銀座ウエストで朝

銀座ではじめる今日の一日。銀座ウエストでキラキラとした朝をむかえる。
かつて銀座にはたくさんのキラキラでみたされていたものでした。
ボクが学生の頃なんて、街の風情も歩く人たちもキラキラしていて眩しほどで、銀座に来るだけで気持ちが明るくなったもの。
けれど最近、キラキラが濁ってギラギラしはじめちゃった。
特に新しくできる商業施設はみんなギラギラ。ここの近所の東急プラザや、先日できたばかりのギンザシックス。銀座一丁目には「キラリト」なんて商業ビルもできたけど、どちらかといえば「ギラリト」してる。一方この店は昔ながらの落ち着く店です。モケット生地の張地のソファに、アイロンのピシッとかかったレースの背当て。テーブルクロスもうつくしくキラキラしてる。

ギラギラは目立ってやろうと思っていろんなモノを足していくコト。キラキラは必要なものだけを磨き上げることで発揮されるものなんだろう…、と思ったりする。磨き上げられた砂糖のポット。脇を閉じたまま肩を張らなくともカップにミルクが注げるピッチャー。ハンドルが注ぎ口に対して直角に配置されているオリジナル。
ちなみにお店の片隅でベートーヴェンさまが眉間に皺寄せていらっしゃるのはココが名曲喫茶でもあるからで、今でもレコードのやさしい音が店を満たしているのもステキ。朝のサンドイッチをお願いして、お供にコーヒーをたのむとテーブルの上にキラキラが用意されて整っていく。

サンドイッチはハムサンドイッチとタマゴサンドイッチを半分ずつ。
トーストしたライブレッドで作ってもらう。
甘みほのかなサックリとしたライブレッドで、最後に軽い酸味が残る。
浅めに焼かれて外はサクサク、中はシットリとやさしい食感。
挟まれたハムの食感たしかでおいしいこと。
レタスが一枚。
みずみずしさと食感添える。卵サラダはポッテリと。レタスを刻んで混ぜ合わせ、それでなおさらポッテリとしたサラダのなめらかが強調される。
それにしてもうつくしい。焦げたライブレッドの色合いに、空気をタップリ含んで焼けた気泡の跡や、その断面。一枚を6切れに切り分けキレイに盛り付ける。

そのひと切れが男の口にはちょうどピッタリ。女性ならば二口分ほどの大きさで、口の中がサンドイッチで満たされる感じがたのしい。
塩やレモンでお好み味にして召し上がれ…、と、お皿の上にはスクイーザーに挟んだレモンが一切れ置かれる。スクイーザーがまたピカピカで、しかも挟んだレモンは皮の表面をキレイに削った白肌レモン。皮の油やエグミも一緒に搾らぬようにという配慮。あぁ、ゴチソウだ。

コーヒーカップに舞う金箔押しの天使の姿。お冷グラスにも、カップで隠れたソーサーの真ん中にも同じ天使が舞っていて、その贅沢に酔っ払うよう。
おかわり自由のコーヒーです。そのおかわり自由であることもありがたいけど、おかわりをおねだりしなくても「お代わりをお持ち致しましょうか?」と気づいて席までやってくる。コーヒーのフラスコをもってテーブルとテーブルの間をぐるりと一回り。5分おきほどに、まるでヨーロッパの古い教会にあるからくり時計の人形みたいに定期巡回している様子が愛らしい。
コーヒーにスプーンは使いませんからっていうとシュガーポットが下げられて、サンドイッチを食べ終えると塩の容器がなくなっていく。徐々にテーブルの上からキラキラがなくなってくけど、そのキラキラが心の中に収まったんだ…、と思うとステキ。さぁ、仕事。

 

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