虎屋に双葉、おめざのお餅に昼のうな丼

t-kurisirukot-glasse土曜日の朝。寝坊で目覚める。
朝ご飯を兼ねておいしいお餅を食べよう。
そう思って家を出る。

寒い朝です。
風があまりないからその分、ちょっとしのぎやすくはあるけどしみじみ寒い。
今シーズン、はじめてモンクネックのセーターを着て、首をやさしくあっためる。

新宿三丁目まで電車で出て、伊勢丹の地下の「虎屋菓寮」にやってくる。
開店とほとんど同時で、すんなり入れる。
先日食べて虜になった「栗汁粉」。
この前は白玉団子で作ってもらった…、それを今日はお餅でたのんだ。

お椀の蓋を開けると中から焼けたお餅の香りがしてくる。
その香ばしさにまずウットリ。所々に細かな罅が入って焼けたお餅のおいしげなコト。
まずは栗の汁粉を一口。
ポッテリしていて熱々で、口いっぱいに栗の香りと甘みが広がる。今年は栗の当たり年!
お餅と一緒に口に含むと、トロリと餅がとろけてそこに栗の風味がからんでなんとも言えぬおいしさ。あたかも栗がお餅の姿を借りて口の中にある。そんな感じにウットリします。
お供の抹茶グラッセは、抹茶の粉に氷水を注ぎながら茶筅でたてた泡がふっくら。薄いグラスにカランカランとぶっかき氷が当たって作る冷たい音が、熱い汁粉を引き立てる。

t-isobe友人は磯辺焼きを選んでたのむ。
小さくまとめた四角いお餅。
こんがり焼けてはいるけれど、焦げは作らず代わりに醤油をはけで塗る。
塗った醤油が風味を出すまで再び焼いて海苔を巻く。

すべてが程よい。
醤油が皿に垂れることはない。
海苔がびしょびしょになることもない。
指でつまんで食べても指が汚れずに、しかも熱くて持てないほどに熱くない。

両端もって伸ばすと伸びます。けれどなかなかちぎれず中の白肌みせて食べてと誘う。海苔の香りと醤油の風味。餅独特のムッチリとした香りが口に広がって噛むとトロリととろけて歯茎を撫で回す。朝のお腹がやさしく満ちる。朝のごちそう…、オキニイリ。

 

関連ランキング:甘味処 | 新宿三丁目駅新宿駅新宿西口駅

 

fb1fb3fb2

あれこれ買い物。ひさしぶりの新宿の街でどこに行っても人がワラワラいるのにちょっと人酔をする。特に新宿三丁目を中心とした駅の東側の人出はすごくて、それで西側。地下街にあるオキニイリの店で鰻を食べることにする。
「双葉」という専門店でいつも大抵空席がある。民芸調の重厚なお店の雰囲気が若い人たちには結界を張ってるみたいに見えるのでしょうネ…、いつも大人のお客様でシットリとした雰囲気なのもいい感じ。入り口脇に焼き場があって、タレと鰻の脂が焼ける甘い匂いがお店の中に漂ってくる。うな丼たのんで、お通し代わりのキュウリの酢の物、シャクシャク食べる。さっぱりとしたお酢の味わい。釜揚げしらすが風味と塩味そえて食欲誘う。

fb-unadonfb-unagi間もなく鰻がやってくる。
漆器のお椀。
縁の部分は黒い塗り。それ以外は外も中も、蓋もすべてが朱塗りの器。
手になめらかで、中の鰻やご飯がとても居心地良さそう。
四角いお重のうな重よりも、手のひらの上にストンとおさまるお椀や丼で食べるほうが好き。
手にやさしい。
なにより漆のお椀は唇つけたときの感触が、とてもなめらか。
器が軽い分だけ中のご飯や鰻の重みをずっしり感じるのもいい。

関東風と関西風のちょうど間のような仕上がり。
表面カリッと焼き上がり歯ごたえもよく、中はシットリ。
とろけるおいしさ。
タレは甘み控えめなスッキリとした味わいで、鰻の脂の旨みが引き立つ。体に染み入るオゴチソウ。

父は今から50年ほど前まで、四国で鰻の専門店を経営していた。
だから小さい頃には鰻は日々の生活の糧。
ゴチソウって感じの料理じゃなかった。
家族でゴチソウを食べようってときは、鉄板焼きのステーキや中国料理を食べに行くのが昔のならわし。
でも最近、鰻を食べると、あぁ、ゴチソウだってしみじみ思う。こんなゴチソウを作って売ることが昔のうちの商売だった。そう思ったらなんだかちょっと誇らしく、胸がはれます。満ち足りる。

 

関連ランキング:うなぎ | 新宿駅新宿西口駅新宿三丁目駅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。