粥餐庁で粥、セガフレでマキアートロマーナ

小腹満たしに「粥餐庁」。
カユサンチンと読むお粥の気軽な専門店。とんかつ専門店の「さぼてん」と同じ会社がやっている店。
先日、博多に行ったときに駅前の商業ビル、KITTEの中にもお店があってびっくりしちゃった。
新宿のこのお店だけをみていると、地味で小さく全国に手広くお店をやってるように見えないんだもん。清楚な女性が脱ぐと結構…、って感じな意外さ。
グループ内に本格的な中国料理のお店があるからなんでしょう。
料理は結構しっかりしている。テーブルの上に置かれた調味料も黒酢に岩塩、粥のタレと「うちは普通の中国料理の店とは違うぜ」って心意気を感じさせる。好みのお粥のハーフサイズと好みの麺のハーフサイズ、それに肉まんがついてひと揃えというセットがあって、それにする。

お粥は梅と蒸し鶏をトッピング。
麺は海老ワンタン麺を選ぶ。
粥の上には刻んだミョウガと水菜。
ポッテリとした中国粥のなめらかにシャキシャキとした歯ざわり、緑の香りが混じってなんともおいしい。
鶏がらスープとホタテの旨味がずっしり舌の上にのっかる。
形を半ばなくした米がトゥルンと舌をくすぐるように滑って喉の奥へとなだれ込んでいく。

お粥というより米のポタージュ。
それもかなりの濃厚味で、喉やお腹の傷んだところにピトッと張り付き癒やしてくれそうな滋養を感じる。オキニイリ。
ワンタン麺はざっくりとした細い麺。歯切れ感が痛快で、スッキリ味のスープをたぐって口を潤すおいしさ。生地はスルスル、エビプルンプルンの海老ワンタンがスープの中で泳ぐようにしてお腹の中へと消えていくのも心地よい。

香港流のワンタン麺って多分、日本の「原始ラーメン」の元になった料理の一つなんでしょうネ。最近流行りの脂を食べるようなラーメンとまるで違って、なんだか懐かしさすら感じる味わい。ボクはこういう「特徴無き特徴」的な麺が好き。
お粥に黒酢を少々拝借。酸味と香りが濃厚味をスッキリさせる。なのにコクや風味や奥行きがついてくるのがオモシロイ。
サイドでついてくる肉まんがなにげにおいしい。ふっかりとした生地。自然な甘みと小麦の香りが生地そのものをおいしくし、くるんだ豚ひき肉の餡の脂が染み込みとろける。スベスベタイプの杏仁豆腐がまたオキニイリ。

 

関連ランキング:中華粥 | 新宿駅新宿西口駅新宿三丁目駅

 

セガフレードザネッティでお茶。季節限定でローマ風マキアートがあるという。
砂糖をたっぷり入れて甘くしたマキアートで、自分で砂糖を入れてかき混ぜる必要がないから上に浮かんだ泡のふっくらを壊すことがないのがうれしい。
イタリアのバールのカウンターには大きな砂糖のポットが厨房側の端にドーンっと置かれてる。お客様はそのポットからスプーンで砂糖をすくってエスプレッソにたっぷり入れる。
何度も何度もスプーンがポットからカップまで行ったり来たりする途中で、砂糖がこぼれて筋が幾つもできる。繁盛しているバールのカウンターはキラキラ光って、人気のバロメーターの役目をするんだ…、なんて聞いたこともある。
イタリアの人の好みの甘いエスプレッソ。そこにふっくら、ミルクの泡をのっけて味わう。グラスの中に残った泡がもったいなくて、底をポンポン叩いて飲んだ。甘くて苦く、砂糖のおかげで酸味が際立ち目が覚めるよう。そろそろ仕事に向かいます。

 

関連ランキング:カフェ | 新宿三丁目駅新宿駅新宿西口駅

コメント

  1. to22by

    香港で食べた”香港風”のワンタン麺、食べたいです。あの弾力のある、それでいて歯切れの良い麺、つるっととろけるようなワンタン、そしてクリアでいながら奥行きのあるスープ。たった3つの組み合わせなのに、口も、喉も、お腹も満足を感じるあの食後感。どうしてあの味に出会うのがこんなにも難しいのでしょうか。

    • サカキシンイチロウ

      to22byさん
      香港のワンタン麺。おいしいですよね。おっしゃるように本当に単純な料理のはずなのに、あのシンプルでなのに奥行きのある味わいって日本ではなかなかたのしむことが出来ない。
      何軒か試してみようかと思っているお店があって、もし運命のワンタン麺を発見したここで真っ先に紹介させていただきます。

  2. koku

    ローマ風マキアートにちょっと笑ってしまいました。本来そんな飲み物あるはずがなく、あちらでは皆当たり前のようにして飲んでいるマキアートというかエスプレッソ系の飲み方が日本ではどうにも流行らない、つまり溶けきれないくらい砂糖をたっぷり入れるという習慣がないので、あえてそういうネーミングで提供しようと考えたんでしょうね。

    まあ私もトシを考えて正直入れることはほぼないのですが、でもカウンターが砂糖でとっ散らかってるのは繁盛してる証、ってのはちょっといいなあ・・・その店と客の間にある日常の空気になんか憧れます。いまの日本はもうそんな素晴らしい空気を醸成する力は無い。まず間違いなくネットで揚げ足取りのオンパレードでしょう。

    ちなみに中東はもっとすごくて砂糖が液面から顔出すんじゃないかってくらい入れますよね。最初見たときはたまげました・・・立派なお髭の精悍なオジサンが大さじいっぱい何度もカップに放り込んで美味そうにすする姿はなかなか楽しい。
    さすがにあれを日本に根付かせるのは無理だろうと未だ誰も手を出してない超ブルーオーシャンではありますw

  3. サカキシンイチロウ

    kokuさん
    コーヒーのおいしさを味わうなら砂糖もクリームも入れずブラックでネ…、なんて通ぶった人たちが真っ青になるようなコーヒー。
    世界中にありますよね。
    コーヒーパウダーも砂糖もたっぷりとカップの底に沈めて上澄みだけを飲むコーヒー。飲んだあとにコーヒー占いができちゃうよ…、ってお店が一軒くらいあってもいいなぁと思うのですが、話題だけで尻すぼみになっちゃうんだろうなぁって思います。
    おそらく日本人のDNAにはお茶を無糖で飲む文化が染み込んでいて、紅茶もコーヒーも無糖で飲んで一人前…、っていう気風があるのかもしれません。
    海外にいって緑茶飲料に砂糖がはいっていて衝撃を受けることもありますね。

サカキシンイチロウ へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。