窓磨かれるビルの地下、はまの屋パーラーの朝

有楽町で途中下車。空をみあげてみると明るく秋らしき空。
しかもビルのてっぺん部分に人がふたりぶら下がり、外壁、窓の掃除をしてる。秋がすっかりはじまってるのにまだ半袖が恋しいという宙ぶらりんな気分を感じてニッコリします。はまの屋パーラーで朝とする。
一時期存続が危ぶまれたことがありました。創業以降ずっと店を切り盛りしていた人たちが引退のため廃業したのです。そのニュースを哀しむ人たちが連日、大行列で界隈騒然となったほど。
のちに若い人たちが店をそのまま引き継ぐことになってお店は再開し今に至る…、という状況。
店が続くとわかると熱狂にうかれるだけの人たちの姿は消えて、かつてののんびりとしたムードも戻る。ホッとする。
この界隈のビルは、ドミノ式再開発とやらで次々、建て替わっていく計画がある。新しいビルになってしまったらこの雰囲気や空気は消えてなくなっちゃうんだろうなぁ。近所の帝国ホテルの中に支店ができた。商品は同じなんだけど、同じ商品のようには感じられないもんなぁってしみじみ思う。

若い人たちが営業を引き継いで、最初は違和感がさすがにあった。店内に商品のプロモーションの札が貼り付けられたり、ホットケーキがくわわったりと、おじぃちゃんたちがやってた頃にはなかった「やる気」がちょっと暑苦しく感じたりした。
でも今ではそれもすっかり日常。むしろ変わらず以前のままでいてくれているところが目につくようになる。
メニューの「サンドゥイッチ」という表記。テーブルサイドに置かれた占いマシーン。アイスコーヒーに添えられたガムシロ、ミルクを入れたピッチャーはホットケーキを食べたくなるようななつかしさ。テーブルも椅子も昔のままで椅子の張り地はちょっと前に張り替えられた。「買い換える」より「メンテナンス」する。コストも手間もかかろうものをあえてするのはステキなことです。

ハムのサンドイッチと玉子サンドが半分づつの盛り合わせ。
ここでは変わらずこの注文。ずっとパンは焼いてもらう派だった。
薄切りの痩せたパンがトーストされると、サクサク食感軽やかで焦げた小麦の香りもおいしい。
けれど玉子サンドをたべるときだけふっくらとした卵焼きを心おきなく食べるには、パンは焼かずにふんわりさせたままのほうがいいんじゃないかと…、と思って食べてた。
ここに通うようになってすでに10年近くも経った今年のはじめのコトです。
思い切って玉子の方だけ焼かないパンで挟んでもらってもいいですか…って、聞いてみた。こんなワガママを許して下さい…、って感じでおそるおそる聞いたのだけど。

「いいですよ」って、躊躇なく!ビックリしました。
そういうご注文をされる方も少なからずいらっしゃいます…、と、なんとワガママ者は他にもたくさんいたんだなぁと仲間ができたような気がした。今日もそれ。
食パン2枚ひと組でハムのサンドイッチと玉子サンド。そのそれぞれを4切れに切る。几帳面な断面とトーストしたパン、そのままのパン、ふっかりとした卵焼きとまるで違った硬さ、やわらかさのものをスパッと迷いなく切る手際にウットリ。しっとりとした卵焼きのみずみずしさもまたウットリ。
ハムサンドを齧るとサクサク、口の中にちらかりニギヤカ。分量以上にレタスを感じる。食感、香りに軽い苦味がよきアクセント。卵焼きを挟んだパンが蒸気を含んでしっとりやわらか。玉子が具材のまんじゅうを食べてるような感じさえする。
苦味やさしいアイスコーヒーにガムシロ、ミルクを入れてゴクリ。お腹がスキッと満たされる。

 

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