銀座のお昼、煉瓦亭

昼、銀座でひさしぶりの煉瓦亭。
これぞ洋食屋というレストラン。上等なのだけれど決して威張らず、気軽で気さくでありつづける。
都内や地方の名店ののれんを借りて馬鹿みたいに贅沢な店を仕立ててお客を騙す。あたかもフランス料理店のように装いカッコをつける洋食店が最近増えた。
もともとフランス料理を日本の人に気軽に楽しんでもらおうとできた洋食。だからあくまで気軽で、贅沢ではあっても高級を感じさせてしまうと洋食レストランの魅力は半減。
テーブルにビニールがけのクロスがかかっているというのは、そういう点でとても正しく洋食店…、だと思う。ボクは好き。お店の人のサービス、ふるまいはほどよき緊張感をまとって丁寧。明るく正確。しかもお店の人の明るき緊張が決してお客様を緊張させない。このほどよさとバランスがよい。

特にムソルグスキーに似た風貌のウェイターさんの丁寧にして迅速で笑顔あふれるサービスにウットリしました。ゴドゥノフさんと呼ぶことにした。
テーブルの上にはピカピカに磨き上げられた容器に入ったウスターソース、芥子に胡椒、爪楊枝。胡椒はあるけど塩はない…、というのに厨房の密かなプライドを感じたりする。
まずスープ。コーンポタージュをカップでもらう。いたずらにとろみをつけずサラッとやわらか。スプーンを使わずカップにそのまま口つけ味わう。甘くてスッキリした旨味。お腹がほどよくあったまりメインの料理に気持ちを向ける。メインは小エビのフライにハムライス。

お皿の上にピラフをのせて、そこにハムのグリルをかぶせる。
ピラフ自体にも細かく切ったハムがたっぷりはいっているからどこを食べてもハムを感じる。
まさに「ハムライス」と呼ぶにふさわしいオキニイリ。
四角いハムがなんだかちょっとなつかしく、しかもおいしい。肉の旨味がギュギュッと凝縮されていて、むっちりとした食感もよい。

炊き上げているからお米の芯まで味がはいって、バターの香りがなんとも贅沢。ハムの他にはすべすべシャキシャキ、食感たのしい玉ねぎにブラウンマッシュルームとにぎやか。ハムという食べ物がゴチソウだった時代の料理。たしかに手間のかかったハムはおいしい。ハムにちょこんと芥子をのせて食べるとピリッと辛味がハムの旨味をひきたてゴチソウ味をたのしめる。

小エビのフライは名前の通り小さめのエビを使ったフライ。とはいえ「小エビ」と呼ぶには立派にエビでさっくりパン粉をまとって5本。噛むとムチッと歯切れて甘い。大きなエビの弾力はない。けれどその分、ふっくらやわらか。
ちょうど天ぷらそばのエビの大きさ、味わいで風味も上等。大きなエビをこれ見よがしに使う威張った料理と異なるやさしさ。実質的なオゴチソウ。
サイドのサラダも見事です。千切りキャベツにレタスにトマト。どれも状態がキチンと整い、酸味豊かなポテトサラダのポッテリ感もオゴチソウ。タルタルソースをタップリのせて、ほんの少しのウスターソースで風味整えパクパク食べる。しっぽもカリッと食べて完食。オゴチソウです、オキニイリ。

 

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