肉屋のある焼肉屋、客あしらいのよきしゃぶしゃぶ屋

池袋のブラックホール。
ちょっと変わった焼肉オーダーバイキングをやっている。
客席の真ん中に精肉店があるんです。切り分けられた肉を並べたショーケースがあり、その後ろ側に肉切り場。
切り立ての肉を並べてまるで肉屋のようなふるまい。
お客さまがそこまで肉を取りに行く。食べたい肉を肉切り場に立ってるスタッフに伝えると、お皿に盛ってどうぞと手渡し。一枚単位で注文できて、肉の種類は30種ほど。肉以外の商品はタブレットから注文し、配膳ロボットが運んでくれるという仕組み。
人手不足の今にあって、人手をかけずにお客さまをたのしませる…、って工夫がなんともオモシロイ。
肉を目で見てたしかめて注文できるというのがうれしい。稀少部位もかなり充実していて、これってどういう肉ですか?って聞くと肉を切ってる人が説明してくれるという説得力もあってこれはなかなかよい工夫。

最初に肉の盛り合わせをお持ちしますと言う。
それを平らげないと食べ放題に進めないシステムの店がよくあって、結構凹む。
でもここの肉の盛り合わせはひとりひと切れづつ。
厚切りの牛タンや脂ののったカルビやハラミ、豚トロとどれも上モノ。テイスティングをしてるって感じがうれしい。

しかもそれぞれが厚切りです。
それはショーケースに並んだ肉も同じでほとんどの肉が厚切り。網の上で立つほどの厚みがあってまるでステーキ。
歯切れがよくて歯応えが思う存分たのしめて、そしてジューシー。肉そのものの持ち味をたのしんでもらおうと言うことなのでしょう…、タレを揉み込まず焼いてタレにくぐらせる…、って食べ方。

モモがおいしかったなぁ…、ザクっと歯切れた瞬間にジュワッと肉汁が溢れ出し噛めば噛むほどに旨みがひろがり、軽い酸味を残して消える。
肉を食べてるって実感が湧く。
薄切りの方がおいしいものや、タレを揉み込んだものも揃えられてて、いろんな味わい、風味に食感がたのしめるのがまたオモシロイ。
お客さまは多種多様。サラリーマン同士のグループ客やカジュアルな服装の友人同士。大人ファミリーやキャバ嬢連れのおじさまなんかもいらっしゃる。
年齢層は若干高め。アラフィフ、アラ還世代がメインの顧客層のように感じる。
本来ならば「おいしいものをちょっとづつ」の世代と言われる人たちが「おいしいものをモリモリと」食べる姿はなかなか壮観。
配膳ロボットくんが運んでくる料理はどれも小ぶりで肉食べ放題を邪魔せぬポーション。ガーリック焼きご飯をたのめばご飯よりも肉が多くて、いいじゃないの…、と思ってパクリ。良き勉強の水曜日。

 

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そして翌日、木曜日。銀座でしゃぶしゃぶ。「ざくろ」に来ます。
関西で生まれたしゃぶしゃぶという料理を東京ではじめて紹介したと言われるお店。
真ん中に煙突が突き刺さったような形に真鍮製の深鍋をずっと昔から使ってる。
筒の中に熾した炭を詰め込んで、鍋のスープを沸騰させる。沸騰は激しく、しかも泡は細かい。スープに沈めた肉や野菜を細かな泡が包み込み熱がやさしく入っていく。
なにより火加減を気にすることなく、ずっと同じレベルの沸騰が続いてくれるところがありがたい。
まず前菜。定番のアスパラ豆腐にトマトサラダを食べながら、鍋の準備をしてくれるおねえさんとあれやこれやとおしゃべりをする。ここで勤めはじめて15年近くになるベテランさんで、客あしらいの洒脱で見事なことに感心しているうちに鍋の中は準備万端。

肉をしゃぶしゃぶ、野菜をクツクツ。
ラー油のあ辛みと胡麻の風味がおいしい胡麻だれ、キリッと酸っぱくその酸っぱさに負けぬ旨みのポン酢を使い分けて味わう。
〆はラーメン。鍋の中で育ったスープに塩ダレで仕立てたところにしゃぶしゃぶ用の胡麻だれと搾菜を乗せて坦々麺風にしてズルリ。
デザートのオレンジシャーベットと一緒におしぼりがやってくる。着席したとき、食事の準備ができたとき、そして食事を終えたときと3回おしぼりがやってくる。料理もうまいがなによりサービスが良いことにニッコリしました。オキニイリ。

 

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