むしって引っぺがす。
肉がペロンと出てきます。

ツヤツヤとした白い肉に小豆色のしましま模様。日本のシャコと同じ特徴ではあるけれど大きく、しかも弾力がある。
驚くほどにみずみずしくて、口に含むとムッチリ、なめらか。噛むとおいしい旨みジュースがやってくる。
甘みを帯びたなめらかな肉で、身の食感はタラバの足肉。味はワタリガニとか上海蟹のような風味で、栗の香りが手に残る。炒めたパン粉をまぶして食べると、辛味と油の旨みがシャコのおいしさ引き立てる。
夢中で、無言でむしゃむしゃ食べて、甲殻類の王様かもね…、って思ってニッコリ。

ハタの蒸し物を作ってもらう。脂の強い白身の魚を丸ごと蒸して、中国醤油のタレをかけ、ネギをたっぷり乗っけて熱した油をかける。


ジューッと瞬間、ネギの風味が油にまじり、醤油のタレの味をひきしめおいしく仕上げる。
身離れがよく、テキパキ、あっという間に骨から身をはなしてそれをご飯にのせる。パラパラしていて香り豊かなジャスミンライス。そこにハタの肉をのせ、ネギとパクチー。タレをタップリかけまわし、ご飯を若干ザブザブさせたら一気に食べる。
ハタ独特の強い旨みが口に広がり、脂をまとったジャスミンライスがパラパラ口の中を転がる。ハタの旨味のザブザブご飯を食べながら、骨やヒレの付け根にこびりついた肉をチュバチュバ吸い込み食べる。口の中が魚まみれになるのがたのしい。オゴチソウ。

あっという間にお皿の上にはハタの背骨とヒレ、頭だけ。
キレイに残ってまるで骨格標本みたいにみえる。

レモンチキンをご飯のおかずにして食べる。
鶏もも肉をパリッと揚げて一口大に切り分けて、お皿に盛ったらレモンソースをたっぷりかける。

このレモンソース。甘いレモンコンクのような味がするのです。香りも人工的ならば、酸味も自然の世界にはありえないほど酸っぱい、容赦ない味。でもその酸っぱさが揚がった衣の味や風味でやさしくなって、口をさっぱりしてくれる。
揚げ鶏自体はしっとりしていて、とてもやわらか。お菓子と料理の中間を漂う料理…、って感じがするのがオモシロイ。

〆に雲呑麺をもらった。タチウオからとった旨味の強い出汁に蝦子を混ぜて作ったスープ。そこにカンスイを日本の基準ギリギリまで入れ、ザクザク感を出した麺。
細い。なのに噛みごたえがよく熱いスープの中でもずっと硬さを保つ。その細さゆえスープをたっぷり口の中へとたぐりよせ、口いっぱいをみずみずしくする。「香港の麺ほど固く仕上げられないのがちょっと残念なんですけれど」とお店の人は残念がるけど、いやいや、これでも十分おいしい。
手作りのエビワンタンがまた旨い。エビのすり身の桃色が透けて見えるほど薄い生地。ペロペロ、歯茎や奥歯をなでてとろけて消える。すると舌の上にあるのはエビのすり身だけという、この贅沢さ。堪能しました。まだまだ食べてみたい料理たくさん。また来よう。

 

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