銀座で青汁、丸の内で蕎麦たぐる金曜日

銀座の街を歩いて歩く。
特に銀座の東側を8丁目から2丁目まで、ぐるぐるテクテク歩き回って街を見る。
最初は涼しかった今朝。
なのに日が高くなってからというもの、蒸し暑くって喉も乾いた。
朝は目玉焼き、昼は魚の粕漬けとやさしい感じの料理を食べてはいたのだけれど、考えてみれば野菜が足りない。
それでフラフラ。
呼ばれるように「青汁サービスセンター」にくる。

青汁だけを売ってるお店。その場で飲めるし、買って帰ることもできる売店形式。その場で飲むときのサイズは大小2種類だけで、まぁ、究極の専門店。小さいサイズが260円。…、ちょっと値上がりしましたか。
それでも青くて苦く、けれど旨みが口にどっしり残るおいしい青汁をこんな手軽な値段でたのしめるのはありがたく、今日もゴクリと飲んでシャッキリ。生き返る。

 

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それから再び歩いて、見て、丸の内まで都合3時間ほどずっと歩いた。
丸の内にくるとなんだか空気が変わる。
特に今の季節の中通り。
見事な木々が道の両側に見事に茂って、まるで緑のトンネルみたいになっている。そこに椅子やテーブルならべ、そこに座ると自然と笑顔がわいてくる。
東京にこんな街があるんだなぁ…、って感心しちゃう。
それに比べて銀座の街のうつくしくないコト。金のある人がよってたかって亡者のようにビルや店を作ってる。特に銀座の東側のホテルばかりができる景色に、オリンピックが終わったらどんなコトになっちゃうんだろう…、ってハラハラするほど節操がない。
かと言ってワンデベロッパーでほとんどすべてを開発し管理しているシンガポールみたいな街も手放しで好きとは言えないけれどまだまし。なやましい。

家に帰る前にちょっと腹ごしらえ。歩いて歩いて、歩きまわって小腹がすいた。
蕎麦にしようと、丸ビルの中。「鎌倉一茶庵」にやってくる。
オキニイリの店で、けれど丸ビルのこのお店にしか来たことがなく、今度、母と一緒に鎌倉にいくようなコトがあったら訪ねてみようかと調べてみたら、その鎌倉のお店はどうもなくなったよう。
鎌倉から出て、丸の内というこの場所に終の棲家を見出した。ボクも関東に初めて出てきたときには葉山に住まいを構え、鎌倉の学校に通っていたことがあってなんだか身近に感じる。
ビルの中とは思えぬ伸びやかな空間で、なにより窓が大きく明るい。この雰囲気は鎌倉的に思えるなぁ…、ってなんだかニッコリ。

三色せいろをえらんでたのむ。
季節の蕎麦きり。
茶そばに田舎そばがひとつせいろに盛り込まれる、この店の名物料理。
今の季節は、けしの実蕎麦でござんした。
平打で、ハリのある麺。
固めに戻したフォーのような感触とでもいいますか…、たぐりよせようとするのだけれど滑ってどんどん逃げていく。
そんな食感。
奥歯でつかまえ、噛むとフワリと芥子の実が砕けるような香りがしてくる。香ばしくってなめらかで、味わい豊かにウットリします。
蕎麦は噛まずに飲み込めと言われるけれど、噛んでこそおいしい蕎麦もあるわけでして、案外ボクはそういう蕎麦が好きだったりする。

茶そばはなめらか。ほそくてスルンと喉からお腹に滑り込む。お茶の香りもさわやかで、それに比べて田舎そばの分厚く固く、けれど噛んでるうちにネットリ、粘るような食感をもち崩れるところがかなり独特。
頑丈な蕎麦に負けぬ風合い、辛さに甘さをもったタレ。
辛味大根を添えて甘みをひきしめて、ついでに海苔ももらって風味をつける。海苔をたっぷりそばにのっけて、しばらく置くと海苔がとろけて麺にからんでネットリさせる。辛味大根の突き抜けるような辛味がお腹をあったかくして、冷たい蕎麦をたのします。

 

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