美松のお昼。おむすび2個にうるめいわしに卵焼き

ひさしぶりに「美松」のおむすびを食べたくなって池袋までくる。
思い出の中のナンバーワンおむすびは「おむす人」。今あるおむすび屋さんで好きなおむすびはこの美松。
最近、ちょっとしたおむすびブームのようでいろんなところにお店ができる。できると行って試してみるけど、ここやおひつ膳田んぼのおむすびを超えるおむすびには出会えない。
ボクの好みもあるのだろうけど、お店の雰囲気や品揃えも含めてここはオキニイリ。
大きな暖簾に「結び」の文字の小さな看板。マーク・ロスコ風の看板や絵が店頭、店内に飾られていて、それも含めてボクの好みでボクは好き。ちなみにここの正式名称は「Teishoku美松」。つまり定食屋さんであっておむすび専門店ではないのだけれど、ボクにとってはおむすび屋さん。それでよし。

おむすび定食をたのむと味噌汁、小鉢、漬物がつく。おむすびは一個か2個を選べてボクは2種類。おむすびのおかずに卵焼きとウルメイワシを焼いてもらってひと揃え。
ウルメイワシはボクの親父が大好きだった。ウルメイワシに限らず干した小魚や貝が好きで、おやつに食べてた。そのための小さなストーブが年中リビングルームの片隅においていたりした。小魚を食べると骨が強くなる…、って言うのが口癖。顎を使って噛み砕き干した魚独特の強いうま味やワタの苦味を味わうと、自然と父のことを思い出す。

卵焼きは「塩、砂糖、甘辛、醤油」と4種類の味付けがありボクはいつも甘辛味。砂糖をたっぷり使って玉子がプルンとなめらかに仕上がる感じがとても好き。
小鉢は竹輪にこんにゃく、小松菜、根菜の炊合せ。
出汁がしっかりきいていてやさしい味わい。体がよろこぶオゴチソウ。
さてメインのおむすび。
梅と明太子で作ってもらった。
今日はまだ白米が炊きあがっていないんですよ…、というのでどちらも雑穀米で作ってもらう。
ここのおむすびはやさしくふっくらむすび、空気をたっぷり含ませ仕上げる。口に含んだときのハラっと散らかる感じが特徴。白米よりも雑穀米の散らかり方がにぎやかで、ここのおむすびらしさをこころおきなく堪能します。

しかも具材はたっぷり。噛んだ断面からこぼれだしそうなほどにたっぷりで、どの一口分にももれなく具材が紛れ込む。
昔ながらに酸っぱい梅。ポッテリとして細かな魚卵が口の中でプチプチ爆ぜる明太子。どちらも上等。一緒にむすんだ海苔の歯切れもきっぱりしていて、ひとくち噛んでは口の中ですべてが混じり合ってとろけていくのをしみじみたのしむ。
創業からずっと守り続けてきたぬか床で漬けたぬか漬け。キュウリに人参、紅芯大根。サクサクカリカリ、歯ざわりがよく酸味と香りがとても良い。出汁がしっかりきいた味噌汁。カブに大根、豆腐に三つ葉。香り豊かでやさしい味でお腹や気持ちが潤っていく。
あぁ、いいものでもてなされている…、ってニッコリします。オキニイリ。

 

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