虎ノ門の路地裏、カツとカレーの店ジーエスで昼

虎ノ門という街。
赤坂、霞が関、新橋、麻布、六本木という個性的な街に囲まれた、特別な街。
ホテルオークラがあって、かつては金刀比羅宮があってめまいするほど多くの森ビルがあった。つまり日本を代表するビジネス都市、東京を代表するビジネスの街。
古くからのオフィス街だったからでしょう、背の低いビルがぎっしり並んで路地だらけの街だった。
オフィス街としては一等地です。だから再開発が盛んに行われ空がどんどん小さくなってる。小さくなるのは空だけじゃなく大きなビルが一軒できると路地がいくつもなくなっていく。それが寂しい。
とは言え昔ながらの路地はまだまだここでは健在。
オフィスビルで働くサラリーマンたちの胃袋を満たし、夜には日頃の憂さ晴らしができるお店がギッシリ並ぶ。
超高層ビルの中で日々行われるのはお金を稼ぐという仕事。お金を稼ぐ箱で生まれたお金を箱の中に閉じ込めておくと、いつしか滞って腐ってしまう。
お金が使われるべき場所はビルの足元に広がる路地であってほしいなぁ。それが健全なことのように思えるものネ。特に虎ノ門は赤坂のように気取っておらず、麻布や六本木のようによそよそしくなく、新橋のように猥雑でもない。ほどよくステキな路地裏で、今日はそういう路地の一軒で昼とした。

「ジーエス」というお店でランチ。
「カツとカレーの店」と看板に書いてある。「カツカレー」の店でなく「カツとカレー」の店というのが特徴的。
カツとカレーが対等で、どちらにも自信があってこその表現。カツカレーもある。とんかつ定食もある。どちらが高いかというとカツカレーの方でだってどちらもカツは同じでカツカレーにはカレーがついてくるんだから…、という理論。
多くのとんかつ屋さんではカツカレーのカツは小さくとんかつ定食より安い値段設定で売られているのを考えるなら、とても特別。
券売機でチケット買って先払い。お店の中はカウンターだけ。厨房の中では注文受けてからパン粉を付けてカツを揚げ、ご飯に乗せてカレーをかける。揚げたて出来たてでやってくるというのがうれしい。ロースカツカレーにメンチカツを一個追加で注文しました。

オーバル状の深皿の真ん中にご飯。
左手にカレー、右手にカツがキレイにきっぱり別れて盛られる。
看板に「with 旬香亭」 と書かれていたけど、とても丁寧な仕事で知られる揚げ物洋食の店の名前で、そこのカレーと同じスタイル。
ワクワクします。
まずロースカツ。肉を熟成だけでやわらかくして薄衣にてサクッと揚げる。ガツンと奥歯を叩く食感、噛みごたえ。
豚肉独特の繊細な旨味ジュースがジュワッと出てきてなんとも上等。あぁ、とんかつを食べているんだと実感が湧く。
メンチカツは揚げ過ぎぬよう、固め過ぎぬよう、噛むとパラッと口で散らかり肉汁じゅわり。牛肉独特の旨味とコク、軽い酸味がこれまた上等。下味もしっかりついててまさにとんかつ専門店の味。

ひき肉がたっぷり入ってスパイシーなカレーはサラサラ。辛さがあとからあとから追いかけやってくるのがたのしい。ただ何かひと味足りないなぁ…、ともどかしくなる繊細な味でところがカツにウスターソースをかけて一緒に食べるとこれがおいしい。
ソースの香りや旨味に酸味がカレーの味を膨らまし、奥行きすら作って自分の好みの味になっていくのがたのしい。
ご飯の手前にはサブジがあって、裏っかわにはピクルス。そしてカツの下には千切りキャベツとインド、欧州、日本的なる3つのサイドが揃っているのもうれしいもてなし。食べてくうちに器の中のすべてがぐちゃぐちゃ。混ざり合ってスプーンの上にのっかって、でもその混沌こそがおいしいんだと、気づけば完食。オキニイリ。

 

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