肉を焼く夜、ゆで卵の殻を割る朝

水曜の夜、肉を焼く。
焼肉用に切り分けられた牛肉を脂をひかずにまずこんがりと。
塩と胡椒で下味をつけ、最後にニンニク醤油をかけて表面を軽く焦がして出来上がり。
サイド用にご飯を焼きます。
クレソンをみじん切りにしてご飯に混ぜて、塩と刻んだ牛脂と一緒に焼き上げる。
パラパラになるまで焼いたらお皿に盛り付け、焼いた牛肉を貼り付けるように盛り付けサイドにトマトを飾る。刻み残したクレソンにオリーブオイルをドレスして塩をパラリとちらしてビーフピラフのお供にしました。
ザクッと歯切れる牛肉の脂で濡れた舌をピラフで拭うようにして、トマトの酸味で口をキリッと引きしめる。刻んだクレソンの渋みも牛肉の脂をおいしくしてくれる。オゴチソウです…、晩ご飯。

ルノアールで朝。
新宿界隈には10軒近くのルノアールがある。
一階の店、2階の店や地下の店。複数階にまたがる大型の店もあったりと一軒一軒、まるで違ったお店にみえるというのがオモシロイとこ。
それらの中で一番好きなお店が伊勢丹の向かい側にある2階のお店。
ほどよく広くて明るくて、のびのびとしたムードがのんびりするのにピッタリだから…。今日ものんびり。いつものように分厚いタオルのおしぼりと氷がぎっしり入ったグラス。そして最近定番のマスクカバーも置かれてて、変わらぬ景色にホッとする。
朝のセットは4種類。ずっとここではサンドイッチのセットをたのむ。昔はトーストした食パンで作るサンドイッチもあったけど、もう10年近くも前にメニューから姿を消した。あれは本当においしくて、いつか戻ってくることを心待ちにしながら今日はCセット。

ハムとキュウリのサンドイッチ。
ゆで卵が一個にコンソメスープでひと揃え。
まず茹でた卵の殻を割る。
手に取るとまだほんわかとあったかい。
コツンコツンとテーブルに殻をぶつけてひび割れさせる。
小さなひびを手がかりに、なるべく大きく殻を剥いてみる。
大きく割れればなにかいいことがあるんじゃないかと、ちょっとしたゲン担ぎのような朝の儀式。
最初はペリペリ、小さな欠片が剥がれていく。
ところが途中で指のひっかかりができてそこからスルンと大きく剥けていく。気持ちいいほどスルンと剥がれ、スベスベの無垢な卵が手に入った。
…、と思ったら、なんと白身の一部が割れていました。なんと残念。もったいない。
茹で加減はかなり強めで、黄身の表面が黄緑色。塩をぱらりとふりかけてプルンと白身を噛み切って黄身がとろりととろける感じをたのしみ食べる。

8枚切りの食パンにマヨネーズとマスタードをたっぷり塗って、薄切りキュウリとハムを挟んだサンドイッチ。具材に比べてパンが圧倒的に多くて、ちょっと情けない感じでもある。けれど不思議なほどにみずみずしくて調味料の味がしっかり口に広がる。キュウリの効果なのかなぁ…、パリパリとした歯ごたえも威勢が良くて悪くない。
表面にミルクの膜がさざなみみたいに揺れるカフェオレ。飲むに従いミルクの膜がカップに張り付き、おいしい層ができていくのがオモシロイ。
今朝はテキパキ食べてカフェオレ飲んで、すぐに席をたったから〆のお茶を飲み損なった。それもよし(笑)。

 

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コメント

  1. ナリヒト

    素晴らしい!全部食べた感じしながら文章を読ませていただきました。食べるドキュメンタリーですよね。卵の殻の中から白身がつるんと出るのにワクワクする!あ、割れてた。っていうところがタマゴ愛を感じました。私は根っからゆで卵好きです。榊さんの記事を読んで楽しんでいます。タナカさんのエピソードも可愛いくて、心温まる思いです。コロナで外食産業は大変な状況ですが、きっとよくなる時が来ると信じて、あれも食べたいこれも食べたいで応援していくしかないと思っています。

    • サカキシンイチロウ

      ナリヒトさん
      おっしゃるようにきっと良くなるときはくるんでしょう。
      けれど「どのように良くなる」のか、「良くなったときの飲食店はどうなるのか」ということを考えて考えて、でもなかなか答えが出ないんですよね。
      焦らず、今をたのしくゴキゲンにと思っています。なにより食べることが好きなので助けられているように感じます。

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