肉の万世、鉄板焼きに半分ご飯

東京は夕方から土砂降り。
ときおり雷さまがゴロゴロなって、気温も急にさがりはじめた。
こういうときは肉だなぁ…、と。
それで新宿西口メトロ街にある「万世」にくる。
地味で変わらぬ昭和なムードが好きな店。
祝日の夜、しかも雨ということもあってでしょうか…、帰りを急ぐ人が多いのかお店は静か。
一人だけれどカウンター代わりの大テーブルじゃなく、二人がけのテーブル席をもらってニッコリ。
白いシャツに黒いボータイ。スカート、ズボン、ベストも黒でクラシック。昔のホテルや洋食店のサービススタッフは、たいていこういう格好だった。なつかしい。
しかも席数に比べてスタッフたっぷり。店長さんにベテラン女性が2名。まだ仕草ういういしい学生バイト君がふたりと体制万全というのがたのもしい。
ハンバーグが一番人気ではあるけれど、ボクの目当ては別のもの。昔からずっと食べてるオキニイリをたのむ。夜のセットにはサラダがついてくるというのでまずはそれ。

食べやすいようほどよい大きさに切り分けられたレタスの葉っぱ。水で晒して辛みをとったスライスオニオン。レッドキャベツの酢漬けをのせて彩り、酸味を整えたモノ。ドレッシングはどこかしゃぶしゃぶのゴマダレみたいな濃厚味で、食欲わかす。
追加で一品。ネギパーコーっていうのがあって、それをたのんだ。
排骨は万世のお家話芸とでもいいますか…、ここの近くにあるラーメン店も昔からパーコー麺押し。店の前には排骨カレーのカウンター店があるほどで、脂ののった豚バラ肉をサクッと揚げて細切りにする。軽い甘酢と油と塩をなじませたネギをたっぷりのっけて食べる。
ザクザク潰れる歯ざわりに脂がクチャっと染み出す感じ。ビールが飲みたくなっちゃうごちそう。

そして目当ての料理がきます。
国産和牛の端材を野菜と一緒に炒めた料理。
鉄板の上でじゅうじゅう焼けてやってくる。
肉は脂がほどよくのって、形は不揃いだけど脂の風味がおいしい。
肉の下にはたっぷり野菜。
玉ねぎ、にんじん、キャベツにネギとどれもが肉の脂をまとってツヤツヤこんがり焼かれてる。
鉄板の上の野菜も肉もどちらも味は塩だけ。最小限。
芥子醤油がついてきます。マスタードがたっぷりはいった醤油で最初はツーンっと芥子の辛みや匂いが鼻をグズっとさせるほどに強烈。醤油も尖った味わいで、それが肉の脂や野菜の甘みが混じってどんどんおいしくなってく。シンプルゆえのおごちそう。

斜め前に座ってた若いカップル。男子がもりもりご飯を食べてしかも二度もお替りをした。前に座って食事をしてる彼女はどういう気持で見てるんだろう…。ご飯を沢山お替りする人ってたのもしいなぁ…、なんだろうか、結婚したら食費が大変かもしれないなぁ…、なんだろうか(笑)。
ちなみにボクはご飯半分。そこに排骨とネギをのっけて食べてみたり、タレまみれにした肉や野菜を乗っけてみたりと手を変え品変え味わいたのしむ。タレが染み込んだご飯は本当におごちそう。
それからとん汁。ここのとん汁は本当においしい。味噌の風味に出汁の味わい。そこに豚肉の脂が混じって膜をはり、ずっと熱々が持続するのもありがたい。満ち足りました…、帰ります。

 

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コメント

  1. スマート

    真一郎先生、新宿双葉が今月一杯で閉店です…

    • サカキシンイチロウ

      スマートさん
      そうなんです。しかもその手前にある箱寿司は10月一杯で閉店。さみしいです。

      • スマート

        東京に戻る楽しみが、どんどん無くなります。
        教えていただきましたので、名残の三角巻を買って帰ります。

        • サカキシンイチロウ

          スマートさん
          実は今朝、気になって来てみたら張り紙を発見しました。三角巻きももう食べられなくなるのかなぁ…と思うと、本当にさみしくなっちゃいました。

  2. めるば

    万世に行かれたのですね。客を守ってくれなかった「つな八」のその後が気になりますwww

    • サカキシンイチロウ

      めるばさん
      天ぷらを揚げるおいしい匂いにいつも悩まされます(笑)。
      でもああいう出来事があると心なしかお店のムードまでもが暗く思えてしまうんですね。まだ執行猶予期間中とでもしておきましょう。

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