端っこ旨し、箱寿司の夜

小腹空かせて新宿に来た。西側の中央口から南に向かって続く地下街。
飲食店がテナントのほとんどという地下街をちょっとブラリと歩いてみます。

オキニイリの鰻屋があり、かつて大好きだった壁の穴が、経営者を変え今ではまるで違ったパスタのお店になった。
居心地の良い喫茶店もルノアールに名前を変えてしまったし、資本力のない飲食店にとって今は生き残りづらい時代であります。
そんな中。ずっとココでがんばっている大阪寿司のお店に寄った。好きなお店でござります。

名前は「箱寿司」。上方寿司の専門店で、箱詰めにしたお土産寿司の販売コーナーがお店の前面に作られていて、その左脇をスルッと入ると客席がある。
テーブル3つ。12席分という小さきスペース。
テーブルにつき、入り口の方に向かって座るとその左手にはカウンター。入り口から奥に向かって一直線に、5メートルほどもありますか。その内側が厨房で、職人さんが手を動かして作業をずっとし続けている。
食堂というより、工房に併設されたイートインスペースって感じがするのが臨場感あり気軽でたのしい。

盛り合わせの寿司をたのんでしばらく待ちます。
それまで一定のリズムで行われていた作業が一旦中断し、仕込み終わった様々な寿司を取り出し、切りつけ、器に盛り付け出来上がるまで、厨房の中のリズムがスピーディーで小刻みになる、空気の変化にワクワクします。
注文すると先払い。お寿司のお供に、赤出汁注文。お釣りと一緒に赤出汁と、醤油を注いだ小皿とお箸がやってくる。食べる準備ができたところで、たのんだ寿司が堂々、登場。

太巻き、伊達巻、押し寿司3種でひと揃え。
押し寿司のネタは穴子にエビ、卵焼き。タイの酢締めという具合。

大阪鮨のお店に必ずある組み合わせ。
オモシロイなぁ…。
確かにこれら3つの寿司の組み合わせは、どれも味わい食感異なって、互いに喧嘩することもなく引き立てあって過不足のない満足感をくれるもの。
誰がこうすることにしたんだろう…、ってしみじみ思う。

シットリとして甘くてこんがり香ばしい。穴子の旨みに、シャリの間に甘辛に煮付けて刻んだしいたけタップリ。ドッシリとした食べごたえ。
一方、ふっくらとした卵焼きにムチュンと歯切れるエビの食感は女性的にしてたおやかで鯛の酢締めは寿司を食べてる…、って実感くれる。
どれも一口分の大きさ。
つまり食べてしまうとなくなるサイズで、どの順番で食べようかっていつも迷うのがなやましいとこ。
今日はエビからはじめてタイにいき、穴子で〆た。気が済んだ(笑)。

伊達巻という食べ物がずっと嫌いでしょうがなかった。
自分は寿司を食べたいわけで、シャリより、ネタより、周りの伊達の方が存在感が大きいなんて、気の利かないにも程がある。
そう思って、あまり食べようとしなかったのだけど、最近、これがなんだかおいしい。
フッカリとした食感に甘くて儚く、くちどけがよい。ばらちらしを食べてるような感じにたちまちなっていく。
その変容をたのしむ余裕ができたのでしょう。大人なり。

太巻きに必ず一個、端がまじる。
端というもの…、なんてステキで個性的。上手な人が作る巻物はどこを切ってもその断面は同じに仕上がる。ところが端っこ。ひっくり返すと他の誰とも似てない姿をさらけ出す。
真ん中で威張った顔した人よりも、端っこ、隅っこで自分らしく生きてる人が好きだなぁ…、だってそっちの方がお得でおいしくたのしんだもん。自分もそういう端っこでいつづけられればいいなと願う。腹満ちた。

 

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