銀座のおかめ、甘辛セットにソーダ水

有楽町。交通会館の地下でお茶。甘味処の「おかめ」を選ぶ。
おばさま天国とでも言いましょうか。
お店で働いている人たちはみんなおばさま。お客様もおばさまメイン。ただ甘党男子も少なからずいるもので、今日もボクを含めておじさん3名。背筋伸ばして笑顔で甘味を食べている。
甘いものをたのしんでるときのうれしそうな表情に性別年齢は関係なくて、店全体がやさしい笑顔で満たされている。なんとシアワセ、オキニイリ。
おはぎがおいしいので人気の店で、雑煮やきしめん、焼きそばなんかの軽食も揃って食事を楽しむ人もちらほら。「甘辛セット」をたのんで食べる。

ところてんにおはぎが一個で、甘辛セット。
少々、太めのところ天に甘さ控えめで酸味がキリッとした三杯酢。
刻んだ海苔に、練った芥子でひと揃え。
箸でやさしくかき混ぜて、芥子も溶いてスルンと食べる。ケホッと軽くお酢に咳き込みツーンっと芥子が涙を誘う。テングサの香りも鼻から抜けていく。

おはぎは四種。あんこに胡麻、きな粉に今の季節はさくらと揃う。やっぱりあんこ…、と粒あんのおはぎを選ぶ。
おはぎは大きい。ずっしり重たくお皿を持ち上げようとつまむとたじろぐほど。小豆の粒がきれいに残ったしっとりとしたあんこがなんとも艶っぽい。

箸で割ります。あんこ分厚く程よく粒の潰れたご飯。ぽってりやわらか。小豆の風味にやさしい甘み、ほどよき塩味がアクセントつけ後味すっきり。ところ天の酸味にむせてあんこを頬張り、煎茶を飲むとあんこの甘みが恋しくなる。
ご飯地あんこが口の中で混ざってとろけてなめらかになる、その食感もオゴチソウ。茶碗一杯分ほどもありましょうか…、だからおやつというより軽い食事といったほうが居心地よさそうなものなんだけどあっという間にお腹に収まる。夕刻の仕事もこれで元気一杯がんばれそうでニッコリします。脂や油をつかってないから夕食時にはまた空腹を感じることができそうなのもアリガタイ。

それにしても漆の盆にお皿がなんともうつくしい。見た目だけでなく手になめらかで、ひっつきやすい米粒やあんこもキレイに剥がれてくれる。なめらかなのは食器だけじゃなく白木のテーブルも磨きこまれてすべすべ、なめらか。ピトッと手のひらに吸い付くようにやわらかなことにホッとする。

ずっとテーブルをなでてたら、なんだかこのまま去りがたくなっちゃった。それで追加でソーダ水。
「ソーダ水」と口に出して言いたくなったのでありまして、そっとにこやかに「ソーダ水」。塗りのお盆に深い緑色に水玉模様の大きなグラス。氷がたっぷりはいってて小さな泡がソーダ水から湧き上がる。カランカランと氷がグラスを叩く音。シュワシュワ、耳の奥で小さく爆ぜるソーダのお供涼しい。ちょっとのんびりいたしましょうか…、おやつどき。

ところでソーダ水といえば思い出すのが「オペレッタ狸御殿」なる映画。

2005年公開、鈴木清順監督の手になる不思議な映画。実はたぬきのチャンツィーが恋してしまう人間がオダギリジョー。たぬきは中国語を、人は日本語をしゃべり話が進行していく音楽劇で、その劇中曲が「恋する炭酸水(ソーダ水)」。好きな映画の好きな曲。
己の美に執着する平幹二朗や自らのたぬき顔を臆面もなく晒すたぬきの親玉役の薬師丸ひろ子とキャストみんなが吹っ切れていて、ひさしぶりに観てみようかと思ったりする。オキニイリ。

 

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