箱寿司の三角巻き、家で作るウニニョッキ

新宿にでかけたついでに「箱寿司」による。
間もなく終わりのお店です。入り口脇の物販コーナーにおなじみさんがやってきて、今月いっぱいで終わっちゃうのネ…、ってさみしげにいう。場所を変えて続けるの?って聞くと、いえ、もう廃業しちゃうんですと。
もう一軒。近所でやってた系列店の鰻屋さんも、先月店を閉めたばかり。経営者がもう高齢で跡をつぐ人もいないからしょうがないことなんですよ…、って。
なんだかしんみり、さみしくなった。
終わっちゃう前に食べたいものを食べときましょう…、と、お決まりの盛り合わせじゃなく単品を組み合わせて自分のための盛り合わせを誂え注文。三角巻きに鯖のバッテラ、玉子巻き。三角巻きは4切れからというのが決まり。それで4切れ。バッテラ2貫に玉子巻きはひと切れ、それでひと揃え。

テーブル脇の厨房で、仕込んだ寿司を切り分ける。
弓なりに反った形の大きな包丁。
磨き上げられてピカピカに輝く刃が寿司の中へと沈んでは、再び姿をあらわし寿司が切り分けられる。
料理が届くと同時の先払いです。1020円をテーブルに置き熱々のお茶を飲みつつ待って、料理と一緒に100円玉が届く。
つまり920円也でした。

ちなみに玉子巻きというのはここの独特な呼び方で、海苔の代わりに甘い玉子焼きで巻いた太巻き。いわゆる伊達巻。オモシロイ。
三角巻きは焼いた穴子とキュウリにかんぴょう。しゃりを潰さずふっくら巻くため、丸くじゃなくて三角形に仕上げた中巻き。いつもよりもちょっと小さい感じがします。男の口にちょうど一口。パクリと頬張り味わえる。

手で持ち上げると崩れそうになるほどやさしい巻き方で、噛んで海苔がちぎれるとすべてがぱらりと口で散らかる。散らかりながら穴子の焼けた香りが湧き立ち、煮たかんぴょうのクニュクニュ感と一緒にキュウリがカリッと砕ける。おいしいなぁ…、しみじみおいしい。
薄く削って磨いた昆布が酢じめの鯖を覆ったバッテラ。昆布が上顎をなでて剥がれて鯖と一緒にとろけるおいしさ。
玉子巻きの芯に仕込んだ田麩の乾いた食感と甘さで気持ちがホッとする。このおだやかでやさしいゴチソウもそろそろ仕舞い。家の近所の八竹さんがここに代わってずっと続いてくれますように…、と思って店をあとにする。

 

関連ランキング:寿司 | 新宿駅新宿西口駅新宿三丁目駅

 

夜、家でニョッキを作って食べる。

上等なウニが手に入ったのです。
しかもそれほど高くはなかった。ちょっと味見をしたら若干渋みがあって、けれど香りが豊かでしかも甘さもしっかりしてる。
これをソースに仕立てたらいいだろうなぁ…、と思って作った。

ソースはとても簡単に。
生クリームにグラノパダーノチーズをたっぷりおろして加える。湯煎しながら味見をしながら量を加減しながら仕上げる。
旨味、塩味が整ったところでウニを半分投入。ヘラでやさしく混ぜていく。
ハハハ、おいしい。
胡椒をたっぷり、生のオレガノをちぎってくわえ別のお鍋でニョッキを茹でる。塩をくわえて3分ほど。
ザザッとザルにとりあげて、それをソースの中にうつしてやさしく混ぜる。まぜてあわせて濃度をオリーブオイルでととのえお皿に移してウニを散らしてチーズ、オレガノパラリで出来上がり。
なめらかにしてネットリでもあり、舌の上ですでにとろける。クリームにウニが混じって風味豊かでウットリとする。よく出来ました、オゴチソウ。

コメント

  1. すうさん

    先日、買いに行きました。サカキさんと同じ質問をしました。続ける人(後継者)がいないけど、従業員はみんな続けたいみたいでした。その会話をカウンターの中で職人さんがニコニコして聞いていてくれました。ほんとにさみしいです。絶対もう1回行きます!(^^)!

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      すうさんさん
      こういう会社をなんとかする方法があればいいのだけれど、今の自分には力足らずで切なくなっちゃいます。
      終わりに向かって、でも一生懸命粛々と営業を続ける人たちの笑顔がすばらしいとも思いますよね。また行かなくちゃ…、です。

  2. Eiko

    そしてまた新しい文化が築ければ、と思いますけど、なかなか難しいですね…

    私が「今も食べたい、訪れたい」と思うのは、渋谷の西武のレストラン街にあったコーヒースタンド。チーズドックとアイスココアが、子供のころ母に映画に連れて行ってもらったついでに立ち寄る定番メニューでした。20年…それ以上前ですか、なくなっちゃった。

    最近だとサンドウィッチの「55」。

    そういう意味では、「まい泉」が変われた時も淋しく思ったけど、よい選択だった、んでしょうかね…

    • サカキシンイチロウ サカキシンイチロウ

      Eikoさん
      個人営業のお店が多彩で豊かであることが、日本の食のすばらしいところだと心から信じているのですけれど、そのすばらしき環境が今、大きな変化の只中にある。
      おっしゃるように「まい泉」さんの買収は結果、良かったのだろうなぁ…、と思うと同時に、あのような恵まれた出口を見つけることができる会社、お店は圧倒的に少数なんだと思うと、なんだか切なくなっちゃいますね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。