鉄板中華「遊猿」で自由奔放を堪能す

en2en3四谷三丁目の荒木町。車力門通りの中ほどに中国料理のお店ができた。
青山の異色のお店。「シャンウェイ」という鉄板をあやつり中国料理を作る店で修行をしたシェフが、独立をして作ったお店。ココも鉄板を厨房に備えて営業しているという。それで来ました。

新しく出来たビルの2階にあって、中に入ると山小屋風。
木の香さわやかな空間の中にオープンキッチン。カウンターに面したところに確かに鉄板が設えられてる。奥には中華レンジが置かれてて、大きな蒸し器にスープをたたえた寸胴の鍋。鉄板がなければ普通の中国料理のレストラン。

en-menuentop30席ほどの大きさの店。
シェフとアシスタントの2人で切り盛り。
本当だったらもう一人、スタッフがいれば思い通りの営業ができるのだろうけど出来たばかりの店のコト。
少数精鋭。
その人数でできるメニューに絞り込んでる。
前菜7種、餃子、焼売、春巻と点心3種に料理が8種。

種類としては少ないけれど、見れば見るほどどれも特徴的でおいしそう。全部食べたくなっちゃうたのしい品揃え。

おなじみさんなんでしょう…、60半ばのおじさんが炒飯餃子を作ってと言ってカウンターにちょこんと座る。
すると鉄板の上の梁にぶら下がってた肉の塊を手に取りひとかけ。
それを細かく刻んでネギや大根の醤油漬け、玉子と一緒にチャチャッと作る。餃子は蒸し器であっためて鉄板の上でこんがり焦げ目をつけて仕上げる。どちらもなんとも美味しげで、こういう注文がおねだりできるようになるのもいいかもネ…、って思ったりする。

en-zensaien-z最初の料理。
前菜の盛り合わせがやってくる。
大きなお皿の上に小皿が6つ並ぶというスタイルが独特、しかも可愛らしい。

真ん中にあるのは「ウニゆば」。生湯葉をムースに仕立てて上にたっぷりウニの紹興酒漬けをのっけて食べる。
湯葉のムースがネットリと、ウニはプチプチ、つぶつぶ感が際立って濃厚味にウットリします。ウニの塩辛を使って家で作ってみようかなぁ…、とイマジネーションが湧く料理。

むっちりとしたイカの千切りを、ネギと塩ダレで和えたモノ。トロリとろけて甘いのなんの。歯茎の周りにまとわりつくような粘りが旨い。
蒸鶏は刻んだハーブ野菜の風味で味わう趣向。バッサリとした胸肉の繊維がほぐれてこれまたとろける。
宙吊りになった豚肩ロースを鉄板の上でこんがり焼いて黒酢のソースでまとめた一品。噛むとじゅわりと口いっぱいに広がる脂の旨みにウットリ。

クラゲは酢ものではなく醤油に漬け込んでいる。
ゴリゴリとした歯ごたえと、バリバリ奥歯で壊れる感じがなんとも旨く、一緒に漬けたゴーヤや白ナス、ニンジン、パプリカと香りの強い野菜の癖がよきアクセント。
豚の耳とレッドキャベツを合わせた料理は、苦味と食感、軽いスモークの香りがおいしい。一口ごとに食欲が湧く、よき組み合わせ。感心します。

en-tatakien-harumakiそれからもう一つ、前菜料理。
牛のイチボの山椒風味。

鉄板の上で表面を軽く焼いた牛のイチボ。
旨味の強い赤身の部分。
中はベリーレアの状態。
しばらく休ませ肉汁をしっかり中に閉じ込めたモノ。ひんやり人肌に冷えたところで薄切りにして、茹でたもやしの上に並べる。

もやしと肉の間にキュウリ。野菜使いというよりも、緑の香りを借りるハーブ使いというのがたのしい。
上にはタップリ、花山椒を刻んで入れた醤油ダレ。見た目、ジェノベゼのように見えるほど細かな緑にウットリしつつ、食べるとこれが痺れる、痺れる。ビリビリ痺れて、痺れが肉を甘く感じさせてくれるのがオモシロイ。

それから春巻。
フカヒレと干し貝柱を中にギッシリ詰めたモノ。
これは完璧にノックアウトされてしまうおいしさでした。
口に近づけた瞬間に干し貝柱の香りがポワンと鼻をくすぐり、バリッと砕けた生地と一緒に口の中にとろみがとろりとやってくる。なめらか。しかもホタテの旨みが口に広がり、スベスベとしたフカヒレが口に散らかる。途中で黒酢をタップリかけて味わうと、手づかみできるフカヒレスープのような味わい。たまらない。

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メインの料理を2つ。どちらも海の幸のお料理。ひとつはハマグリと黄ニラのピリ辛仕立てというモノ。蒸した大きなハマグリの上にどっさり炒めた黄ニラがのっかる。
料理全体が炒めて仕上げるものかと思っていたのだけれど、どちらかと言えば蒸し料理。ハマグリの旨みが入った濃厚スープがタップリで、シャキシャキ黄ニラ、ポッテリハマグリ。それらを味わい終わったあとに、おやきを浸して食べる趣向。
スープで炊いたもち米を鉄板の上でこんがり焼いてまとめたモノで、中には刻んだネギと干エビ。スープと一緒に味わうと粽のような味がしてくる。

en-kaki1en-kaki2もうひとつは牡蠣の料理。
豆豉炒めとマーボー煮の二種類の調理方法が黒板メニューにはかかれてた。
今日はこれを油で煮込むコトもできます…、と言われて迷わずそれにした。
四川料理の定番料理。
白菜やネギをどっさりくわえてスープ、油にスパイス、唐辛子。真っ赤になるまで煮込んで食べるというモノで、不思議なほどに油っこくない。

むしろさっぱり。白菜なんてみずみずしくてネギとトロリと甘く煮上がる。
なにより牡蠣のおいしいコト。プルプル、むっちり。牡蠣の旨みがしっかり中にとじこめられて、クチュっと潰れておいしいジュースを口いっぱいに広げていく。
鉄板の上で仕上げられる料理は少ない。鉄板は仕込みや保温に使われて、料理のほとんどは中華鍋で仕上がっていく。でもなんだろう…、目の前に大きな鉄板がある景色ってこんなにやさしくやわらかい。気軽な雰囲気を作り出すのにいい役割を果たしてる。感心しました。また来よう。

 

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